投稿者「日本共産党江東区議団管理者」のアーカイブ
西垣誠議員、米沢和裕議員、星野博議員の公選法違反に伴う高等裁判所の判決について
本日、東京高等裁判所は、2023年4月23日に執行された江東区長選挙をめぐり、公職選挙法違反(被買収)の罪に問われた西垣誠議員、米沢和裕議員、星野博議員について、一審・東京地方裁判所判決を支持し、無罪を主張した被告側の控訴を棄却しました。
これにより、3名に対する有罪の判断が改めて言い渡されました。
本件は、元自民党衆議院議員・柿沢未途氏からの現金授受に端を発する重大な選挙違反であり、公平・公正であるべき選挙をゆがめ、区民の信頼を著しく損なうもので、決して許されるものではありません。
江東区議会においては、日本共産党の提案による3会派共同の辞職勧告決議案を賛成多数で可決してきました。
今回の東京高裁判決を受け、西垣誠議員、米沢和裕議員、星野博議員は、自らの責任を重く受け止め、直ちに区議会議員の職を辞するべきです。
日本共産党江東区議団は、汚職や不正を断じて許さず、公正・公平でクリーンな区政の実現に向け、引き続き全力を尽くします。
2026年4月23日
日本共産党江東区議団
区議団ニュース2026年4・5月号
第1回定例区議会が、2月19日〜3月27日までの会期で開かれ、19日の本会議・代表質問には、菅谷俊一議員、20日の本会議では、西部ただし議員が一般質問に立ちました。
- 修学旅行等の無償化、シルバーパスの負担軽減が実現
- 制服、学用品なども無償化を ―西部ただし議員
- 区民税滞納、機械的な差押え止めよ 区民に寄り添う税務行政を -菅谷俊一議員
- 家庭ごみ有料化の実現に向けた検討は中止せよ! ―西部ただし議員
- 住民合意のないデータセンター建設は中止を -赤羽目たみお議員
- 学校プールは廃止せず存続を -正保みきお議員
- 予算は溜め込みから暮らし応援へ
- 物価高から暮らし守る予算修正案を提出
- 今定例会で実現しました
2026年第1回定例会―すがや俊一議員
日本共産党区議団を代表し、大綱4点について質問します。
- 2026年度予算と区政運営について
- 防災対策について
- 中小企業支援について
- 高齢者支援について
大綱一点目は、2026年度予算と区政運営についてです。
始めに、政府に対する物価高騰対策と政府の来年度予算について伺います。
いま区民からは、衆議院選挙を通じて、消費税減税を求める声が強まっています。政府は、「2年間の食料品非課税を検討する」としていますが、財源も示さないなど、曖昧です。いま必要なのは、食料品非課税の2倍の減税効果を発揮する、消費税の一律5%減税の実施とインボイスの廃止です。これこそ最大の生活支援であると同時に、中小業者支援でもあり、景気回復に繋がると考えますが、区長の見解を伺います。
消費税5%減税の財源は、「公正な課税」で確保するべきです。莫大な収益と内部留保を増やし続けている大企業と富裕層に対する11兆円規模の減税を改め、中小企業を除く法人税引き上げなど、適正な課税を行えば、恒久的な財源は十分に確保できます。区長は政府に対し、消費税5%減税とインボイス廃止を求めるべきです。伺います。
政府の来年度予算では、軍事費を教育予算の約2倍・9兆円規模に増大させています。27年度には、軍事費確保のための所得税増税を計画しています。平和都市宣言を持つ本区の区長として、平和も暮らしも壊す大軍拡と所得税増税の中止を求めるべきです。
また、政府は、高額療養費の負担上限額引き上げを復活させ、OTC類似薬の負担増を行うとしています。実質賃金低下と年金減額、物価高騰で区民生活の困難が広がる中での医療改悪・負担増は、あってはならないことです。区長として中止を求めるべきです。併せて伺います。
次に、本区の2026年度予算と区政運営について伺います。
2026年度予算では、我が党が繰り返し求めてきた中学校の修学旅行費や、小学校の移動教室が無償化されるとともに、シルバーパス料金の1万円補助が実施されるなど、一定、評価するものです。
しかしながら、保育園給食と学校用務、キッズクラブ南砂の民間委託化をはじめ、区立幼稚園2園の廃園など、福祉と教育を切り捨てるものになっています。
さらには、物価高騰で区民生活の困難が広がっているもとで、昨年の施設使用料20%値上げに続く、自転車駐車場の20%値上げは、行ってはなりません。撤回を求めると同時に、施設使用料の20%引下げを求めます。伺います。
