区議団ニュース2021年8月号

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2021年第2回定例会―赤羽目民雄議員

日本共産党江東区議団を代表し大綱3点について質問します。

  1. 新型コロナ感染症対策について
  2. 子育て支援について
  3. 行政のデジタル化について

 大綱1点目、新型コロナ感染症対策についてです。
 新型コロナ感染の第4波に襲われ、緊急事態宣言が延長された中、区内でも感染力が強い変異株が急増しており、さらなる対策の強化が求められます。
 まず、迅速・安全なワクチン接種についてです。
 区内でも65歳以上の高齢者を対象に、ワクチンの予約と接種が始まりました。開始当初、「何度も電話をかけたが繋がらなかった」など混乱が起き、今でも「ネットでの予約は難しすぎる」との声が寄せられています。
 希望する全ての対象者がワクチンを接種できるよう、一人暮らしの高齢者や認知症高齢者、障害者など、予約が困難な方のためにサポート体制を拡充すべきです。また、必要な方に対し巡回接種を行うことや福祉会館や出張所等でもネット予約代行を実施すべきです。伺います。
 次にPCR等検査の拡充についてです。
 高齢者へのワクチン接種が始まりましたが、一般の方が受けられるには一定時間がかかります。感染拡大を抑え込む為、無症状の感染者を早期に見つけ保護することが重要でありPCR検査の拡充をわが党は一貫して求めています。東京都には一日最大9万7千件検査能力がありますが、ピーク時でも検査実数は1万6千件程に止まっています。駅など人が集まる場所での無症状者への検査や変異株の全数検査を国や都に求めるべきです。伺います。
 変異株は子どもにも感染を広げ、全国的には学校や保育所などでクラスターが発生しています。対象外となっている保育園や学校等でも定期的に検査を実施すべきす。伺います。
 次に、今夏の五輪・パラリンピック大会についてです。
 昨年4月に出産以来、コロナに怯えながら生活してきたという20代の区民から「慣れない子育てで隣県にいる両親に頼りたくても、祖父母にひ孫の顔を見せたくてもグッと我慢し、どれだけ辛くても歯を食いしばるしかありませんでした。それなのに五輪がきっかけで感染が広がることは絶対に許せません」「どうか五輪の中止を提案してください」と切なる声が共産党区議団に寄せられています。また、マスコミ各社がこの間行った世論調査でも、8割以上の方が中止・延期と答えています。
 今夏の五輪・パラリンピック大会は、ワクチンが行き渡っていないことや、感染拡大が深刻な国がありフェアに競い合う大会にならないこと、また医療現場は逼迫しておりコロナ対策との両立は困難です。国や都に対して中止の決断を下しコロナ収束に全力集中するよう求めるべきです。伺います。
 また、オリ・パラ競技観戦の学校連携について区長は、無観客になっても子どもだけは競技を観戦させたいと述べ、区内の園児や児童・生徒3万3千人を競技観戦させるとしています。しかし、競技場へは電車やバス等で移動し生徒が密の状態になることや、屋外競技のマスク観戦で熱中症の恐れが指摘されています。区内の女性団体が呼びかけた五輪観戦計画の中止を求めるネット署名は開始1週間で2万7千名を超える等、不安と見直しを求める声が広がっています。子どもの命と健康を最優先にし、学校連携観戦は中止すべきです。伺います。
 次に、区民のくらしと営業を守る施策の拡充についてです。
 長引くコロナ禍のもと、中小業者は悲鳴をあげています。コロナの影響は特定の業種だけでなく全ての中小企業や個人事業主に深刻な打撃を与えています。十分な補償は、経済対策であり感染拡大抑止のためにも必要です。
 持続化給付金や家賃支援給付金の第2弾の支給、雇用調整助成金のコロナ特例の継続などを国に求めるとともに、東京都に対し協力金を増額し迅速化を図るよう求めるべきです。
 区としては、感染対策を取りながら頑張っている中小企業や個人事業主を支えるため、使途を問わない「中小企業応援金」を支給すべきです。さらに、持続化支援家賃給付金を再度支給することや駐車場代等固定費にも補助対象を広げる等、事業継続支援の拡充を図るべきです。伺います。
 新型コロナの影響による減収や失業によって生活に困窮している区民は増加しており、生活支援策の拡充が求められます。
 この間、生活苦の学生や区民に、食料品などを無料で配るフードバンクが、区内各地で行われています。
 青年団体が実施したフードバンクには、派遣切りにあい路上生活に追い込まれた方など、のべ5百名近くが参加。「命が救われた」と感想が寄せられています。生活支援策として本区がフードバンクを公共施設で実施すると共に、フードバンクに取り組む団体を支援すべきです。伺います。
 新型コロナ感染拡大は多くの女性たちを直撃しています。経済情勢や雇用の悪化など、日常生活の激変による矛盾が女性に集中し、DVや自殺者が急増していることは大問題であり、女性支援の拡充が必要です。
 先日、「子どもを預けている保育園で感染者が出て、休園措置がとられたが、仕事を休めない」と悲鳴が寄せられました。
 濃厚接触者でないお子さんを一時的に預かるなど、コロナ対応として一時保育を拡充すべきです。伺います。
 次に、「女性のなやみとDV相談」事業は、コロナ前と比べ200件以上相談が増えています。
 区は、電話で相談を受け付けていますが、家庭環境にも配慮してメールやLINE等でも相談を受けるようにし、相談支援の周知を図るべきです。伺います。
 コロナ禍の下、生理の貧困が社会問題になっています。全国的に防災備蓄用の生理用品を無料配布する取り組みが広がり、本区でもパルシティー江東などで無料配布が行われています。今後、幅広く広報を行い継続的に生理用品の無料配布を行うと共に、配布の際に様々な相談を受けられるようにすべきです。伺います。

 大綱の第2は、子育て支援についてです。
 まず、保育園の待機児童対策についてです。
 区長は、長期計画の重点プロジェクトで、待機児童の解消と共に、保育の質の向上と保育人材の確保、定着に取り組むとしています。
 区は、今年度の待機児童を4人と発表していますが、これは認証保育所等に入れた子どもは待機児童に含まないという、厚労省が待機児を少なく見せる為に定義を変えた数値であり、実際には、認可保育所を申し込んでも入れなかった児童が昨年度は755人、今年度は438人に及びます。子どもの安全、健康が守れる水準の認可保育園を多くの保護者は望んでいます。区は、今後5年間の認可保育所の定員増を、これまでの年間1千人規模から5百人程度に引下げましたが、保育を必要とする人が、認可保育園に入れるようにするため、認可保育所の整備数を増やすよう計画の見直しを求めます。伺います。
 保育の質の向上と人材確保、定着についてです。
 子どもの心とからだの発達の基礎をつくる大切な乳幼児期に、一日の大半を過ごす保育園の環境は極めて大事です。園庭はもちろん、雨の日でも遊べるホール、保育士と子どもの安定した関係をつくることができる、そういう質を備えた保育園の整備は多くの区民の願いです。ところが、認証保育所等の認可外保育では、施設の設置基準や有資格者の割合などが引き下げられてきました。認可保育園の増設とともに園庭やホールを確保し、保育環境の向上を図るべきです。伺います。
 今年1月、江東区内で認可保育園や認証保育所など合わせて4園運営している株式会社ライフサポートが、勤務実績にない職員を名簿に記載し、区から委託費、補助金を不正受給していたことが判明しました。なぜ、委託費等の不正受給が繰り返し起こるのか。その原因と再発防止について、伺います。
 この背景には、保育士の賃金、労働条件が劣悪なために起きている保育士不足があり、保育士の配置基準の引き上げ、賃金の底上げが急務です。ところが、厚労省は「各クラスで1名以上の常勤保育士の配置する規制を撤廃し、1名の常勤保育士に代えて2名の短時間勤務の保育士を充てても差し支えない」また、保育士の資格を持たない「保育補助者」の拡大を進めています。これは、保育の質を軽視して安上がりの保育ですませようとするもので、不安定雇用を広げ保育士不足をさらに加速させるものです。
 保育士配置や有資格者の割合等を引下げる規制緩和は行うべきではありません。見解を伺います。
 厚労省が行った調査では、保育士の平均年収は363万円で、労働者平均に比べ月換算で11万円も低く、さらに、非正規雇用の保育士の平均時給は1147円です。高い専門性が求められ、社会に必要不可欠な仕事に見合った待遇を確保するため、国に対し、財政支援を求めるべきです。伺います。
 次に、児童館の廃止問題についてです。
 区は、児童館の運営方針を見直し、行財政改革に基づいた児童館廃止の方向を打ち出しました。この中で、児童館を乳幼児親子の子育て支援に重点化し、子ども家庭支援センターの近くにある児童館を廃止することや、児童人口が減少する地域の児童館の廃止を検討するとしました。しかし、児童館は、18歳未満のすべての子どもを対象とする施設です。児童館を乳幼児に重点化することは、本来の子育て支援機能を縮小させるものであり、廃止すれば、乳幼児以外の子どもたちの遊びと安心の居場所を奪うことになります。子ども家庭支援センターは児童館の代替にはなりえません。児童館廃止計画を撤回し、施設の機能と役割の拡充こそ行うべきではありませんか。伺います。

 大綱3点目、行政のデジタル化についてです。
 本年5月に成立したデジタル関連法は、行政のデジタル化を通じて集まる膨大な個人情報を、大企業の儲けのタネに利用する仕組みを拡大するものです。
 政府は、個人情報の「利活用」を促進するため、都道府県・政令市に匿名加工したデータを外部提供する「オープンデータ化」を義務づけ、オンライン結合(情報連携)の禁止を認めないなど、これまで自治体独自に制定してきた保護条例にも縛りがかけられます。
 現在本区では、公共施設等のオープンデータの提供を行なっていますが、住民個人の情報に関わるものは対象としていません。
 今後、個人情報のオープンデータ化等が地方自治体に義務付となれば、区民の個人情報が危険に晒されるのではないですか。見解を伺います。
 政府は、マイナンバーと預貯金口座のひもづけ促進も盛り込みました。行政だけではなく民間サービスも含めた歯止めがない情報連携は、情報漏洩や不正利用のリスクが拡大すると共に、国民の行動が記録され管理されるなどデジタル「監視社会」につながりかねません。
 EU、台湾、韓国などでは、自分のデータの完全削除と利用停止を求める権利や自分のどんな情報が集められているかを知り、不当に使用されない権利など、個人情報の扱いを自分で決定する権利が確立されています。
 情報漏洩や不正利用の防止を徹底すると共に、情報の自己決定権の保障が必要ではないですか。見解を伺います。
 政府は、住民基本台帳や地方税など基幹事務に関わる情報の標準化やクラウドシステムを全国の自治体に使わせようとしています。
 国がつくる鋳型に収まる範囲の施策しか行えなくなれば、医療費の無料化など、住民要求に基づく上乗せの障害となるなど、地方自治を侵す恐れがあるのではないですか。見解を伺います。
 手続きの簡素化や業務の効率化にデジタル化を生かすことは必要ですが、全国では、デジタル化を口実に窓口を減らしたり、紙の手続きを取りやめ、対面サービスを後退させる例が相次いでいます。持続化給付金では支援を受けられない事業者が続出、ワクチン接種でもネットを利用できない高齢者が予約を取るのが困難な状況になりました。
 江東区も、ICT化やAIの活用で職員定数の適正化を進めていくことを掲げていますが、住民の多面的な行政ニーズに応える対面サービス・相談業務を拡充し、住民の選択肢を増やしてこそ利便性の向上に繋がるのではないですか。区の見解を伺い質問を終わります。