本区は、毎年100億円以上を基金に積み増すなど、基金総額は、2024年度決算で2,191億円、区政史上最高額です。溜め込み型の財政運営を改め、区民の暮らしと営業を守り、区民福祉の向上と区民負担の軽減に向けた財政運営にすることを強く求めるものです。
潤沢な基金を活用し、小・中学校の学用品等の無償化をはじめ、奨学金制度の拡充と返済に係る利子補助の実施を求めます。また、小規模企業特別融資の利子補助を引き上げること。高齢者への重度介護手当の創設、心身障害者福祉手当については、65歳以上の新規にも支給し、がん検診は無料とすることを求めます。伺います。
安上り労働を広げる学校用務などの民間委託化は中止するべきです。本区は、人口比で23区中最低の職員数です。現業職の退職不補充を改め、本区の職員組合が求めている184人の職員増員を行うべきです。会計年度任用職員の賃金を直ちに時給1,500円とし、さらに1,700円に引き上げていくべきです。伺います。
いま、23区内で家賃が値上がり、住み続けることができないなど、大きな問題になっています。杉並区では家賃補助を行っています。所得に比べて家賃負担が重い区民に対し、家賃補助の実施を求めます。
都の補助制度を活用して、中度や重度の障害者が、平日や休日に、余暇など安心して過ごせる居場所を、区として整備することを求めます。同時に、すでに実施している区内の事業所への支援を行うべきです。併せて伺います。
次に、旅館業の民泊問題について伺います。
2018年の旅館業法改定以降、本区の旅館施設数は、改定前の60施設が、24年では239施設へと急増。同時に、周辺住民からの苦情件数も増大しました。その内容は、ごみ廃棄や騒音などが多く、管理者不在施設が多数となっています。
区は、本定例会で、「旅館業法施行条例」を改定しますが、「管理責任者の施設内常駐の義務化」と「違反者への過料」が要となっています。しかし、この規定は、既存施設には遡及しません。苦情の多くが、既存施設での管理責任者の不在であることから、「常駐義務化の遡及適用」が必要と考えますが、区の見解を伺います。
さらに、近隣20m以内での住民説明会の実施義務を規定するとともに、ごみ出しについてもルール化が必要と思いますが、併せて伺います。
大綱2点目は、防災対策についてです。
国の被害想定見直しについてです。
国の中央防災会議は、昨年12月、マグニチュード7級の首都直下地震の被害想定と対策の報告書を公表しました。本区が震度7となる都心南部直下地震の場合では、全体の建物被害は、地震よる全壊と火災焼失で約40万棟。死者は最大約1万8千人。その内、火災による死者が約1万2千人としています。また、避難者が約480万人発生し、平時での医療や介護が受けられず、1万6千人~4万1千人が災害関連死するとしています。
現在、本区の被害想定は、建物被害9,297棟、死者401人、避難者が23万4千人余です。本区での被害想定見直しと今後の対策強化について、区の見解を伺います。
次に、火災対策についてです。
都市の弱点となっている地震後の火災対応への強化が必要です。本区では、北砂3・4・5丁目地域を、東京都の事業・不燃化特区に指定し、木造密集地域の不燃化、防災生活道路の整備などに取り組んできました。地域の不燃化の指標として、不燃領域率の向上を掲げ、地域が燃え広がらない目安として、不燃領域率70%を目標としています。
事業開始の2014年の不燃領域率は55.5%、2023年では61.5%に前進していますが、いつまでに目標の70%を達成するのか。早期完了を目指すべく、対策の強化が必要と考えますが、区の見解を伺います。
また、城東地域には、建物倒壊と火災等の総合危険度が高い地域として、大島7丁目・亀戸5丁目・北砂6丁目・東砂5丁目があります。東京都の不燃化特区の指定を含め、区独自の対策強化を求めますが、区の見解を伺います。
地震時の建物火災の原因は、半数以上が通電火災です。その防止対策として、この間、我が党は、感震ブレーカーの設置助成を提案し、区は、2023年度より、感震ブレーカー設置助成を実施してきました。現在、区は、火災危険度が一番高い北砂3~7丁目、東砂4・5丁目、三好2丁目、大島2・7丁目、亀戸3・5丁目、南砂4丁目地域で実施中です。
都の調査では、都内建造物の25%に感震ブレーカーが設置されれば、死者と焼失棟数が7割減少するとしています。本区においても、区内建造物の25%設置を目指し、対象地域の拡大と啓発活動の強化を求めます。伺います。