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(健康部長の答弁)
 新型コロナ感染症対策についてのご質問にお答えいたします。
 まず、ワクチン接種についてです。認知症や障害などで予約が困難な方についてのサポートの必要性については、区としても認識しており、6月3日より、文化センターなど8カ所において、出張予約窓口を開設したところです。お尋ねの、出張所や福祉会館での予約代行は、現段階で実施する予定はありません。
 また、巡回接種につきましては、かかりつけ医に在宅療養者のワクチン接種を依頼しておりますが、区としても、巡回接種の体制整備を検討しているところです。
次に、駅など人が集まる場所での無症状者への検査や変異株の全数検査など検査拡充を都や国に求めるべきとのご質問については、国において、感染リスクの高い場所を中心に、感染拡大の予兆探知及び感染源の把握など感染再拡大防止につなげる目的で実施されているものと認識しております。また、変異株については、東京都健康安全研究センターで検査が進められており、全数検査などを求める考えはありません。
 次に、子ども関連施設における定期的な検査についてですが、感染拡大を防止するためには、患者発生時の積極的疫学調査によるPCR検査を迅速・的確に実施することが重要と考えており、子ども関連施設での定期的検査を実施する予定は、現在のところございません。
 次に、今夏のオリンピック・パラリンピック大会の中止についてです。
 区としては、現状において、まずは感染防止に全力を挙げ、安全安心な大会が開催されることが何より大事なことと考えており、国や東京都に対して中止を求める考えはありません。
 次に、園児、児童、生徒の競技観戦の中止についてです。
 児童・生徒等の競技観戦は、区内の会場を予定しておりますが、観客の有無や上限については、現在、未定であり、こどもたちの競技観戦については、国や都の動向を踏まえ、安全を第一として検討してまいります。
 次に、くらしと営業を守る施策のさらなる拡充についてのご質問のうち、中小業者・個人事業主への支援についてです。
 持続化給付金など国等の施策については、国等において適切に実施されるものと考えており、本区から要望を行う考えはありません。
 また、区として、「中小企業応援金」のような幅広く現金を支給することや、持続化家賃給付金の再実施等については、現在のところ考えておりません。
 次に、フードバンクについてであります。生活困窮者への支援策として、民間団体への支援や区内公共施設で実施すべきとのお尋ねですが、フードバンクの実施にあたっては、事業の目的や効果、経費など、様々な課題を検証する必要があるものと認識しております。
 次に、女性支援についてです。コロナ対応としての一時保育の拡充についてでありますが、現状では保育人材の確保などの課題があり、ご家庭での保育をお願いしているところです。
 DV相談におけるメール等の活用については、今後研究してまいります。また、相談支援の周知については、引き続き工夫してまいります。
 女性への相談体制についてはこれまでも充実に努めてきたところです。なお、生理用品の配布については、配布実績を検証してまいります。

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(区長の答弁)
 赤羽目民雄議員のご質問にお答えします。
 子育て支援についてであります。
 まず、認可保育所の増設についてでありますが、保育所整備計画につきましては、乳幼児人口の推計や利用者意向をもとに保育需要を見込み、地域ごとに必要な整備数を求めており、令和4年4月1日の開設に向けても、約900人分の保育施設の整備を予定しております。このため、需要に見合った計画となっていることから見直しを行う考えはありません。
 次に、保育の質の向上と人材確保、定着についてであります。
 まず、園庭やホールの確保につきましては、園の敷地内に園庭の確保が困難な場合には、近隣の都市公園等を代替遊戯場に設定することにより、認可基準を満たすとされております。
 そのため、保育施設の確保を優先して整備を進めている現時点では、近隣の公園の活用や、幼稚園、小学校および児童館など、他の施設との連携により、保育環境を確保しているところであります。
 次に、委託費等の不正受給が繰り返し発生する原因と再発防止についてであります。
 不正な補助金申請や虚偽の報告は、運営事業者のコンプライアンスの意識の欠如が原因の一端であります。区としては、チェック体制を強化するなど再発防止に取り組んでまいります。
 次に、保育士配置等の規制緩和についてであります。
 厚生労働省の保育所等における短時間勤務の保育士の取扱いについては、空き定員があるにもかかわらず、常勤の保育士の確保が困難であるため、こどもを受け入れることができないなど、市区町村がやむを得ないと認める保育所が対象であり、本区には対象となる保育所はございません。
 本区といたしましては、引き続き、各種法令や基準に基づいた職員配置を求めてまいります。
 次に保育士の待遇の確保についてであります。
 現在の支援としては、国の公定価格における処遇改善加算や、都の保育士等キャリアアップ補助などがございます。区といたしましては、保育士等の人材確保や専門性の向上、質の高い保育を提供するうえでこうした支援が必要であると考えており、特別区長会を通じ、国及び都に対し、財政支援を求めております。
 次に、児童館の廃止問題についてであります。
 近年、きっずクラブの全校配置により、児童館においては小学生の利用が減少する一方、乳幼児親子の利用が増加しており、利用者層が変化しております。こうした変化に対応すべく、乳幼児親子支援に重点的に取り組むことといたしましたが、新たな子ども家庭支援センターが整備されることにより、乳幼児親子支援機能が重複するため、近隣の児童館の廃止を検討することとしたものであります。そのため、方針を見直す考えはございませんが、児童館機能の代替手段や、利用状況を踏まえ、検討を進めてまいります。

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(政策経営部長の答弁)
 次に、行政のデジタル化についてのご質問にお答えします。
 まず、個人情報のオープンデータ化についてのお尋ねです。
 本年5月12日にデジタル改革関連法が成立し、個人情報保護法の改正が行われました。
 本改正では、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工し、当該個人情報を復元できないようにした、匿名加工情報の提供制度の規定が盛り込まれ、個人情報の保護と利活用を図るための標準的な規律が定められました。
 匿名加工情報は、個人が特定されない情報のため、お尋ねの個人情報のオープンデータ化に当たらないと考えておりますが、現段階において、匿名加工情報提供制度の具体的な運用方法は明らかになっていないことから、今後国から示されるガイドライン等に基づき、適切に対応してまいります。
 次に、情報漏洩や不正利用の防止と情報の自己決定権の保障についてです。
 まず、情報漏洩や不正利用の防止についてですが、江東区個人情報保護条例やセキュリティポリシー等の個人情報の保護及び情報セキュリティに関する規程に基づき適正な取扱いを確保しております。今後も引き続き、運用面とシステム面から情報漏洩や不正利用の防止の徹底を図ってまいります。
 また、自己決定権の保障についてですが、デジタル改革関連法に盛込まれた、公的個人認証サービスにおける本人同意に基づく最新の住所情報等の提供やマイナンバーと預貯金を紐づける公的給付受取口座登録及び預貯金口座管理制度については、いずれも、本人の意思に基づくものとなっております。
 次に、地方自治への影響についてです。国は、自治体の主要な17業務を処理するシステムの標準仕様書を作成し、各事業者が標準仕様に準拠して開発したシステムを自治体が利用することを目指しています。現時点では、この標準仕様に明記される実装必須機能や実装不可機能、又は例外措置の有無等、詳細は示されておらず、本区の事務との乖離は明らかになっておりません。国は、この取組みにおいて、多様な自治体の実情や進捗をきめ細かく把握し、適時・適切に調整するとしております。
 区といたしましては、国の動向を注視し、区民サービスへの影響と業務の継続性に配慮しながら、システムの標準化・共通化への対応を進めてまいります。
 次に、住民の行政ニーズに応える対面サービス、相談業務の拡充についてですが、本区では、行財政改革計画及び情報化推進プランに基づき、ICTの利活用を推進しており、このようなデジタル化への取り組みは、新型コロナウイルス感染症拡大防止や、さらなる区民の利便性の向上のため必要不可欠なことであると認識しております。
 一方、ワクチン接種出張予約窓口を区内全域に開設するなど、きめ細やかな対面サービスにも努めており、今後も、必要に応じて、現行の相談体制の充実や、デジタル化による情報格差の不利益などが区民に生じないよう、サポート体制の充実を図りながら、引き続き区民の利便性向上に努めてまいります。

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区議団ニュース2021年4月号

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2021年第1回定例会―大つきかおり議員

日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点について伺います。

  • 新型コロナウイルス対策について
  • 来年度予算編成と行財政運営について
  • 国民健康保険制度について

 第一は、新型コロナウイルス対策についてです。
 はじめに、新型コロナでお亡くなりになった方にお悔やみを申し上げるとともに、療養中の方にお見舞いを申し上げます。また、保健所職員、医療従事者、ケア労働に携わる皆さんに、感謝申し上げます。

 2月7日までだった緊急事態宣言が1ヶ月延長されましたが、医療機関は依然逼迫し、亡くなる方も急増、飲食店だけではなく幅広い業種に深刻な影響が広がっています。
 感染拡大を抑えるためには、罰則ではなく、国民の自覚的行動と社会的連帯、補償と検査・医療体制の強化こそ必要です。

 濃厚接触者の追跡調査が追いつかなくなるもと、東京都は「優先度を考慮して調査を行う」ことを各保健所に指示しました。これまでであれば、濃厚接触者としてPCR検査を受けていた人が認定されず、結果として感染を拡大させてしまうことが懸念されます。
 保健所の人員を増やし、調査できる体制をとるべきではないですか?伺います。

 ワクチン接種が始まりましたが、社会全体での効果が確認されるにはかなりの時間がかかります。「ワクチン頼み」で、感染対策の基本的取り組みが疎かにされれば、宣言解除後、再び感染が急拡大する懸念があります。新規感染者が一定減少している今こそ、無症状感染者を徹底して拾い上げ、保護する検査戦略が必要です。

 江東区では、感染を早期に発見するため、高齢者や障害者の通所施設の職員・入所者のPCR等、社会的検査への補助を行っていますが、実施は、対象となる316施設のうち、45施設にとどまっています。

 施設の職員からは、陽性が判明した場合、事業が継続できなくなることや休業により収入が減少すること、実施する人の同意書を取ることや3日前から利用者の行動を記録するよう区から求められることなどが負担になっているとの声が寄せられています。
 事務の簡素化や事業継続できるよう支援体制を作るなど、検査を受けやすいようにすべきではないですか。伺います。

 また社会的検査は定期的に実施することが必要で、専門家は週1回程度が望ましいと指摘しています。東京都も再度の補助を行うことになりました。
 都の補助を活用し、定期的な検査が実施できるようにすべきではないですか、伺います。

 第3波では、園児や児童・生徒などの感染も増加しています。保育士からは「もし自分が感染したら子どもたちにうつしてしまうのではないかと不安で精神的に疲れている」との声が寄せられています。江戸川区では社会的検査で認可保育園のクラスターも確認されました。
 子どもが集団生活を行う学校、保育園などの教職員についても社会的検査を実施し、感染拡大を未然に防止すべきではないですか。伺います。

 つぎに、医療体制の強化について伺います。
 江東区は、新型コロナウイルスのワクチン接種を、区内6ヶ所のスポーツセンターでの集団接種と150の医療機関での個別接種で対応するとしています。
 4月から始まる高齢者への接種では、申し込みから接種まで、きめ細かな支援が必要です。また、区民自らが接種するかどうか判断できるよう十分な情報提供を行うべきだと思いますが、伺います。

 江東区は、区独自に医療機関への補助を行なっていますが、更なる支援が必要です。
 国に対しコロナ患者を受け入れている医療機関だけでなく、全ての医療機関を対象とした減収補填を求めるべきではないですか。
 また、区独自に医療従事者への慰労金支給などを行うべきではないですか。伺います。

 東京都は、都立病院をより民間に近い経営形態にする、地方独立行政法人化を行おうとしています。
 都立病院は、140年前にコレラやチフスなど感染症の流行に伴い開設され、民間医療機関だけでは担いきれない不採算医療を担ってきました。
 新型コロナ対応でも、都立病院や公社病院をコロナ専門病院に転換するなど、都が直接責任をもって都民の命を守る役割を果たしています。行政的医療を将来にわたり充実するためには、行政の責任をしっかり果たすことこそ必要です。
 都立病院・公社病院の独法化はきっぱり中止するよう求めるべきではないですか。見解を伺います。

 つぎに、くらしと営業を守る施策について伺います。
 コロナの影響で倒産する事業者が増えています。区内事業者からは「これ以上持ちこたえられない」など悲鳴の声が寄せられています。
 昨年9月で受付を終了した区独自の中小企業への家賃給付金事業は、予算額15億円に対し執行率は約40%です。
 予算を余らせるのではなく、再度実施すること、また、家賃以外の駐車場や備品のリース料など固定費にも補助を行うべきではないですか。
 また国に対し、持続化給付金、持続化家賃給付金の再度の支給を求めるべきです。伺います。

 コロナ対策特別融資の開始から1年が経ち、コロナの影響が続く中、早ければ5月にも返済が始まります。
 返済猶予期間を延長するとともに、2年目以降の金利についても0%にすべきです。伺います。

 生活に困窮する方の相談も増えています。最後のセーフティーネットとなっているのが生活保護制度ですが、親族への「扶養照会」が申請の障害になっています。
 コロナの影響で働いていた飲食店を雇い止めされ、私の所に相談にきた70代の方も、「親族に知られたくない」と頑なに申請を拒否しました。
 厚生労働省は、扶養照会は法的な義務ではないと国会で答弁しています。江東区ではどのような対応をしていますか、申請の妨げとなる扶養照会はやめるべきです。伺います。

 また、新型コロナの影響で一時的に収入が減少し保護が必要になった場合、通勤に必要な自動車、自営のための店舗や機械器具等の保有を認めるとの通達が出ていますが、相談者に説明されていない例がありました。
 コロナ禍における対応を職員に徹底し、相談者にもきちんと説明すべきです。伺います。

 生活保護は、憲法25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という規定に基づく制度ですが、受給者に対するバッシングや制度への不理解から申請をためらう方も多いのが実態です。
 区民が申請をためらうことのないよう、制度についての広報を行うべきです。伺います。

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(北村健康部長の答弁) 
 新型コロナウイルス対策についてのご質問にお答えします。
 まず、検査体制の拡充についてのご質問のうち、積極的疫学調査についてであります。
 感染症対策において、積極的疫学調査の的確な実施と、その結果による感染拡大防止の指導は、最も重要で、対策の根幹に関わるものと認識しております。
 本区においては、従来より専門職による丁寧な疫学調査を実施しており、中でも特に対策が重要となる医療機関、高齢者施設、障害者施設、特別支援学校などの調査は、直接医師、保健師が複数名出向き重点的に感染状況等の調査を行っています。
 新型コロナウイルス感染症の市中感染者が増加し、感染経路不明者が増える蔓延期の段階における対応として、積極的疫学調査やその後の対応について優先事項を整理して実施する等の都の通知についてですが、区では、通常14人の職員体制を65人に増強し、通知を上回る内容の積極的疫学調査を行い、濃厚接触者にはPCR検査を実施しております。
 今後も引き続き、患者発生状況に合わせた保健所の体制強化を図り、的確に積極的疫学調査等を行い、感染症蔓延防止に努めてまいります。
 次に、高齢者・障害者施設における社会的検査についてです。
 まず、介護・障害福祉サービス事業所に対するPCR検査費用補助事業は、感染者を早期に発見し、事業所内の感染拡大防止を図るもので、行動記録確認などの事前準備は、迅速な初動体制を確保するために必要なものと認識しております。
 次に、事業所に対する検査費用補助事業を継続すべきとのことですが、事業所における感染状況や現在実施中の検査費用補助事業の検査状況、そしてワクチン接種の動向などを踏まえ、総合的に判断してまいります。
 なお、区独自の事業者支援については、通所施設休止時の特例的な報酬算定の取扱いもあることから考えてはおりません。
 次に、子育て施設における社会的検査についてでありますが、家庭内感染が増加している現状や、検査翌日には感染する恐れも否定できないことから、感染拡大防止のためには積極的疫学調査を確実に実施することが重要と考えております。このため、学校や保育園の教職員について社会的検査を実施する予定は現在のところございません。
 次に、医療体制の強化についてお答えいたします。
 まず、ワクチン接種についてです。
 本区は、現在、週3万人接種の体制を整備し、高齢者については、開始から3か月以内の早期に接種が終了する準備を進めております。予約につきましては、Webによるほか、オペレーター100人により、電話での予約受付を行います。また、ワクチン接種に関する情報発信につきましては、個別通知のほか、区報、区ホームページ等で、随時周知を行ってまいります。
 次に、医療機関への支援についてです。区では、これまで、コロナ患者の入院、夜間受け入れのための病床を確保した医療機関への謝金、年末年始に発熱患者等を診療した医療機関、調剤対応した薬局、救急病院に対し、東京都の協力金に上乗せする形で謝金の支給をしてまいりました。現時点では、全ての医療機関に対する減収補填を国に求める考えはなく、また、区独自の医療従事者への慰労金の支給についても考えておりません。
 次に、都立病院・公社病院の独立行政法人化についてです。
 都では、都立病院が担うべき役割を安定的に果たし続けていくため、都立病院と公社病院を一体的に地方独立行政法人へ移行することとし、令和4年度内を目途として地方独立行政法人を設立するとしております。
 地方独立行政法人化の目的は、超高齢社会の本格化や医療の担い手不足など、医療課題が更に深刻化していく中でも、都立病院の役割である行政的医療の安定的・継続的な提供や都の医療政策への貢献などを引き続き確実に果たしていくためのものとしており、中止を求める考えはありません。
 次に、くらしと営業を守る施策の拡充についてお答えします。
 まず、中小企業への支援についてです。
 本区で実施してきた持続化家賃給付金については、国や都の支援も含め、重層的に手厚い支援を行ってきたと考えており、本区事業の更なる延長や拡大は考えておりません。
 また、国の持続化給付金及び持続化家賃給付金については、効果的に実施されたと考えており、再度の支給を国に求める考えはありません。
 本区のコロナ対策緊急融資については、今後、返済が順次始まることから、現状を踏まえた支援策については、すでに検討しているところです。
 次に、生活保護についてです。
 まず、扶養照会についてですが、生活保護法では扶養義務者の扶養等は「保護に優先して行われる」と定められており、今後も国や都の指針に沿って適切に扶養照会を行ってまいります。
 また、相談者への対応につきましては、面接相談員は相談者の状況を詳しくお聞きするとともに、国の通知なども踏まえ、生活保護制度の説明等を行っております。今後も、相談者の立場に寄り添い、正確でわかりやすい説明に努めてまいります。
 さらに、生活保護法の周知につきましては、これまでも区報、ホームページ、関係部署や関係機関での案内の設置など、幅広く周知を行っているところであります。今後も、時宜を捉えて効果的な周知を行うなど、あらゆる機会を通じ、生活保護制度の周知徹底に努めてまいります。

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 第二は、来年度予算編成と行財政運営についてです。

 江東区の来年度一般会計予算案は、約2171億円で、今年度当初予算と比べ38億円、1・8%増となっています。
 貧困と格差の増大、年金、医療、介護などの社会保障改悪と消費税増税に加えコロナの影響で失業や倒産も増加するなど区民のくらしと営業は深刻です。区民生活が厳しくなっている今こそ、暮らし、福祉を支える予算編成が求められます。

 予算案では、子ども家庭支援センターの増設や高齢難聴者への補聴器支給事業に現金支給を追加すること、また、男性D V・LGBT相談窓口の設置、文化センターなど施設使用料の据置措置の延長など、我が党も提案してきた区民要求の前進があるものの、オストメイト用装具等購入費助成事業の廃止、国民健康保険や後期高齢者医療保険の保養施設の利用費助成の廃止、国民健康保険料や介護保険料の値上げなどが行われます。
 コロナ禍で区民生活が大変な中、福祉施策の廃止や負担増など行うべきではありません。撤回すべきです。また、施設使用料の値上げは据え置き措置の延長ではなく中止すべきです。あわせて伺います。

 くらしを守る施策も不十分です。新型コロナ対策では、新規の支援策はほとんどありません。感染拡大を防ぐための社会的検査の拡充や濃厚接触者の調査を行うトレーサーの増員など保健所体制を強化すべきです。

 中小企業支援では、再度の家賃給付の実施とともに、コロナ対策特別融資や小規模特別融資の利子補助の引き上げなど事業継続のための支援が必要です。
 また子育て支援では、園庭のある認可保育園の増設、子ども医療費無料化の18歳までの引き上げ、学校給食費の無償化、給付型奨学金制度の実施など経済的支援を求めます。

 高齢者・障害者支援では、不足が深刻な特別養護老人ホームの増設、要介護度4・5の高齢者への重度介護手当の支給、失語症者の意思疎通支援者派遣事業の実施を求めます。

 さらに防災対策では、木造住宅の簡易耐震制度の導入やマンション耐震化助成の引き上げ、海抜表示板の設置など行うべきです。

 区の基金は毎年膨らみ、2019年度決算時点で基金総額は、過去最高の1512億円、何にでも使える財政調整基金だけでも303億円にのぼります。
 基金の一部を活用し、コロナ禍で苦しむ区民のくらしを守るための施策を拡充すべきです。伺います。

 来年度は、保育園給食調理業務や小名木川児童館、きっずクラブや学校用務業務、ごみ収集運搬業務などの民間委託が行われます。
 きっずクラブでは、委託替えが相次いでいます。委託先企業で働く労働者の賃金は安く、離職率は13%から14%で区の職員の5倍近くにもなります。安上がりの労働への置き換えは、地域との連携や安定した事業運営という点からも問題です。
 民間委託は中止し、直営を維持すべきです。伺います。
 労働者の適正な労働環境を整備することにより、良質な公共サービスを提供することを目的とした公契約条例が全国で広がり、23区でもすでに10区が制定しています。
 江東区でも公契約条例を制定すべきです。伺います。

 今回の新型コロナウイルスの感染拡大や近年の大規模災害では、区民生活を支える公務労働がいかに重要かが浮き彫りになりました。
 ところが江東区は、人口が増加しているにもかかわらず、「定員適正化」の名の下に、職員を削減してきたために、今年1月時点での職員一人当たりの区民の人数は193人で、特別区平均の153・7人を大きく上回っています。

 福祉事務所では職員一人当たりの担当数は平均100人で、国が示す標準の80人を遥かに超えています。きめ細かな対応が必要な高齢者や今後の生活保護受給者の増加にも対応できるよう増員が必要です。また、保健師不足も深刻です。職員組合からは、来年度7人の増員要求が出ていますが、純増は4人に止まっています。
 定員適正化計画を見直し、人口増加に見合った職員の増員を行うべきです。伺います。

 つぎにジェンダー平等社会の実現について伺います。
 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと女性蔑視発言を行ない、国内外から批判の声が相次ぐ中、辞任しました。女性が意見を持ち、発言することを侮辱、差別するなど絶対に許されません。

 今回の事態は、日本社会の歪みを改めて浮き彫りにしました。日本のグローバル・ジェンダーギャップ指数は、153カ国中121位で、特に男女の賃金格差や政策・意思決定の場での女性の割合が少ないなど「経済」と「政治」の分野で著しく遅れた状況です。
 区長は、今回の森前会長の発言や日本の遅れた現状について、どのように認識していますか、伺います。

 ジェンダーとは、生物学的な男性、女性という区別ではなく、「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」などの行動規範や役割分担など、「社会的・文化的に創り上げられた性差」と定義されています。国連は、2030年までに達成すべき「持続可能な開発目標」(SDGs)の全てに「ジェンダーの視点」をすえることを強調しており、江東区でも「ジェンダー平等」の実現は重要です。

 区の臨時・非常勤職員の8割は女性で、保育や児童虐待、女性相談など重要な仕事を担っています。男女の賃金格差をなくすためにも、正規職員の約3分の1程度にとどまる非正規労働者の賃金を引き上げるべきです。伺います。

 また意思・政策決定の場での女性の比率を増やため、現在、課長級以上の管理職114人のうち17人、14.9%にとどまっている女性管理職を増やすべきです。伺います。

 さらに審議会等の女性の割合は、区が掲げる目標値40%に対し、30%という状況です。災害対策には女性の視点を取り入れることが重要ですが、防災会議は15・7%、消防団運営委員会には女性は一人もいません。
 女性の割合が低い審議会については、直ちに改善すべきです。伺います。
 
 日本は国連から夫婦同姓の義務づけの是正勧告を何度も受けています。また、性暴力やDV、ハラスメントをなくすための法整備やLGBTQに対する差別的扱いの解消なども、国際的に見て立ち遅れており、早急に改善が必要です。
 男性も女性も、多様な性をもつ人々も、誰もが尊厳を持ち、自分らしく生きられるジェンダー平等社会の実現に、引き続き力を尽くす決意を申し上げ、次の質問に移ります。

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(山﨑区長の答弁)
 大嵩崎かおり議員のご質問にお答えします。はじめに、来年度予算編成と行財政運営についてのお尋ねであります。
 まず、来年度予算についてのうち、福祉施策の廃止、負担増についてですが、厳しい歳入環境が見込まれる中、既存事業については、事業の必要性や費用対効果などを精査し、事業の見直しを行うことで、扶助費の拡充や新たな施策展開の財源確保に努めております。その結果、事業廃止等に至ったものであり、撤回する考えはありません。
 また、施設使用料の値上げ中止についてですが、特例的措置として実施している改定前料金への据置き対応の延長は、コロナ禍における施設の利用制限の状況等を総合的に勘案し、実施するものであります。改定については、維持管理コストと使用料分析などを踏まえ、区民負担の公平性の確保と受益者負担の原則に基づき、適正な料金設定を決定したものであり、施設使用料の改定を中止する考えはありません。
 次に、くらしを守る施策の拡充についてです。
 令和三年度は、財政調整基金から七十八億円を繰入れ、生活困窮者や障害者等に対する「生活・住まい」の支援や、児童・生徒への「学び」の支援の拡充などに取組んでおります。本区としては、既に区民の暮らしの支援を積極的に実施しているものと認識しております。
 次に、行財政改革についてですが、本区では、区民サービス向上や行政コスト削減の目的により民間委託を進めていることから、今後、民間委託を中止する考えはありません。
 次に、公契約条例制定についてですが、条例化をめぐる他区の動向についてはその検討状況を含め、注視しております。
 しかし、本区は、労働者の適正な労働条件の確保について、これまで同様、国が労働法制のなかで対応すべきものとの認識であり、条例制定に向けた検討は、現在のところ、考えておりません。
 次に、職員の増員についてですが、本区では、定員適正化計画に基づき技能系職員を退職不補充とする一方、事務職や技術職等については、人口増加に伴う行政需要の増大を踏まえ、職員の増員を図っております。
 今後も、必要な人材の確保とあわせて、事務事業の見直しや民間委託を進めていくことから、定員適正化計画の計画値で行政需要に対応できるものと認識しており、計画の見直しは、考えておりません。
 なお、定年延長など今後の社会情勢の変化については、注視してまいります。
 次に、ジェンダー平等社会の実現についてです。
 まず、日本の現状についてです。日本のジェンダーギャップ指数を上げるためにも、本区といたしましては、次期第7次男女共同参画行動計画に掲げた目標の達成に向けて努めてまいります。
 次に、男女の賃金格差についてですが、会計年度任用職員に占める女性の割合が高い理由は、比較的短時間勤務の業務が多く、応募される方自体が女性が多いと聞いており、保育園の朝・夕の保育などが挙げられます。
 会計年度任用職員の報酬については、勤務時間と職務内容に応じた額を設定しており、正規職員同様、男女の賃金格差はありません。
 次に、女性管理職の割合については、「江東区職員のしごと生活応援プラン」において2025年度の目標数値を25%と掲げており、働きやすい職場作りや能力開発支援等に取り組んでおります。
 また、審議会の女性比率については、他区においても同程度の比率となっております。本区としては、引き続き、次期第7次行動計画においても、目標の評価指標に掲げており、関係所管に対し、関係団体からの推薦にあたっての柔軟な対応や公募委員を増加するなど、女性委員の比率向上を働きかけてまいります。