福祉避難所についてです。
本区の福祉避難所は、2025年度に、新たに3ヵ所が加わり、28ヵ所としています。現在、区では、災害時での避難行動要支援者数を約5万人と想定していますが、福祉避難所の受け入れ可能人数は、15施設の空きスペースとして、介助者付きで1千組弱にすぎません。しかも、そこには、福祉避難所の運営に必要な人材や資機材が、一部の施設を除いて未整備のままであり、福祉避難所としての機能を持たせるための抜本的整備が急務です。
京都市では、関係団体と共に運営ガイドラインを策定して協議を進め、301ヵ所の福祉避難所を整備し、直接避難も5ヵ所可能にしています。神戸市でも、福祉避難所を300ヵ所以上整備しています。災害関連死の多くが、高齢者等の要配慮者だった阪神淡路大地震の教訓として、福祉避難所の整備を拡充しているのです。
本区の長期計画では、防災対策が重要課題です。運営ガイドラインを関係団体と共に策定することを求めます。また、福祉避難所の運営に必要な資機材や人材確保への支援を行うなど、年次整備計画を建てて推進することが必要と思いますが、区の見解を伺います。
障害者団体からは、「拠点避難所では、子どもの体力やメンタルへの負担が大きい」、「福祉避難所に直接避難できるようにして欲しい」など、切実な要望が出ています。現状では、直接避難が可能な福祉避難所は皆無です。障害者の要望を受け止め、直接避難が出来る福祉避難所の整備を求めます。伺います。
大綱3点目は、中小企業支援について伺います。
昨年の企業倒産が12年ぶりに1万件を超え、その7割以上が中小企業です。その要因は、円安・物価高倒産であり、過去最多を更新しています。特に、飲食業の倒産が多く、建設業の倒産も急増中です。
国の国債増発と軍事費拡大・大企業支援の放漫財政で、円と国債の信用が低下し、今後、さらなる円安・物価高騰とともに、住宅ローンなどの長期金利も上昇するなど、区民生活と中小企業に一層重い負担がかかると思いますが、区の見解を伺います。
区内の建設業者からは、「資材高騰と人手不足で仕事が続けられない」。中小業者団体からは、「家賃が値上がり、支払い困難の業者が急増。融資が受けられず、資金繰りに困っている」など、窮状を訴える声が寄せられています。
この間、我が党は、中小業者への家賃・リース代など、固定経費への補助実施を、繰り返し区に求めてきました。苦しむ中小業者の声を受け止め、直ちに実施することを求めます。資金繰り支援の強化として、利子負担ゼロの物価高騰対策緊急融資の実施を求めます。伺います。
また、「お店の活力創出支援事業」は、経営相談員と相談し、事業計画書を提示しなければ、店舗改修や設備補助が受けられない仕組みです。中小業者団体からは、「飲食店などは利用しづらい」との声が出ています。店舗改修と設備補助は、単独補助にするべきです。併せて、住宅リフォーム助成の実施を求めます。伺います。
本区の中小企業活性化協議会についてです。
2004年に本協議会が設置され、区内13の各産業団体で構成し、おおむね年3回程度の会議を開催してきましたが、24年度に団体構成を見直し、学識経験者を含む9団体に縮小しました。設置以降20年間、本協議会として、区に対する政策提言や施策実施に繋がっていないことから、協議会の改善が必要です。
改善に向け、区内業者の実態把握に向けた「悉皆調査」の実施を求めます。区職員が直接現場に足を運び、区内中小業者の実態や要求などを把握し、本協議会での基礎的資料とするべきです。その上で、本協議会の中に専門部会を設置し、区の支援策に繋げて行くことを求めるものです。併せて、異業種の小規模事業者団体や消費者団体等々、幅広く構成団体に加えるべきです。伺います。
公契約条例についてです。
地域の賃金相場を引き上げ、労働条件の確保と人材確保に貢献し、地域経済活性化に繋がるとして、公契約条例の実施区が、23区中16区に達しています。また、大田区が条例実施に向けて、検討委員会を立ち上げます。実施区の世田谷区では、来年度、公契約の報酬下限額を、現行・時給1,460円から1,610 円に引き上げます。区の試算では、1カ月で2万6,400円の賃上げになるとしています。
この間、我が党は、公契約条例の実施を繰り返し求めてきましたが、区は、「調査・研究を行う」という答弁に留まっています。区内の関係業者からは、「公契約は必要と思うが、賃上げの人件費確保が苦しい」との声が出ています。