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第三は、国民健康保険制度についてです。

 国の仮係数による算定結果では、来年度の保険料は一人あたり15万7968円、今年度15万3633円と比べ4335円の負担増です。
 毎年の保険料値上げで、加入者の3割の世帯が滞納せざるを得ず、短期証や資格証など正規の保険証がもらえない世帯も3000世帯を超えています。今でも高い保険料がコロナ禍でさらに引き上げとなれば、より一層深刻な事態を招くことになります。
 激変緩和策にとどまらず、一般財源の繰り入れなどあらゆる努力で、来年度の保険料を値上げせず、引き下げを行うべきではないですか。
 また、国保財政の運営主体である東京都に対し、保険料負担軽減のための独自の財政支出を求めるべきです。伺います。

 高すぎる国民健康保険料の原因は、国が国庫負担を減らしてきたためです。全国知事会などが求めるように公費負担を1兆円増やせば、サラリーマンなどが加入する協会けんぽ並みに保険料を引き下げることが可能です。
 国に対し、高すぎる国民健康保険料の抜本的な引き下げのための公費投入を求めるべきではないですか。伺います。

 国や東京都は、一般会計からの法定外繰入を解消させるため、各自治体に保険料値上げと徴収強化を求めています。
 この方針のもと江東区は、コロナ禍にもかかわらず、令和2年度、資産調査を倍に増やし、232件もの差し押さえを行なっています。
 暮らしの実態を顧みない差し押さえは行うべきではありません。伺います。

 国は、未就学児の国保料の均等割を、現行から5割軽減することを明らかにしました。
 我が党議員団も、子育て世帯の保険料負担を軽減するため、子どもの均等割減免を条例提案するなど、繰り返し実施を求めてきました。
 子どもの均等割減免は大きな前進ですが、実施は2022年度からです。
 国に対し、来年度から直ちに実施すること、また18歳までのすべての子どもへと対象を引き上げるよう求めるべきではないですか。
 また、国が実施しない場合でも区長会として、来年度から子どもの均等割軽減を実施すべきだと思いますが、見解を伺います。

 新型コロナの影響で収入が減少した世帯を対象に実施されている保険料の減額免除制度には、12月末までで7238世帯もの申請がありました。しかし、「雑所得」が対象となっていないため、フリーランスの方の負担は重いままです。
 国に対し、フリーランスなど「雑所得」で確定申告をしている方も減免の対象とするよう求めるべきではないですか。
 また国が実施しないのであれば区として独自に減免を行うよう求めます。

 新型コロナに感染したり、濃厚接触者となって仕事を休んだ場合に傷病手当金が支給されますが、支給対象が給与所得者に限定されています。
 自営業者も傷病手当金支給の対象とするよう国に求めるべきではないですか。伺います。

 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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(武田生活支援部長の答弁)
 国民健康保険制度についてであります。まず、来年度保険料についてであります。
 令和3年度の国民健康保険料については、新型コロナウイルス感染症の拡大により、被保険者の所得環境が引き続き厳しいことが想定されております。このため、特別区長会では、保険料の抑制が必要であるとの認識に立ち、2月の特別区長会において、特別区全体での一般財源の繰り入れを29億円増額し、保険料で賄うべき賦課総額を抑制することで保険料率を算定し、一人当たりの保険料を本来より、1838円引き下げる決定を行ったところであります。
 また、更なる公費の増額等を、国・都へ要望することについては、特別区長会として、定率国庫負担金の増額や低所得者層へのより一層の負担軽減のための財政支援を講じるよう、これまでも国・都に強く要望しており、今後も引き続き要望を行ってまいります。
 次に、徴収強化についてであります。差押については、被保険者全体の公平性や公費繰り入れの削減、完納している被保険者の納付意欲の低下を防止する観点から実施しており、納付が無く、連絡も無い場合に、予告をした上で法令に即し執行しているところであります。なお、現在も収納窓口等において、それぞれの生活実態を踏まえながら丁寧に分納相談や生活相談等を行っており、引き続き適正な徴収事務を進めてまいります。
 次に、こどもの均等割の軽減についてであります。
 今般、こどもの均等割軽減について国が制度改正を行ったことは、特別区長会において、長年要望を続けてきた成果であると認識しております。
 制度の早期開始や対象年齢の拡大を国に求めること、並びに特別区で実施すべきとのご意見でありますが、こどもの均等割の軽減については、国民健康保険の制度上の課題であり、国・都の責任で実施すべきものと認識しております。
 次に、保険料の減免についてであります。
 新型コロナウイルス感染症にかかる保険料の減免については、国の基準に基づき実施しており、雑所得については継続的な収入とするか否かの判定が困難である等の理由から対象としておりません。減免の対象とならない場合でも、支払いが困難な場合には分割納付などで対応をしており、雑所得を対象とするよう国へ求めること、および区独自に対象とする考えはありません。
 次に、傷病手当金についてでありますが、国は、他の健康保険制度との均衡を図る観点から、支給対象者を給与等の支払いを受ける被用者としております。本区においても、制度の趣旨を踏まえ、対象者を国と同様としているところであり、対象者の拡大について区独自で実施すること、および国に要望する考えはありません。

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区議団ニュース2021年1月号

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2020年第4回定例会―正保みきお議員

日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点について質問します。

  • 新型コロナウイルス対策について
  • 障害者支援について
  • 介護保険について

第一は、新型コロナウイルス対策についてです。
 新型コロナ感染が急拡大し、東京都では警戒度を最高レベルに引き上げました。本区でも、感染者数が拡大し、接触歴の不明者も増加し、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されます。

 検査と医療体制の拡充についてです。
 私たちはこれまで、感染拡大を防止するため、幅広くPCR検査を行うよう繰り返し求めてきました。しかし、区は「行政検査の趣旨に合わない」と拒否しています。現在、感染拡大の第3波に見舞われており、症状のある人や濃厚接触者に限定せず、幅広く検査を行い、無症状で感染力のある人を早期に発見して、感染拡大を事前に防止するための社会的検査が求められています。
 東京都は、PCR検査目標を引き上げるとともに、高齢者や障害者施設の入所者と職員15万人を対象に、PCR検査の独自支援を始めました。
 世田谷区は、社会的検査として高齢者や障害者施設、保育園などの従事者にPCR検査を順次実施し、その検査によって特養ホーム職員から多数の無症状感染者が判明しています。区は、社会的検査の必要性についてどのように考えているのか、伺います。

 区は、今回の補正予算で、都の補助を活用し、デイサービスやショートステイなど通所施設の利用者と職員を対象にPCR検査を実施します。補助対象となっていない保育園・幼稚園、学校、学童クラブなどにも拡充するよう都に求めるべきです。伺います。

 江戸川区は今月から、高齢者、障害者施設に加え幼稚園、保育園、学校などに従事する約2万人に、唾液による検体検査を行っています。保育園や幼稚園、学校などは、「蜜」が避けにくく、感染拡大が懸念されます。クラスターが発生すれば多大な影響が懸念される保育園、幼稚園、学校、学童クラブの施設に、公費による社会的検査を定期的に行い、感染拡大を事前に防止すべきです。伺います。

 保健所体制の拡充についてです。
 保健所では、医師、保健師、専門医の3人1チームで、感染者の接触履歴を追跡しています。しかし、接触履歴の不明者が増加し、追跡調査は時間と労力もかかり保健所の過重負担となっています。現在の急激な感染拡大に対応し、陽性者を着実に把握・保護していくため、区として感染追跡を専門に行うトレーサーを確保し、保健所体制を強化するとともに、国の責任で緊急にトレーサーの養成・確保を図るよう求めるべきです。伺います。

 地域医療への支援と連携についてです。
 どの医療機関でもコロナ感染者の受診がありうる緊張状態の中で診療しています。受診抑制による患者減は、コロナ患者を受け入れていない病院や診療所でも深刻となっています。地域医療を支える区内の病院、診療所に対し、感染防護具や医療用資器材を支援するとともに、国に対し、医療機関への減収補てんを求めるべきです。伺います。
 また、保護者が感染し、養育困難となった医療的ケアが必要な重度障害児の保護について、医師会・医療機関と協議し、病院のベッドを確保するなど、対応を図るべきと思いますが、伺います。

 区民の暮らしと営業、雇用への支援についてです。
 区内中小企業は、消費税10%に続くコロナ禍のもとで、業況は全業種で悪化しており、「このままではとても年を越せない」「事業の継続をあきらめるしかない」という悲鳴が上がっています。東京商工リサーチの調査では、31万社が廃業の危機に瀕し、雇用者数もリーマンショックを上回る勢いで、非正規雇用を中心に100万人以上減っています。これから年末に向けてリストラが急加速する危険性があり、事態は極めて深刻です。
 雇用調整助成金や持続化給付金、住居確保給付金の延長と給付内容の拡充を図るよう国に求めるべきです。また、区独自のコロナ対策資金融資は12月末で終了としていますが、さらに延長すべきです。伺います。また、区の持続化支援家賃給付金は、当初、対象5千件、15億円の予算をつけながら、実際に対象業者に届いているのはその半分以下です。今回、食品卸売事業者について、事務所等が区内にあれば給付対象としますが、家賃を払っている区内事業者すべてを対象とすべきです。さらに、家賃給付を1回限りとせず、コロナ収束まで事業を維持ができるよう継続的に支援すべきです。伺います。

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(山﨑孝明区長の答弁)
 初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問のうち、検査と医療体制の拡充についてであります。
 社会的検査の必要性についてでありますが、検査の効果を高めるためには、定期的な実施が必要であり、区としては、これまで同様積極的疫学調査を基本に、感染拡大防止に努めてまいります。
 また、今般、東京都の補助制度を活用し、重症化リスクの高い高齢者・障害者施設における検査を実施することといたしましたが、保育所や小・中学校など、こどもに関する施設に対する都等の補助制度につきましても、必要であると考えております。
 なお、公費による定期的な社会的検査の実施につきましては、現時点で、実施する考えはありません。
 次に、保健所体制の拡充についてであります。
 急速に感染が拡大している中、積極的疫学調査を始め、電話相談対応、PCRセンターの運営、患者搬送など、保健所の業務は、多岐に渡っております。
 国の責任による感染追跡の専門のトレーサーの人材育成や確保については、保健所体制の強化につながるものと考えますが、区としては、これまで、非常勤の公衆衛生専門医師の採用や、保健師業務の民間活力の活用等により、積極的疫学調査の体制を強化してまいりました。引き続き、体制整備に努めてまいります。

 次に、地域医療への支援と連携についてであります。
 区内全ての病院、診療所に対する感染防護具などの支援についてですが、これまで、マスクや防護服などを医療機関に提供しており、また、感染防護具を始め、医療用消耗品について、流通が滞った場合の緊急対応用に備蓄を行ったところであります。
 また、医療機関への減収補填につきましては、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れなどを行っている医療機関に対し、入院患者受け入れ等に対する補助を行っておりますが、国の動向については、注視してまいります。
 また、保護者が新型コロナウイルスに感染し、養育困難となった医療ケアが必要な重度の障害児の対応についてでありますが、保護者の意向を踏まえつつ、医療機関への入院による対応など、引き続き、関係機関と連携してまいります。
 次に、区民の暮らしと営業、雇用への支援についてであります。
 雇用調整助成金の特例措置延長と拡充等の国への要望につきましては、地域経済対策等の充実を特別区長会を通じて、行っているところであります。
 本区のコロナ対策資金融資の延長及び金利負担の引下げにつきましては、国や都の動向を注視し、適切に取り組んでまいります。
 家賃給付事業の継続的な実施につきましては、今回、国の「GO TO イート キャンペーン」を側面から支援する目的として、食品卸売業者等支援の対象の拡充を図ることとしております。
 本区としましては、家賃給付事業に限ることなく、引き続き、中小事業者に対する適切な支援を継続してまいります。