一事業所につき、賃上げ支援として上限100万円を補助する弘前市など、中小企業への賃上げ支援をセットして、公契約条例実施に踏み切ることを求めます。伺います。
大綱4点目は、高齢者支援についてです。
はじめに、後期高齢者医療制度について伺います。
東京都の後期高齢者医療広域連合議会が、2026年度と27年度の第10期保険料を可決しました。そこには、一人当りの保険料額について、1万6,044円もの大幅値上げとし、12万7,400円にするとしています。
加入者の6割が年収160万円以下など、年金生活の低所得者が大半を占めています。高齢者からは、「物価が上がり、生活が苦しくなるばかり」、「高齢者の保険料が高すぎる、下げて欲しい」など、悲痛の声が上がっています。
区長は、こうした声を受け止め、保険料負担の軽減に向け、国庫負担の増額を国に求めると同時に、都に対しても財政支援を求めるべきです。伺います。
前回・第9期での保険料値上げに際して国は、後期医療会計に占める高齢者の保険料負担割合を、10%から12.67%に引き上げる負担増を行いました。今回でも13.27%に引き上げ、負担増を強いています。また、子育てに係る出産一時金の一部を、高齢者の保険料に負担金として上乗せしました。さらに今回では、「子ども・子育て支援金」の負担を高齢者に被せるなどは、国の責任放棄と言わざるを得ません。
区長は、国に対し、負担金の廃止とともに、高齢者の保険料負担割合の引き下げを求めるべきです。伺います。
介護問題についてです。
家族介護慰労金支給事業について伺います。
区は、来年度予算において、これまで25年間実施してきた家族介護慰労金支給事業を廃止するとしています。本事業は、住民税非課税世帯において、要介護4と5の高齢者を、家族が介護保険を1年間利用せず、在宅で介護した時に、家族介護慰労金として10万円が支給されるものです。これまでに63人が利用し、1年間を除き、毎年、利用者がある事業であり、在宅介護で頑張る家族の支えになっています。
寝たきりの妻を介護するために、持病を持つ夫が離職して老老介護。年金生活で預金も無く、毎月かかる介護利用料の負担が重くて介護保険を1年間利用せず、今年になって、家族介護慰労金を申請する高齢者がいるのです。
この事業は、申請数の多寡ではありません。福祉の心としての慰労金なのです。本事業を廃止するべきではありません。存続させるとともに、介護保険での介護ベッドや車いすなどの利用は、家族介護に必要なものとして認めるなど、支給要件を緩和し、より利用しやすい制度にすることこそ行うべきです。伺います。
高齢者への家賃補助ついて伺います。
高齢者世帯の賃貸住宅での家賃問題が深刻です。取り分け、UR大島4丁目団地の建替えを巡り、高齢者から相談が寄せられています。「URに聞いたら、建替え後の家賃が今の2倍、1カ月15万円か16万円と言われた」。「交通の便も良いので住み続けたいが、家賃が払えなくなる。何とかして欲しい」など切実です。
UR大島6丁目団地の自治会が実施した「アンケート調査」では、居住者の6割が70歳以上で、「家賃負担が重い」が9割。また、「家賃の支払いが困難」は6割になるなど、家賃問題が深刻な大問題になっています。こうした高齢者の声と実態について、区はどう受け止めるのか、伺います。
区はUR・都市再生機構に対し、建替え後の現行家賃の継続など、家賃減免の実施を求めるべきです。同時に、国や都に対して、低所得高齢者への家賃補助の実施を求めることを強く要求し、質問を終わります。
~~~~~~~~~~【答弁】~~~~~~~~~~~
菅谷俊一議員のご質問にお答えします。
初めに、防災対策についてのご質問にお答えします。
まず、国の被害想定見直しについてです。
令和7年12月、国のワーキンググループが10年ぶりに首都直下地震の被害想定を公表しました。
本報告を踏まえ、東京都は、実態に即した被害想定をスピード感をもって取りまとめるとしており、本区における防災対策は、都の防災計画と整合性を図り、連携した取組みが重要となることから、こうした都の動きを注視してまいります。
また、対策の強化については、都が新たな被害想定を取りまとめるまでの間、現在の被害想定を踏まえ、地域防災計画で掲げる各種防災対策の着実な実施に向けて、取り組んでまいります。
次に、火災対策のうち北砂三・四・五丁目地区の不燃化特区についてですが、都の方針を踏まえ、不燃領域率70%の達成に向け、令和12年度までの制度延伸の手続きを進めております。