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大綱の第2は、障害者支援について伺います。
 まず、障害者の意思疎通支援の拡充についてです。
 今年4月、「江東区手話言語の普及及び障害者の意思疎通の促進に関する条例」が施行され、障害者の意思疎通手段の環境整備と施策の推進が求められます。
 補聴器や人工内耳を利用されている難聴の方の支援として、わが党が繰り返し提案してきたヒアリングループが障害者窓口に設置されました。議会でも傍聴席へのヒアリングループや音声認識システムの導入を予算要望しています。聞こえのバリアフリーを促進するため、ヒアリングループを本庁舎のすべての窓口、出張所、文化・コミュニティ施設などにも拡充すべきです。伺います。また、難聴高齢者に支給している補聴器を、ヒアリングループにも対応できる機種に改善すべきです。さらに、補聴器の調整は極めて重要です。身近な出張所や高齢者施設でも相談、調整ができるようにすべきです。伺います。

 失語症者への支援についてです。
 失語症は、脳卒中や事故が原因で言葉に関わる脳の領域が損傷を受け「話す、聞く、読む、書く」などの言語機能が低下する病気です。失語症のある人は、全国に50万人いると推定され、その9割は脳の血管障害による発症で、当事者や支援者は「まったく言葉の分からない外国に突然放り出された状態」といい、特に若い方は、孤独感、疎外感から引きこもる人も多いと伺っています。
 世田谷区では、15年前から独自に「失語症会話パートナー」を養成し、コミュニティ技術を学んだボランティアが、失語症サロンの場や、コミュニケーションが求められる病院や区役所、銀行などへ行くのに会話サポート派遣事業を行っています。
 厚労省は、2018年度から失語症者をサポートする人材の養成を都道府県の必須事業としました。都は、昨年度から意思疎通支援者養成講習を実施し、豊島区は今年度から支援者派遣事業を始めました。失語症者の社会復帰と家族を支援するため、江東区においても失語症者への理解促進と支援者派遣事業を実施すべきと考えますが、見解を伺います。

 障害者施設の整備についてです。
 関係者の長年の努力によって、障害者入所施設が令和5年度の開設に向け進んでいます。区が購入した塩浜の都有地に、民設民営で施設を整備し、入所支援、生活介護、短期入所などを行うとしています。入所の選定基準や医療的ケアが必要な方の受入れ態勢など、どのように検討されているのか、当事者・家族の意向を十分反映させた施設にすべきと思いますが、伺います。
 区は、扇橋にある障害者福祉センターの指定管理について、令和6年度の大規模改修を機に、管理運営を現在の江東区社会福祉協議会から委託先を変更する方向です。
 しかし、同センターの今後の在り方や将来ビジョンについて、何ら検討もせずに“委託替えありき”の進め方は余りにも乱暴です。障害者福祉センターは、障害者福祉の中核、基幹的な役割を担っており、障害を持った方が増加する中で、支援体制の拡充こそ必要です。
 本来、区直営とすべきと考えますが、区が100%出資し、職員も派遣している区直結の社会福祉協議会が今後も役割を担うべきです。委託替えは止めるよう求めます。伺います。

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(市川障害者福祉部長の答弁)
 次に、障害者支援についてお答えいたします。
 まず、障害者の意思疎通支援の拡充についてのうち、ヒアリングループの設置拡充についてですが、ヒアリングループは、現在、障害者支援課窓口に設置し、今年度より使用を開始したところです。今後の設置拡充につきましては、使用状況や区民の声などを踏まえながら、対応を考えてまいります。
 また、高齢者用補聴器のヒアリングループ対象機種への変更についてでありますが、箱型補聴器については既に対応しております。耳掛け型補聴器での導入については、価格が高価であることから、今後、技術革新による価格の低下を待って対応を検討してまいります。また、補聴器の調整の拡充につきましては、現在、一日平均で7人程度の利用となっており、現時点では拡充を行うことは考えておりません。
 次に、失語症者への支援についてです。失語症者についての理解促進を図るべきとのことですが、現在、失語症に関する啓発としては東京都から送付されたしおりを配架し、広く区民に配布しているところです。失語症は見えない障害で、広く認知されておらず、周囲の人の正しい理解と適切な対応が求められていることから、区報の活用など機会をとらえて理解促進に努めてまいります。
 また、失語症者への意思疎通支援者派遣の事業実施についてですが、失語症者に関する国等の調査結果を見ますと、日常生活においてコミュニケーション支援が必要な場面が多く、自立した生活を送る上で様々な困難を抱えており、区としても支援の必要性を認識しているところであります。一方で、派遣事業実施に当たっては、対象者の定義、支援の方法、マッチング方法などの課題に加え、安定した支援者の確保も不透明な状況にあることなどから、先行自治体の動向など派遣事業のあり方について研究を進めてまいります。
 次に、障害者施設の整備についてのうち、まず、障害者入所施設の入所選定基準などの検討状況についてであります。施設入所の選定基準や医療的ケアが必要な障害者の受け入れについては、国の基準のほか、事業者公募で示した条件や提案書、または本区の施設入所を希望する障害者の状況などを勘案し、今後、整備事業者と協議を進めていくところであります。
 また、当事者家族の意見反映につきましては、整備事業者決定前後より区内の障害者団体から意見をいただいているほか、今年度に入ってから整備事業者も交えた意見交換会を開催しているところです。団体からいただいた意見につきましては、整備事業者と協議し、対応可能なものについては整備・運営を検討する中で反映してまいります。
 次に、障害者福祉センターの指定管理者変更の方向性についてです。現指定管理者である江東区社会福祉協議会が地域福祉計画の策定に合わせ、地域福祉の推進に向けて取り組みを充実させていくという方針により、同法人の指定管理期間については、令和4年度までとしたところであります。

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大綱の第3は、介護保険について伺います。
 第8期の保険料についてです。
 介護保険料は、3年ごとに改定され、20年前の制度開始時は2900円だったのが現在は5400円と約2倍に負担が増えています。年金は減り続ける一方、保険料負担が重くのしかかっています。介護保険会計は黒字で、基金残高は約40億円に上っています。この基金を活用して、来年度からの保険料の値上げは回避すべきです。伺います。

 総合事業についてです。
 厚労省は、要介護1、2の生活介助を総合事業に移行することを「引き続き検討」としながらも、「事業対象の弾力化」として、区の総合事業の対象にできるとしています。
 しかし、これは要介護者の利用実績をつくり、要介護者の生活介助を介護給付から外し、総合事業に移行するための途をつけるものです。
 総合事業は、ボランティアが主体となっているなど専門職以外による安上がりのサービスを拡大するものです。低い報酬や担い手不足が深刻で、事業所の撤退や新規利用者を断るケースが生じています。そういう中で、新たに要介護者を総合事業の対象とすれば、担い手不足に拍車をかけ、要支援の人の必要なケアが行えず、状態の悪化が懸念されます。
 要介護者を総合事業の対象にするかどうかは、自治体の判断となっており、区は、要介護者を総合事業の対象にすべきではありません。国に対し、要介護1、2の生活介助の介護保険外しの検討を中止するとともに、それにつながる総合事業の「対象弾力化」を撤回するよう求めるべきです。また、本区の総合事業の低い報酬単価の引き上げを求めます。伺います。

 介護職員の処遇改善についてです。
 いま、コロナ禍のもと、エッシェンシャルワークを充実させ、ケアに手厚い社会が求められています。介護従事者は、自らコロナに感染しないか、利用者に感染させないか、不安と緊張の中、ストレスを蓄積しながらも、利用者の生活を支えるために働いています。
 しかしながら、介護労働者の平均賃金は全産業平均より月10万円も低く、さらに長時間・過密労働など劣悪な労働環境にあります。昨年度、勤続10年以上の介護福祉士に月額8万円相当の処遇改善が行われましたが、介護現場からは「職員全体の賃上げにはならない」との批判が出ています。ケアマネジャーや事務職員を含め、介護職員全体の処遇改善を図るため、介護報酬の抜本的な増額、底上げとともに、利用者の負担増に跳ね返らないよう国庫負担割合の引き上げを国に強く求めるべきです。伺います。

 特養ホームの整備についてです。
 「特養ホームに申し込んだが2年待っても入れない。もう限界です」との声が寄せられています。特養ホームの待機者は、1400人を超える一方、入所できた人は年間300人程度となっており、施設整備は待ったなしです。長期計画では、3施設の整備を掲げていますが、それだけでは足りません。施設整備には用地を確保した後、最低でも3年を要します。用地の確保について、現在、目ぼしい用地はあるのか、全庁挙げて整備促進すべきです。取り組み状況を含め伺います。

 重度の介護高齢者への送迎支援についてです。
 区は昨年3月、年間延べ800人が利用していた重度の要介護高齢者が特養ホーム短期入所を利用する際の送迎費助成を「都の補助金が打ち切られた」などを理由に廃止してしまいました。
 この助成事業は、ストレッチャーを利用し、介助がなければ車両の利用なしにショートステイに行けない方を支援するもので、まさに命綱となっていたものです。
 この送迎助成をやめたことで、一気に往復約2万円もの自己負担が発生し、短期入所をあきらめたり、回数を減らさざるを得なくなっています。重度の要介護高齢者と家族の負担を軽減するため、送迎費助成を復活すべきです。見解を求め、質問を終わります。

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(堀田福祉部長の答弁)
 次に、介護保険についてのご質問にお答えします。
 まず、第8期の保険料についてです。
 本区の後期高齢者人口は増加しており、これに伴い、今後介護サービス需要も増加する見込みであります。
 介護保険制度を持続的に維持するためには、高齢者に一定の負担を求めることは必要であり、今後の介護サービスの給付増を考えると、保険料の上昇を避けることは困難であります。しかしながら、これまでのように介護給付費準備基金を有効に活用し、負担軽減を図ってまいります。

 次に、総合事業についてです。
 まず、総合事業対象者の弾力化についてですが、国や他団体の動向を注視し、慎重に検討してまいります。
 次に、国に対して弾力化の検討の中止及び弾力化そのものの撤回を求めるべきとのことですが、その考えはありません。
 総合事業のサービス単価を引き上げることにつきましては、サービス内容や利用者数などを勘案し、事業の持続性が確保できるよう、総合的に検討すべきと考えております。

 次に、介護職員の処遇改善についてです。
 厚生労働省の調査では、介護従事者の平均給与の上昇が報告されており、特定処遇改善加算を取得している事業所も増加傾向にあることから、処遇改善の効果が出てきているものと考えております。
 また、国への要望につきましては、全国市長会を通じて、一層の処遇改善を図るための財政措置の拡充を求めていることから、改めて要望する考えはございません。
 次に、特養ホームの整備についてです。新規施設整備の用地確保につきましては、都有地の活用を東京都に申し入れたほか、国有地や区有地、民有地も含め、候補地の検討を行っております。また、待機者の減少に繋げるため、特別養護老人ホームあそか園及びむつみ園の移転改築により、定員の増加を図ってまいります。
 これまでも特別養護老人ホームの整備につきましては、全庁連携の上、整備候補地の検討等に取り組んでおり、今後も、より一層の連携を図りながら着実に整備を進めてまいります。
 次に、重度の介護高齢者への送迎支援についてです。平成30年度まで実施しておりました法人立施設短期入所送迎助成事業につきましては、短期入所を実施している区内14施設のうち半分程度の利用に留まっていたことや、短期入所利用者のうち1割程度の方のみの利用であったことなどから、事業の見直しを行ったところです。
 移動において車いすやストレッチャ―が必要な方の短期入所への送迎につきましては、基本的には、各施設の送迎体制において対応するものと考えており、現在のところ、助成の復活について検討する考えはありません。
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区議団ニュース2020年11月号

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2020年第3回定例会―赤羽目たみお議員

日本共産党江東区議団を代表し大綱4点質問します。

  1. 区民のくらしと営業を守ることについて
  2. 新型コロナウイルスの検査体制の拡充等について
  3. 防災対策について
  4. 教育問題について

第1は、区民のくらしと営業を守ることについてです。

 今年4月~6月期のGDPは、年率換算で28・1%も落ち込み、3四半期連続のマイナスです。新型コロナの影響が出る以前からマイナスとなっており、消費税を10%に引き上げて大打撃を受けているところに、新型コロナが襲ったその結果です。
 消費税の大増税は、重大な経済失政だったのではないでしょうか。
 日本経済はこれまで、内需と家計を犠牲にして、大企業優先、外国頼みでしたが、これがどんなに脆弱か明らかになりました。
 GDPの6割を占める内需と家計、中小企業に、経済政策の軸足を移すべきです。そのための決定打は、消費税減税です。新型コロナで苦しむ所得の少ない方、中小事業者にとって一番の支援になり、消費を活発にする決め手になります。
 今こそ消費税減税を求めるべきです。伺います。

 新型コロナ感染拡大の影響で仕事を失う方や生活困窮者が増える中、国は、10月から生活保護費を削減するとしています。
 今でさえ厳しい保護利用者のくらしに追い打ちをかけるもので容認できません。
 国に生活保護費の削減中止を求めるべきです。伺います。
 江東区の住居確保給付金、8月末の申請件数は837件、これは昨年の42倍へと激増しています。新型コロナ対策の「生活福祉資金」の貸し付け事業に、1万件を超える相談が寄せられており、申請件数は5千件以上と殺到しています。
 今後も景気や雇用回復の見通しが立たず、生活保護利用者は急増すると思われます。
 生活保護は国民の権利であることを周知するとともに、受給者の増大に対応できるようケースワーカーの増員を図る等、福祉事務所の体制を強化すべきです。伺います。

 商店の倒産や廃業が相次いでおり、さらなる支援が必要です。
 江東区が事業者を対象に実施している持続化支援家賃給付事業の支給決定は、当初見込みの3割にも満たない状況です。
 申請者の住所が区外にある場合や、親族間の賃貸契約も支給対象に加えるとともに、家賃だけでなく駐車場代やリース料等の固定費についても支給すべきです。また、申請期限をさらに延長するよう求めます。伺います。
 魚屋や精肉店、青果店の店舗改修等に助成する「生鮮三品小売店支援事業」は、利用した業者から「助かった」という声が寄せられています。
 新型コロナ感染症対策で店舗改修が必要となっていることから、区内全業種に対象を広げるなど事業を拡充すべきです。伺います。

 障害者就労施設は、コロナ禍で地域のお祭り等が軒並み中止され、また店舗販売や企業などへの出張販売も中止、製造した物品を販売する機会が減少しています。また業者からの受注作業も減り障害者に支払われる工賃等の確保が厳しい状況です。
 施設を利用する障害者から「はしの袋入れは半減、入浴剤の袋詰めは在庫の山。給料も先月の半分でした」と悲痛な声が上がっています。
 減収補填を国に求めるべきです。また、区として仕事確保と工賃への補助を行うべきです。伺います。

大綱2点目、新型コロナウイルスの検査体制の拡充等についてです。

 東京都では昨日、新たに195名の感染が発表されました。専門家は、新型コロナウイルス感染の急速な増加が懸念され、引き続き警戒が必要と指摘しています。
 新型コロナ感染症は感染力のある無症状の人が感染を拡げている特徴があります。こうした無症状の人を見つけ出し保護・隔離することが感染拡大を防ぎ、経済や社会活動を進めるカギとなります。
 そのためにPCR検査が重要です。無症状感染者は、咳等は出しませんが、唾液にウイルスがいれば、会話等でしぶきを飛ばし感染させる可能性があります。唾液や鼻の粘液にウイルスがいるかどうかを調べることが大切で、PCR検査が一番適しています。
 PCR検査を大規模に実施することは重要と考えます。区の認識を伺います。

 東京都医師会をはじめとする医療団体や専門家が、住民全体を対象としたPCR検査の実施を要請しました。これを受けて国は事務連絡を出し「感染が発生した店舗等に限らず、地域の関係者を幅広く検査する」という方針を打ち出しました。しかし、検査体制を拡充する国の財政措置はなく、すべて自治体任せとなっています。
 国の責任で財政措置を行い、検査体制を拡充するよう求めるべきです。伺います。

 全国の自治体で、感染拡大を抑え込む為、独自にPCR検査体制を拡充し、広く住民への検査を実施する動きが起こっています。
 千代田区は、介護施設の全職員を対象に定期的なPCR検査を実施。世田谷区は高齢者介護施設や障害者施設、保育園、幼稚園などの職員への検査を実施します。
 江東区は、特養ホームの新規入所者や障害者施設の一部の利用者に限り、検査費用を助成する方向ですが、高齢者施設や障害者施設の全職員・利用者に対象を広げるべきです。また、保育園、幼稚園、学校などの全職員や利用者についても定期的にPCR等検査を実施すべきです。伺います。
 次に保健所体制の強化についてです。
 現在、新型コロナ感染に対応している保健予防課は、他部署からの応援も含めた臨時的人員増で対応していますが多忙を極めています。また、保健師を応援に出している部署は、虐待対応や育児支援など保健所本来の仕事が追いつかず、保健師は土日も出勤しています。そのため、過労死ラインである月80時間以上の残業が続き、保健予防課の時間外手当の予算を使い切っています。
 常勤保健師の増員をはかり保健所体制を強化すべきです。また、必要な時間外手当をきちんと確保すべきです。伺います。

 次に情報開示についてです。
 区は、検査数の把握は困難として新規陽性者の公表に止まっていますが、すでに都内14区市では検査数、陽性率が明らかにされています。
 情報を公開することは、区民と共に感染予防対策に取り組む上で重要です。
 江東区としても、医師会や区内医療機関に協力を求め、日ごとのPCR検査数、陽性率などを公開すべきです。伺います。

大綱3点目は防災対策についてです。

 激甚化する自然災害への防災対策は新型コロナウイルス感染の防止策と合わせて取り組むことが求められています。
 先日、主に九州地方を襲った台風10号では、新型コロナの影響で避難所の受け入れ人数を減らしたため、定員に達した避難所が相次ぎ避難所不足が問題となりました。
 区は、昨年の台風19号を受けて文化センターや、スポーツセンターを加え82カ所を拠点避難所として指定しています。しかし、避難所となっている学校の体育館は、従来350人程の収容を想定していますが、新型コロナへの対応により約3割、120人程しか受け入れができません。
 先月3砂小学校で行われたコロナ対応の避難所の開設・運営訓練では、避難者の受付段階で密となり混乱が生じることも明らかになっています。
 さらに避難所を増やすべきです。また、避難所に指定している都立高校は開設・運営する体制が確保されておらず、訓練も行われていません。学校等と連携し避難所体制を確保すべきです。伺います。
 この間、水害ハザードマップが区内全世帯に配布されましたが「見方がわからない、自分が住んでいる地域は安全なのか」と区民から声が上がっています。
自分が住んでいる地域の状況を事前にきちんと知ってもらうことは重要です。
 配布だけに留めず、密を避けて説明会を開催する等、区民への周知を強めるべきです。伺います。

 多摩市では、スマートフォンのアプリを活用して災害時の避難所の空き情報を予め知らせ、空いている避難所に行ってもらう取り組みを行っています。
 本区でも、防災アプリを活用して空き情報を知らせるなど、混乱を避ける対応を図るべきです。伺います。

 現在、障害者等の要配慮者も一旦、学校などの一次避難所に避難し、その後指定された障害者や高齢者施設など福祉避難所に移送するとしています。しかし、小・中学校の中には、トイレの洋式化やエレベーターの設置が進んでいない所も多く、また、支援する人員が配置されていないことから、「避難したくてもできない」と声が上がっています。
 一次避難所と同様に福祉避難所に直接避難できるよう、避難所体制の見直しを図るべきです。伺います。

 次に災害時の情報伝達についてです。
 区は、災害時に必要な情報が得られるよう、防災・備蓄ラジオを全世帯に配布しています。ラジオが届いた区民から、レインボータウンFMの放送が聞こえないという声があがっています。
 難聴地域を調査し中継アンテナを増設することや、災害時には、現在の出力20ワットから100ワットに出力を上げて放送ができる臨時災害放送局の開設・運用を検討する等、災害情報が住民に伝わるよう改善を図るべきです。伺います。

大綱4点目、教育問題についてです。

 いま、子どもたちは、コロナ感染に怯え、学習の遅れや進路への不安、部活動の制限、夏休みの短縮など、かつてない不安とストレスを抱えています。
また、学校再開後、教室は蜜の状態に戻されました。40人学級では感染予防の為の十分な距離を確保できない事が課題となっています。教育委員会はどのように対応しているのか、伺います。

 新型コロナ対応の分散登校を経験した子どもたちから「勉強が楽しくなった」という声があがり、教員からも「子ども一人一人の表情がよくわかる」と少人数学級の良さが実感となって広がっています。
 少人数学級は子どもたちを新型コロナから守ると同時に、子どもに行き届いた教育条件と考えますが、区の見解を伺います。

 全国知事会長、全国市長会長、全国町村会長の3者連名で緊急提言を出し、少人数編成を可能とする教員の確保を国に要請しました。さらに、国の諮問機関である中央教育審議会も新型コロナ感染を防ぐため、少人数学級を可能とする指導体制等を求めています。
 今こそ少人数学級を進めるべきです。国と東京都に対し、教員と教室を増やす予算措置等を求めるべきです。伺います。

 教職員はコロナ禍のもと、授業内容の見直しや校内の消毒など負担が増えています。学校主事など、感染防止のための人員を増配置すべきです。
 また、テストの採点やプリントの配布・回収等を補助するスクールサポートスタッフを全校に配置するとしていますが、未配置の学校が20校も残されています。全校配置を急ぐべきです。伺います。

 教育委員会はICT教育の推進として、小・中学生に、一人一台のタブレット端末の配布を検討しています。
 ICTの活用を否定するものではありませんが、導入時に巨額な費用がかかり、ランニングコストは全て区の負担になることや全家庭でWi-Fi環境が整備されていない中、学びの格差が拡大してしまうこと。さらに、タブレット使用による子どものネット依存症や目などへの健康被害など様々な問題が指摘されています。
 こうした問題にどのように対応するのか、伺います。

 子ども一人一人の成長を支えるには、教員がそれぞれの学びや生活に寄り添い応答することが必要です。これは教員と子どもとの人格接触を通じて成立するという、教育の原点そのものです。
 ICT教育は専門家や教職員、保護者の声も聴きながら慎重に検討を重ねることが必要と考えます。教育委員会の見解を伺い、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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答弁:くらしと営業について

 区民の暮らしと営業を守ることについてのご質問にお答えします。
 まず、消費税問題についてです。消費税減税を求めるべきとのことですが、消費税については、その増収分を幼児教育・保育の無償化や保育士及び介護人材、障害福祉人材の処遇改善に活用するほか、年金生活者支援給付金の支給を行うなど、将来を見据えた全世代型の社会保障制度への転換と、財政健全化を確実に進めることを目的とするものであり、減税を国に求める考えはありません。
 次に生活保護についてです。国に生活保護費の削減中止を求めるべきとのことですが、生活保護基準は、国が物価水準等を調査、検討し、審議されたものであり、中止を国に求める考えはありません。
 また、生活保護制度の周知については、既にホームぺ―ジ、区報等で実施しており、今後も、様々な機会を通じて周知に努めてまいります。さらに、福祉事務所の体制強化については、全庁的な組織及び人員計画の中で、今後の業務の質・量等を勘案しながら、検討してまいります。
 次に、区内業者への支援についてですが、持続化支援家賃給付事業につきましては、国や都の対策も含め、手厚い支援が受けられる環境が整ってきたと考えており、本区事業の再度の延長や拡大は考えておりません。
 また、生鮮三品小売店支援事業における店舗改修費の全業種への拡充についてですが、新型コロナウイルス感染症対策としての店舗改修費は、既に都において業種を問わず、助成制度が創設されております。
 本区では、産業会館で相談窓口を開設しており、国や都の制度も含め、丁寧な対応に努めることで、引き続き効果的な支援を行ってまいります。
 次に、障害者施設への支援についてです。まず、障害者就労施設の減収補填についてですが、国では、就労継続支援B型の基本報酬の算定区分について、前年度ではなく前々年度の平均工賃を適用することもできるとしていることから、国に減収補填を求める考えはありません。
 また、障害者就労施設の仕事確保と利用者の工賃補助についてですが、区では、「るーくる」における商品販売機会の拡大や企業からの発注情報の提供などにより、継続的に仕事確保と工賃確保に向けた取組を実施しており、利用者に対し工賃補助を行う考えはありません。