この目標の実現には、不燃化相談ステーション等の取組みに加え、防災生活道路の整備と老朽建築物の建替えを一体的に進めることが重要と認識しております。
このため、協定を締結している都市づくり公社等との連携を強化し、訪問支援体制を充実させながら、不燃化のまちづくりを前進させてまいります。
また、亀戸・大島・砂町の総合危険度の高い地域につきましては、建替えに向けた機運の醸成が重要であると認識しており、不燃化特区で得た知見を活かし、個別相談会等の実施とあわせて、拡充した老朽建築物除却助成制度の活用を促し、地域の不燃化を進めてまいります。
次に、感震ブレーカーの設置拡充についてです。
区では令和5年度より、火災危険度の高い地域を対象に事業を実施しており、令和8年度に対象地域を拡充する予定はございませんが、引き続き、区報やSNS等により、感震ブレーカーの設置促進を図るとともに、地震による火災対策の周知啓発に取り組んでまいります。
次に、福祉避難所についてです。
福祉避難所の運営ガイドラインを関係団体とともに策定することについてですが、ガイドラインにつきましては、現在、防災、福祉部門において、他自治体の例を参考に現場の課題を把握しながら、連携して検討を進めているところです。
次に、福祉避難所の運営に必要な資機材や人材確保への支援について、年次整備計画を立てて推進することについてです。福祉避難所の体制整備等については、既に長期計画の重要課題に位置づけ取り組んでおり、また、協定締結施設の意向を踏まえ進めていく必要があることから、改めて年次整備計画を立てる考えはございません。なお、折り畳みベッドや避難所用間仕切りなど、高齢者や障害者などに配慮した物資の備蓄の強化を行っているところです。
また、福祉避難所への直接避難についてですが、受け入れ施設の状況などから現時点では難しい状況となっておりますが、継続して、各協定締結施設と開設、運営等の話し合いを進めていく中で、直接避難のあり方について検討を重ねてまいります。
次に、中小企業支援についてのご質問にお答えします。
まず、中小企業をめぐる情勢と支援強化についてです。
日本経済は緩やかな回復基調にあるものの、物価の上昇が続く状況にあり、区民生活においては家計負担の増加が懸念されているところです。また、区内中小企業においては、原材料・仕入れ価格の上昇、人手不足などの影響により、依然として厳しい経営環境が続いていると認識しております。
こうした状況を踏まえ、区では、暮らし応援給付事業により家計支援や消費の下支えを図るとともに、エネルギー価格高騰対策支援事業やプレミアム付き区内共通商品券事業等を通じて、業種を問わず幅広い中小企業の負担軽減と売上確保に取り組んできたところです。
また、経営相談体制の充実を図り、事業者自らが経営改善に取り組み、持続的な事業活動につながるよう、事業者に寄り添った伴走型の支援を強化しております。
次に、家賃等の固定経費への補助及び利子負担軽減措置についてです。
固定費の一部については、すでに光熱費を対象としたエネルギー価格高騰対策補助を実施しており、また、経営改善支援資金など、事業者の負担軽減を図る融資も数多く用意しているため、現時点では、新たな事業を創設する予定はありません。
また、お店の活力創出支援事業については、経営改善や集客向上に向け、事業者が経営相談員と相談しながら、創意工夫に取り組むことを主眼としていますので、事業スキームの変更や住宅リフォーム助成を実施する考えはありません。
次に、本区の中小企業活性化協議会についてです。
悉皆調査の実施についてですが、令和3年度に、区内地域経済の活性化に向けた施策検討のため、サンプル調査である産業実態調査を実施しております。
この調査を改めて行うには一定の費用を要するため、その必要性や成果の活用方法、調査手法等を整理したうえで、慎重に検討する必要があると考えています。
また、専門部会の設置については、現行の協議会規模では、新設の必要はないと考えておりますが、今後の議論の状況を踏まえ、必要に応じて検討してまいります。
また、協議会の構成については、複雑化する中小企業・小規模事業者の経営課題等に対応するため、令和6年度から学識経験者を含む現在の体制に見直したところであり、現時点では、構成団体の追加や変更は予定しておりませんが、今後の運営状況を注視しながら、必要に応じて検討してまいります。
次に、公契約条例についてです。
弘前市につきましては、公契約条例を制定しておらず、賃上げ奨励金は独自に実施している事業と認識しております。