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答弁:新型コロナウイルスの検査体制の拡充について

 新型コロナウイルスの検査体制の拡充についてのご質問にお答えいたします。
 まず、PCR検査についてです。
 本区では、PCR検査は、症状のある方や濃厚接触者に対して実施しております。検査陽性者を速やかに発見し、医療機関へつなぐことが本検査の目的であり、現時点において、PCR検査を大規模に実施する予定はございません。
 国の財政措置支援につきましては、これまでも国や都の補助金の活用を視野に入れて、PCR検査の体制を整備してまいりました。引き続き、国に対して、財政措置を求めてまいります。
 また、高齢者施設などの全職員や利用者に対するPCR検査につきましては、行政検査の趣旨に合わないため、実施する予定はございません。
 次に、保健所体制の強化についてですが、保健所における新型コロナウイルス感染症対応において、保健師は、電話相談対応、PCRセンター運営、患者搬送、濃厚接触者の健康観察、積極的疫学調査、他団体や病院との連絡調整など、多岐に渡る業務に従事しております。
  現在の保健師体制は、保健予防課職員のほか、保健相談所等からの応援体制を組むとともに、会計年度任用職員の活用や電話相談窓口の民間委託などにより、保健師の負担軽減と、感染症拡大防止に重要な積極的疫学調査に重点的に人材を充てております。引き続き、民間活力の活用を検討してまいります。
 なお、時間外勤務につきましては、縮小に努め、手当につきましても、適切に執行管理してまいります。
 次に情報開示についてです。
 区内におけるPCR検査数及び陽性率についての公開ですが、PCR検査については、区がPCRセンターなどで実施しているほか、発熱外来を設置している医療機関や、東京都と契約している医療機関で行政検査を実施しております。
 医療機関で実施しているPCR検査の実施状況については、東京都が把握し、東京都全体の日別の状況を公開しております。区として、区内医療機関から情報を収集し、公表することについては、医療機関の負担を増すことになります。現下の医療機関の感染症対応の状況を踏まえると、検査数についての協力を求める状況にはないものと考えております。
 情報発信の在り方については、引き続き、個人情報の保護に留意しつつ、検討してまいります。

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答弁:防災対策について

 次に、防災対策についてのご質問にお答えします。
 まず、避難所の確保等についてのうち、避難所の増についてです。区では現在、拠点避難所である区内の小中学校等におきましては、体育館に加え、教室の活用について、検討を進めております。
 また、文化センターやスポーツセンターといった区施設の活用を図るなど、避難所の拡充を進めております。他方、避難所の拡充には、新型コロナウイルス感染症への対応に伴う物理的制約や人員配置上の課題があります。区民に対しては、避難所への避難以外の選択肢として、自宅での「在宅避難」や親戚・知人宅への「縁故避難」も検討していただくよう、区報で周知しております。
 次に、都立高校との連携による避難所の確保についてです。都立高校は、地域防災計画上、指定避難所となっておりますが、連絡体制の構築や従事職員の配置等について検討を進めているところであります。
 次に、水害ハザードマップについてですが、今後、区が行う防災講話の中で、ハザードマップの活用方法や、ハザードマップを踏まえた避難などについて、引き続き、説明してまいります。
 次に、防災アプリの活用についてですが、本年7月に防災アプリを改修し、こうとう安全安心メールの掲載内容を連携表示することで、避難所情報を発信できるよう機能を拡充しております。
 次に、福祉避難所についてですが、地域防災計画上、福祉避難所は、自宅や避難所での生活が困難で、介護などのサービスを必要とする高齢者や障害者等の要配慮者を一時的に受け入れ、保護するための施設として位置付けております。
 このため、まずは拠点避難所で受け入れ、避難所での生活の可否を確認したうえで、避難所での生活が困難な方を優先して福祉避難所へ移送することとなり、引き続き、現在の計画に基づき対応してまいります。
 次に、災害時の情報伝達についてです。まず、難聴地域を調査し中継アンテナを増設することにつきましては、ラジオの聞こえ方は、受信場所周辺の建物の配置状況に影響されることもあり、地域の特定は難しいものと認識しております。
 また、臨時災害放送局につきましては、災害時に市町村によって開設される臨時の放送局で、総務省が管轄しておりますが、東京区においては、電波利用が乱立しており、出力を上げての放送は、他の放送局との干渉が発生することから、現状、難しいものと認識しております。

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答弁:教育問題について

 次に教育問題についてのご質問にお答えいたします。まず、少人数学級についてのお尋ねのうち教室における感染防止の対応についてです。各学校では江東区立学校感染症予防ガイドラインに基づき、密室空間にならぬよう常に換気を行い、座席の間隔を空けるとともに、話し合い活動は一定の距離を保ち回数や時間を絞るなど工夫して対応しております。
 なお、分散登校時における少人数での学級運営は、コロナ禍でのこどもたちの不安感にもきめ細かく寄り添うことができ、このような状況下では有効な手立てであったと認識しております。
 また、少人数学級を進めるべきとのお尋ねですが、現在、都からの加配教員に加え、本区独自に任用した講師の活用や柔軟な教室利用により少人数指導を行っているところですが、特別区教育長会でも要望を出しているところであり、引き続き国や都の動向を注視していく必要があると考えております。
 次に、教員の負担軽減についてです。コロナ禍における消毒等による教員への負担ですが、国により消毒の簡素化が示されたこと等から、区としても軽減に向けてガイドラインの改定を行いました。コロナ対策としては、現在の人員での対応で可能と考えております。
 また、スクールサポートスタッフについては、大規模校など学校規模に応じた増員も行っており、引き続き、全校配置を目指してまいります。
 次に、ICT教育についてですが、コロナ禍において、オンラインによる学習は、こどもたちの学びを止めないために不可欠であり、本区では現在改定を進めている第2期教育推進プラン江東に位置付け、一層の取り組みを進めていく考えであります。このことにより学びの格差や健康被害等の問題が生じるとのご指摘ですが、通信環境が整わない家庭には、ルーターの貸与等を行うとともに、学習を進めるにあたっては、保護者と連携しながら教員が適切な支援を行っていくため、学びの格差は生じないものと考えております。また、タブレット使用による健康被害については、国がGIGAスクール構想を構築する段階で、専門家より健康上の問題はない旨の回答を得ております。区としてもタブレット端末を使用しない時間や、適切に休憩をとることなどで対応するとともに、家庭での活用についても保健指導等を通して対処していく考えであります。
 また、ICT教育を進めるにあたり、様々な意見を聞きながら進めるべきとのことですが、本区で進める新しい学びのスタイルは、タブレット端末を活用しながら双方向のコミュニケーションを深めていくことを考えており、主体的、対話的で深い学びの推進につながるものと考えています。今後、GIGAスクール構想の取組を進めていくことにより、授業作りの在り方を含め、こどもたちの学習が大きく変わっていくことから、区としても、さらに研究を進め、学校、家庭とも十分連携しながら取組を進めてまいります。

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区議団ニュース2020年7月号

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2020年第2回定例会―大つきかおり議員

 日本共産党江東区義団を代表し、新型コロナウイルス感染症対策について質問を行います。

  • 新型コロナウイルス感染症対策について
    1. 検査・医療体制の拡充について
    2. 中小企業支援について
    3. 生活支援について
    4. 高齢者・障害者施設への支援について
    5. 子育て支援・教育について
  • 本会議 答弁

 はじめに、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方に、お悔やみを申し上げるとともに、今なお治療中の方にお見舞い申し上げます。そしてこの間、患者の治療に奮闘されている医療関係者の皆さん、保健所をはじめとした区の職員の皆さん、保育や介護などエッセンシャルワークに携わる皆さんに心から感謝申し上げます。
 
 わが党はこの間、区内中小業者、介護や障害施設への聞き取りを行うとともに、区民の皆さんから寄せられる声をもとに、検査体制の拡充、暮らしの支援など区長に求めてきました。緊急事態宣言は解除されましたが、東京では再び新規感染者が増加し、区民の暮らしの厳しさも増しています。区として、さらなる対策が必要だとの立場から、以下質問を行います。

第一に、検査・医療体制の拡充についてです。
 東京都の新型コロナウイルスの感染者数は、5408人。江東区では229人と報告されていますが、日本のPCR検査数は世界と比べて極端に少なく、実際の感染者は、陽性確認者の10倍はいると指摘されています。
 感染拡大防止と経済活動再開を両立させるためにも、検査数を抜本的に増やし、感染の全体像を把握することが不可欠だと思いますが、区の見解を伺います。

 全国の医療機関や介護施設で集団感染が発生しています。区内の北砂ホームでは、入所者・職員合わせて51名が感染し、入所者5名がお亡くなりになりました。
 症状がある方のPCR検査を速やかに実施することはもちろんですが、基礎疾患を持ち、感染すると重症化する高齢者や障害者施設の利用者、職員、また子どもたちが集団生活を行う保育園や学校の教職員、さらに、薬の飲めない妊婦に対して、区独自にPCR検査や、より簡易な抗原検査などを実施すべきではないですか。伺います。
 
 江東区では、4月23日から区医師会の協力のもと設置された、PCR検査センターでの検体採取がスタートしましたが、検査センターには独自の事務局体制がなく、区の保健所に設置された帰国者・接触者センターで受付を行っています。
 保健所の負担軽減と検査数の増加に対応できるよう、保健所を通さずに検査できる体制にすべきではないですか。伺います。

 秋には、インフルエンザや風邪が流行し、新型コロナウイルスの患者との区別が困難になります。発熱などの症状のある患者が直接受診できる発熱外来の設置が求められます。
 医療機関が発熱外来を設置・運営するための設備や防護服等の確保に対して、財政支援を行うとともに、医師会と協力して、区として発熱外来を設置し、PCR検査センターと連携して検査を実施する仕組みを作るべきではないでしょうか。伺います。

 区は、感染拡大に対して、保健予防課の保健師だけでは対応できず、他の業務に携わる保健師や臨時雇用を行うなどして対応してきました。
 そもそも保健所では業務量の増大で平常時でも残業が常態化しており、職員組合からは今年度9名の保健師の増員要求がありましたが、3名しか増員されていません。
 常勤の保健師や医師を増員するなど職員体制の拡充が必要ではないですか。伺います。

 現在、PCR検査などに携わる職員の特殊勤務手当は、1日わずか270円です。
 感染の危険と隣り合わせで業務を行う職員の特殊勤務手当を大幅に増額すべきではないですか。伺います。

 江東区の感染症マニュアルでは、感染者情報の公開について、人数だけではなく年齢や性別などを公表することになっています。しかし現在は、東京都が発表する感染者数しか公表していません。墨田区では、感染症法に基づくものであることを明記し、プライバシーへの配慮を求めた上で、区独自の感染者情報を開示しています。
 区民に適切な行動を促す上で、感染症マニュアルに基づき、情報を公開すべきではないですか。伺います。

 感染症対策における公立・公的病院の役割は重要です。感染症病床全体の約9割を公立・公的病院が担っており、東京都でも新型コロナウイルスの感染者を真っ先に受け入れたのが、都立墨東病院や公社荏原病院です。
 感染症対策における公立・公的病院の役割について、区はどのように認識しているのか伺います。

 政府は、公立・公的病院の統廃合で20万床もの病床を削減する「地域医療構想」を推進しようとしています。東京都も「新たな病院運営改革ビジョン」を決定し、財政削減のために都立病院・公社病院の民営化を進めようとしています。効率性や経済性が優先されれば、感染症や難病、災害医療といった行政的医療を担うことができなくなります。
 公立・公的病院の統廃合、都立病院の民営化は中止するよう国や都に求めるべきではないですか。伺います。

第二に、中小企業支援について伺います。
 区内経済と区民の暮らしも深刻な打撃をうけています。区内の商店からは、「いつまで持つかわからない」など悲痛な声が寄せられています。
 わが党も提案してきた中小企業への家賃補助が実施されることになりましたが、さらなる支援が必要です。

 新型コロナウイルス特別融資については、感染の長期化に対応するため、利子負担をなくし無利子にするとともに、返済期間を延長すること。また、小規模事業者特別融資など既存融資の利子補助を引き上げるとともに、借り換え融資を創設すべきだと思いますが、伺います。

 中小零細業者からは、家賃だけではなく機械のリース料や仕事で使う自動車の駐車場などの固定費への支援を求める声が寄せられています。
 区の家賃補助については、家賃以外の固定費にも当てられるよう補助対象の拡充を行うよう求めます。伺います。

第三に、生活支援について伺います。
 コロナ解雇が全国で1万人を超えていると報道されています。先日は、「建設現場の仕事がなくなり1週間野宿をしていた」という方から相談が寄せられました。今後さらに生活に困窮する方が増加していくことが懸念されます。

 1人10万円の特別定額給付金の郵送での申請が始まり、6月中旬には振込が行われます。生活保護を受けている方からは、本人確認の添付書類がわからないなどの相談も寄せられています。
 生活保護受給者、住民基本台帳に登録されていない方、DVや虐待被害者、そして高齢者、障害者などにもきちんと給付が行われるよう、きめ細かな対応を行うべきだと思いますが、伺います。

 住居確保給付金は、5月末までで1427件の相談がありました。そのうち275件の申請がありましたが、73件が未処理となっており、支給までに時間がかかっています。
 職員を大幅に増員し、速やかに給付すべきです。伺います。

 また、社会福祉協議会が受付窓口となっている緊急小口資金の相談は、約3800件、申請は2000件にのぼります。区民からは「電話が繋がらない」との声が寄せられています。
 職員や電話回線を増やすための補助を行い、相談体制を拡充すべきではないですか。また、労金や郵便局でも申請が行えることについて区報等使い、周知すべきだと思いますが、伺います。