また、賃金を含む適正な労働環境の整備は、一義的に国が中心となり対応すべきものと認識しており、国の業務改善助成金の支援パッケージや東京都の賃金制度整備等支援事業など、まずは規模の大きい制度の活用が望ましいことから、現時点では、区として賃上げ奨励金を実施する予定はございません。
公契約条例については、他区の動向等、最新の情報についても把握を進めており、契約の適正化に向けて条例も含め、今後の対応を検討してまいります。なお、その他のご質問につきましては、所管部長が答弁いたします。
次に、本区の2026年度予算と区政運営についてです。
まず、政府に対する物価高騰対策と政府の来年度予算についてです。消費税引き下げとインボイス制度の廃止については、経済や景気に及ぼす影響を正確に把握することは困難であるとともに、消費税は社会保障の重要な財源でもあることから、国に引き下げや廃止を求める考えはありません。
防衛施策と所得税については、区では、平和都市宣言で恒久平和の理念等を強く求めている一方、防衛施策のあり方や税制に関しては国が総合的に判断するものと認識しており、国に中止を求める考えはありません。
医療の負担増はやめ、国に中止を求めるべきとの見解については、医療制度を維持していく視点から一定程度の負担はやむを得ないものであり、現時点で国に中止を求める考えはありません。
次に、本区の2026年度予算と区政運営についてです。
まず、自転車駐車場利用料金上限額引き上げについては、受益者負担の原則、施設の安定的かつ持続可能な運営を確保するため、必要なものと考えております。
また、施設使用料についても、受益者負担の原則から、施設利用者による適正な負担が必要であると考えております。
学用品等は、就学援助の対象であり、負担軽減も進めていることから、全世帯への無償化については、慎重に検討していく必要があると考えております。
大学等の高等教育機関にかかる奨学金等の施策は、国が実施すべきものであり、区として対象の拡大や返済支援の実施については考えておりません。
小規模企業特別資金の利子補助引き上げについては、既に中小企業向けに様々な支援策を実施しており、制度拡充の考えはありません。
高齢者重度介護手当の創設については 、高額介護サービス費において、所得により負担上限額が定められており、手当創設の考えはありません。
心身障害者福祉手当における65歳以上の方に対する新規支給については、対象者が介護保険サービスを利用できることからその考えはありません。
がん検診の無料化については、受益者負担の適正化の観点から自己負担金の導入は継続してまいります。
民間委託の中止、技能系職員の退職不補充方針の変更、職員増員については、引き続き、行財政改革計画、定員適正化計画に基づき取組みを進めてまいります。
会計年度任用職員の時給については、職務給の原則等にの、とり 、職務内容や責任等を踏まえ、社会情勢に応じた適正な額を適用しております。
区民に対する所得に応じた家賃補助については、対象範囲の設定や民間家賃への影響などの課題があると考えております。
重度障害のある方の居場所整備と事業所支援についてですが、引き続き障害のある方とご家族のニーズを踏まえ、必要な対応について検討してまいります。
旅館業の規制見直しにおける営業従事者の施設内への常駐義務化については、財産権侵害等を鑑み、既存施設を適用除外とするものの、事業者連絡先の掲示や毎日の管理体制の確認等を義務化し、新規施設と同様、適正な管理運営を求めてまいります。
また、事業計画時の住民説明については計画地から公道に至る隣接土地所有者等の追加等により事前周知制度の充実を図ります。
ごみの排出に関しては庁内関係所管連携の上、事業者に対しルール遵守の指導をより徹底してまいります。
次に、高齢者支援についてお答えします。
まず、後期高齢者医療制度についてのうち、国庫負担の増額や都へ財政支援を求めるべきとのことですが、国や東京都に対する財政支援等の要望は、既に運営主体である東京都後期高齢者医療広域連合が行っており、区単独で行う考えはありません。
なお、保険料については、区市町村の一般財源の負担による独自の特別対策を継続して保険料の抑制に努めており、収入に応じた保険料の軽減措置も引き続き実施してまいります。
また、国に対し負担金の廃止とともに、高齢者の保険料負担割合の引き下げを求めるべきとのことですが、これらの負担は、現役世代の負担上昇を抑え、持続可能な仕組みにするとともに、少子化に歯止めをかけ、子育てを全世代で支え合う仕組みであり、区として国へ要望する考えはありません。
次に、介護問題についてですが、家族介護慰労金支給事業は、1年間介護サービスを利用しなかった家族に慰労金を支給するものです。事業を廃止した理由についてですが、介護は家族だけに頼るものではなく、社会全体で支えるものとして制定された介護保険制度が定着してきた現在では、適切な介護サービスに繋げることが、介護者の介護負担を軽減するとともに、制度本来の目的に適うとの考えから廃止することとしました。
老々介護や介護離職等は、過度の負担を招く恐れもあることから、関係機関と連携し、介護保険制度の更なる啓発と在宅介護の環境整備に努めてまいります。
次に、高齢者への家賃補助についてです。
まず、UR賃貸住宅にお住まいの高齢者の声と実態に対する区の受け止めについてです。
UR賃貸住宅の家賃は法令等に基づいてURが適切に設定しておりますが、区民から家賃に対して不安の声が上がっていることについては、区としても認識しているところです。
区では、入居者に対する分かりやすい説明など、URに対して今後も丁寧に対応するように促してまいります。
次に、UR大島4丁目団地の建替え後における家賃減免についてですが、UR賃貸住宅の家賃減免措置には一定のルールが定められており、URからは家賃が上昇する世帯に対して一定の軽減措置を講じると聞いております。そのため、区からURに対して家賃減免を求める考えはありません。
次に、低所得高齢者への家賃補助についてですが、家賃補助は障害者世帯やひとり親世帯などの高齢者以外の住宅確保要配慮者との均衡や民間家賃への影響など、実施において課題があるものと認識しております。
本区ではお部屋探しサポート事業や公営住宅の募集、各種相談窓口など重層的なセーフティネット機能を構築しており、現段階で国や都に対して家賃補助の実施を求める考えはありませんが、国や都の動向等を注視しつつ、引き続き区民に寄り添って取り組んでまいります。
2026年第1回定例会―西部ただし議員
日本共産党江東区議団を代表して大綱3点について質問します。
- 教育について
- 国民健康保険について
- 環境問題について
大綱1点目は、教育についてです。
まずは、教育費の負担軽減についてです。
子育て世帯にとって教育費の負担軽減の願いは切実です。この間、我が党は、住民の願いに応え、小中学校における学用品や修学旅行などの無償化を繰り返し求めてきました。本区の来年度予算案で、小中学校の修学旅行や移動教室の無償化が提案されたことは、一定評価できます。しかし、文科省からは物価高騰を鑑みた積極的な保護者負担の軽減に取り組むよう求められています。さらなる教育費の負担軽減のため、学用品や教材費、制服の無償化なども予算に盛り込むべきと考えますが伺います。
就学援助についてです。
区内の子育て世帯からは、「ランドセルや制服が高く、学用品などもあわせると入学に10万円くらいかかる。生活が大変でなんとかしてほしい」と切実な声が寄せられています。
現在、本区の就学援助入学準備金は、小学校で5万7060円。中学校は6万3000円の支給となっています。これまで我が党は繰り返し拡充を求め、区は入学準備金を引き上げてきたものの、実態と乖離しており、依然として不十分です。区として、入学準備金の支給額を抜本的に引き上げるよう求めます。
また、就学援助の対象世帯は、生活保護に準ずる経済的困窮世帯とされています。例えば、両親と子ども1人の3人世帯の場合、所得が374万円でないと利用できず、これではあまりに低すぎます。所得制限の上限を引き上げ、対象をより拡大するよう併せて求めます。
奨学金についてです。
現在、高等教育費の負担は学費の高騰と奨学金返済の重圧により、多くの若者とその家族にとって大きな課題となっています。
本区の奨学金制度は令和6年度に、我が党の提案で貸付型から返済不要の給付制奨学金へと改善されましたが、前回の採用者は定員50名に対し、約半数の24名にとどまっており、制度の見直しを求める声があがっています。未来ある学生が経済的理由で進路が左右されることのないよう、区教委として、本区奨学金制度の収入や成績要件の緩和、他の支援制度との併給を可能とすること。対象を大学生にまで広げるよう求めるとともに、負担の重い奨学金の返済に苦しむ方に対し区独自に支援するよう求めます。