 国民健康保険加入者が新型コロナウイルスに感染したり、濃厚接触で仕事を休まざるを得なくなった場合に、傷病手当金が支給されることになりましたが、対象は給与所得者に限定されています。感染した時に誰もが安心して休める環境を整備することは重要です。
 自営業者やフリーランスも傷病手当金支給の対象とすべきではないですか。伺います。

第四は、高齢者・障害者施設への支援についてです。
 高齢者の介護施設や障害者の福祉施設などでは、利用自粛で、施設の収入が大幅に減っています。区内のリハビリ等を行う介護施設では、この間700万円から800万円も減収。障害者の就労支援施設は、地域の会社からの仕事が大幅に減り、利用者への工賃も払えない状況です。
 国は通所施設に対し、利用者に電話することで通所と同じ報酬を支払う「代替措置」を実施していますが、放課後等デイサービスの職員からは、子どもが通所できず、ただでさえ大変な保護者の負担となり、実態に合わないとの声が上がっています。
 区は、介護事業所や障害者施設に対し、最大で50万円の補助を行うことになりましたが、1回限りの補助では不十分です。高齢者、障害者の暮らしを支える福祉施設の事業が継続できなくなることは、何としても食い止めなければなりません。
 前年同月と比べ減収となった分について補助するなど、支援を拡充すべきです。伺います。

 また、電話での「代替措置」を行なった場合、利用者は通所しなくても利用料の支払いが発生します。
 区として利用者の自己負担分を補助すべきです。伺います。

 集団感染が発生した北砂ホームでは、職員31人が自宅待機となり、入居者80人に対し勤務できる職員は6人しか残りませんでした。北砂ホームは、同じ法人の運営する特養や病院、系列病院のサポートで、なんとか介護を続けることができましたが、小さな事業者では、介護崩壊になりかねません。
 入所施設で集団感染が発生し、職員の多くが仕事に従事できなくなった場合、区として職員の確保など支援を行うべきではないですか。伺います。

最後に、子育て支援・教育について伺います。
 新型コロナウイルスによって格差と貧困が一層広がっています。政府は第2次補正で、ひとり親家庭を対象とした児童扶養手当の増額を行うことになりました。
 区としても児童育成手当の増額を行うべきではないですか。伺います。
 また、教育費の負担を軽減する就学援助については、前年所得にかかわらずコロナの影響で所得が減少した世帯についても対象とすること、そして給食費補助については、休校期間中についても昼食費として支給するべきではないですか。伺います。

 臨時休園となっていた認可保育園は、6月1日から再開され、現在は「登園自粛要請」が出されています。再開を歓迎する一方で、免疫力も弱く、自ら手洗い・うがいなどができない乳幼児の感染を心配する声も寄せられています。
区として、新型コロナウイルスに対応する感染防止の「ガイドライン」を策定し、保育園への指導を行うべきではないですか。伺います。

 江東区では現在、育児休業を取得している保護者の復職期限を8月第2週まで延長していますが、足立区や港区などでは、すでに10月まで大幅に延長しています。
 保育園では3密は避けられず、感染対策で保育士たちの負担も増大しています。復職期限を延長すれば、保護者も安心して登園の自粛が可能となり、保育士の負担も軽減できます。
 江東区でもさらに、復職期限を延長すべきではないですか。伺います。

 小中学校も6月1日から再開されました。3ヶ月にもわたる休校で、子どもと保護者は疲弊し、教職員も経験したことのない負担と混乱の中に置かれています。
 何より長期に授業がなかったことは、子どもの学習に相当の遅れと格差をもたらしました。
 一人ひとりの子どもに丁寧に教えるとともに、学習が遅れた子どもへの個別の手立てが必要です。また、学習の遅れを取り戻すためだからと教科書全てを駆け足で消化するようなやり方、夏休みや冬休みのむやみな短縮、子ども達の成長に必要な行事の安易な削減を行うべきではないと考えますが、見解を伺います。

 現在区は、学年ごとに曜日を決め、なおかつ1クラスを2つに分けるなどして少人数での授業を実施しています。しかし今後、40人学級に戻れば、感染拡大防止のための「身体的距離の確保」を取ることは難しくなります。
 子どもへの手厚く柔軟な教育のためにも、感染症対策のためにも、教員を大幅に増やし、引き続き20人程度の授業が行えるようにすべきです。伺います。 

 長期の休校や外出自粛、感染への不安など、子どもたちは様々なストレスをため込んでいます。
 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増員し、子どもたちの心のケアをしっかりと行うべきだと思いますが、伺います。

以上見解をうかがい、私の質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。

2020年第2回定例議会・本会議 答弁

(1)検査・医療体制の拡充について

 次に、検査・医療体制の拡充についてのご質問にお答えいたします。
 まず、感染拡大防止と経済活動再開を両立させるためのPCR検査の拡充についてですが、東京都が示したロードマップでは、「迅速に検査を受けられる体制の充実」を掲げており、区としても、関係機関と連携し、必要な方が迅速に検査を受けられる体制整備に努めているところであります。
 また、高齢者、障害者施設の利用者・職員、保育園・学校の教職員、妊婦へのPCR検査についてですが、国は、5月末に、都道府県等に対して、濃厚接触者と検査を希望する妊婦については、症状のない方についても検査の対象とする旨を通知しており、引き続き、必要な方の検査を実施してまいります。
 次に、PCR検査センターの体制拡充についてです。現在も、東京都の指定医療機関については、保健所を介さなくともPCR検査を実施することができます。医師が検査を必要とした場合には、直接、都の指定医療機関に連絡することにより、多くの検査が実施されております。
 また、発熱外来の設置についてですが、現在、都の指定医療機関がこの外来を担っておりますが、これは、感染拡大防止対策が十分に施されている医療機関であり、区独自でこのような外来を設置することは、現段階で困難なため、今後の検討課題とさせていただきます。
 次に、保健師・医師の増員についてですが、保健師については、平時における事業に必要な職員数を配置しております。今回の対応では、啓発事業などの延期、中止や、集団健診などの実施方法の見直しにより、感染症に関する電話相談体制を強化しております。医師については、東京都全体で公衆衛生医師が不足している状況ではありますが、今回の感染症対策においては、非常勤医師を採用し、必要な医師の確保に努めたところでございます。
 また、職員の特殊勤務手当の増額については、国や都、他区の支給状況等を踏まえて、適切な手当額を支給してまいります。
 次に、感染者情報の公開についてですが、患者の中には、周囲に感染したことを知られたくないとの思いから、年代、性別についても、個別の公表を拒む方がおられます。感染症患者の情報については、人権等の観点から、特に慎重に取り扱う必要があり、区内発生の個別の公表については考えておりません。
 次に、感染症対策における公立・公的病院の役割についてですが、今回の感染症対応にあたり、東京都は、4月には、都立公社病院を中心に、民間医療機関の協力も得て、3,300床の病床を確保したとしており、今後についても、ロードマップにおいて、都立公社病院を中心とした病床の確保を掲げています。引き続き、都立公社病院における感染症対応を期待しているところであります。
 また、公立・公的病院の統廃合及び都立病院の民営化の中止については、国は、公立・公的医療機関等の将来に向けた担うべき役割などについて、地域医療構想調整会議での議論を求めております。また、東京都は、医療を取り巻く環境の変化に対応するために、都立病院の経営形態について検討するとしております。区としては、引き続き、これらの動向を注視してまいります。

(2)中小企業支援について

 次に、中小企業支援についてのご質問にお答えいたします。
 はじめに、融資制度の拡充についてです。本区の新型コロナウイルス感染症対策資金は、返済期間が最長六年でも二年目以降の利子負担が0.3%と大変に低く、ゆとりをもった返済ができる制度として実施しております。
 その他既存の融資資金につきましても、一定の利子補助や信用保証料補助を行っており、現時点で変更の予定はありません。
 次に、「持続化支援家賃給付金」の支給対象の拡充についてです。給付の対象につきましては、固定費の中でも大きな割合を占める家賃を給付の対象とすることとしました。その他固定費等につきましては、国の持続化給付金等を活用していただきたいと考えております。

(3)生活支援について

 次に、生活支援についてのうち、特別定額給付金についてであります。
 住民基本台帳に登録されていない方については国の指針等に基づいて対応しております。また、配偶者からのDVにより本区に避難されている方や、虐待被害者の方には申出書等に基づき、個別に対応することで、確実に支給できるよう特段の配慮を行っております。さらに、障害者や生活保護受給者などの方々についても関係部署と連携し、的確に支給できるよう丁寧に事務を進めております。
 次に、住居確保給付金についてでありますが、新たに郵送申請の受付を行うとともに、課内で応援体制を構築した結果、五月末時点で申請件数二七四件のうち、二〇〇件の支給決定を行ったところであります。今後も応援体制等を継続してまいりますので、職員の増員は考えておりません。
 次に、緊急小口資金についてでありますが、区の補助金については、社会福祉協議会で柔軟に執行できるように対応しており、増額する予定はありません。
 また、労働金庫等での申請については、六月十一日付区報で周知を図ってまいります。
 次に、国民健康保険の傷病手当金についてであります。
 傷病手当金については、国は、他の健康保険制度との均衡を図る観点から、支給対象者を給与等の支払いを受ける被用者としております。本区においても、対象者を国と同様としているところであり、現時点において、対象者を拡大する考えはありません。

(4)高齢者・障害者施設への支援

 次に、高齢者・障害者施設への支援についてのご質問にお答えいたします。
 まず、減収分への補助についてであります。現在、区独自の緊急支援事業を実施しており、国や都の新たな支援事業も予定されていることから、その動向を注視してまいります。
 次に、利用者自己負担分への補助についてであります。通所自粛中における電話での安否確認や相談支援等は利用者の健康管理や生活の質を維持するためのものであり、一定の額の自己負担はやむを得ないものと認識しております。このため、利用者の自己負担額に対して、区が独自に補助を行う考えはありません。
 次に、集団感染発生時の支援についてであります。区といたしましても、集団感染が発生した施設に対して、一定の支援が必要になると認識しております。そのため、今後早急に介護事業者の団体と協議し、集団感染発生時における事業者と区の役割について整理することとしております。

(5)子育て支援・教育について

 大嵩崎かおり議員のご質問にお答えします。
 新型コロナウイルス感染症対策についてであります。
 まず、子育て支援・教育についてのご質問のうち、経済的支援についてでありますが、国のひとり親世帯臨時特別給付金は、現行の児童扶養手当に相当する支給額に加え、支給対象を拡大するなど、ひとり親世帯に配慮したものとなっております。このため、お尋ねの児童育成手当の増額は考えておりませんが、今後も国や都の支援策を注視しながら、子育て支援の充実を図ってまいります。
 また、就学援助における収入が減少した方への認定と、臨時休業中の給食費相当額を準要保護者へ支給することについては、国からの通知も踏まえ、対応する準備を進めているところであります。
 次に、保育所の新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインの策定についてですが、本区ではかねてより厚生労働省の「保育所における感染症ガイドライン」や通知等に基づき、基本的な対策を講じております。また、保育園の再開にあたっては、職員・園児の健康管理、行事運営及び保育活動等に関する留意点を取りまとめ、既に各園に通知したところであり、引き続き保育園における感染拡大防止に努めてまいります。
 次に、育児休業を取得している保護者の復職期限の延長についてであります。
 区といたしましては、現に保育サービスを必要とされる方との公平性にも留意すべきと考えておりますが、新型コロナウイルス感染症を取り巻く状況に鑑み、復職期限の延長を図ってまいりました。
 今後につきましても、引き続き都内の感染状況等、動向を注視して判断してまいります。

 次に、学校の再開についてであります。
 はじめに、学習の遅れへの対応ですが、学校再開後しばらくは分散登校と学級を2つに分けた少人数での指導を行い、学習格差が生じないよう一人一人の学習状況を丁寧に把握しながら、理解が不足しているこどもには個別指導を進めていきます。また、こどもたちの学びの保証のためには、夏休み等、長期休業の短縮や、オンライン学習による授業の補完、行事の精選等、年間の指導計画の修正は必要と考えております。制限のある中での教育活動ではありますが、友達同士の関りなど、学校で育むべき指導については、工夫して取組んでまいります。
 次に、教員の増員についてですが、本区では、すでに、小1支援員やスタンダード強化講師など、独自に人材を確保しており、これらを少人数指導や補習等に効果的に活用することでこどもたちの学習の充実を図っております。
 次に、こどもたちの心のケアについてですが、スクールカウンセラーは、学校規模や相談件数等に応じて配置しており、更に重篤な案件についての緊急配置も行っております。
 また、スクールソーシャルワーカーは、教育推進プランに則り、順次増員を図っており、今後も適切な配置を進めてまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、所管部長から答弁いたさせます。

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