また、奨学金の給付額について。現在、入学金の支給額は10万円ですが、私立高校に進学した場合、文科省の調査では、入学金の平均は16万円であるため、現在の給付額では不十分です。給付額の増額も併せて求めます。
次に教育現場で働くスタッフ・支援員についてです。
まず、スクールソーシャルワーカーについて。今、子どものいじめ、不登校、自殺が過去最多を更新するなど、子どもを取り巻く環境は深刻です。こうした下で、困難を抱える家庭への相談対応や関係機関への連携などをおこなうスクールソーシャルワーカーの果たす役割は大変重要です。現在、本区のスクールソーシャルワーカーは10名で、令和6年度は500名弱の子どもに対応し、1人あたりが担当する児童生徒は約50人。また、年間相談件数は5000件以上におよび、家庭や教育現場からもより一層の拡充が求められています。この間、我が党は、スクールソーシャルワーカーの全校配置を繰り返し求め、区の来年度予算案では2名増員するとしていますが、これでは不十分です。区として、困難を抱える子どもや家庭に寄り添い、よりきめ細かい対応ができるようスクールソーシャルワーカーを全小中学校へ配置するよう求めます。
学習支援員についてです。学習支援員は、障害がある子どもに対する日常生活動作や学習活動上の支援をおこないます。現在、各学校に1人は配置されていますが、文科省によると、発達障害を抱える子どもが、2006年の7000人から、2022年には18倍の12万へ増えるなど、支援が必要な子が急増しているため、区内の教育現場からは「騒いだり立ち上がってしまう子がおり、授業が中断してしまう。担任の先生だけでは対応が困難」という声があがっています。区教委として、学校現場の状況をどう認識しているのか伺うとともに、学習支援員の増員や配置時間の延長など、サポート体制の早急な強化を求めます。
小1支援員についてです。小学校1年生の基本的な学習習慣定着のための支援をおこなっています。区は、教育現場や保護者からの要望で小1支援員の配置期間を夏休み前までの支援から、夏休み後の9月末まで支援できるようにしましたが、小1支援員の配置時間はこれまでと変わらないため、教育現場からは「期間を延長した分も配置時間を増やしてほしい。そもそも通年配置にしてほしい」と不満と改善を求める声が寄せられています。
子どもたちの学習習慣定着のためには切れ目のない支援が必要と考えます。区教委として、小1支援員の配置時間を引き上げるとともに通年配置とするよう求めます。
大綱2点目は、国民健康保険についてです。
東京都は来年度の国保料について、国の仮係数に基づいて試算した結果、本区の来年度の一人当たりの保険料は、18万4421円から19万4526円へ、1万円を超える大幅値上げとなることが示されました。令和2年度の15万8000円からこの5年間で3万円以上も上がっています。これは極めて異常な負担増であり到底看過できません。
今、異常な物価高騰が続く下で、区民の暮らしは極めて深刻な状況に置かれています。食料品や家賃など、あらゆる生活費が値上がりする一方で、賃金や年金は追いついておらず、これ以上の負担増には耐えられません。区民からは「保険料が高すぎる。もう限界」と悲鳴があがっています。区はこのような区民の声にどう寄り添い、具体的にどう対応するのか伺います。
そもそも国保加入者の6割が、非正規労働者や無職、年金生活者など、所得の低い方々が多いにもかかわらず、保険料は労働者が加入する協会けんぽの2.5倍超であり高すぎるという、構造的な問題を抱えています。全国知事会は公費1兆円の国庫負担を要望していますが、本区も国に対し、保険料の大幅引き下げのための財政支出を実施するよう求めるべきです。
また、高すぎる保険料引き下げのためには、区として、引き続き、一般会計からの繰り入れをおこない、保険料の値上げを中止し、むしろ大幅に引き下げるべきです。
とりわけ、保険料引き下げに有効な、子どもの均等割について、多摩市では、来年度から市独自に未就学児の均等割りをゼロにするとしています。本区で未就学児の均等割を無料とするには、5000万円程度の財源をあてれば実施可能です。来年度からただちに実施すべきです。また、国は均等割軽減の対象年齢を2027年度から18歳まで引き上げることを検討していますが、国の動向を待つ理由はありません。子育て支援として来年度から区が先行実施するよう併せて求めます。伺います。
国保の収納対策についてです。
本区では毎年国保加入世帯のおよそ4世帯に1世帯が滞納せざるを得ない状況が続いており、その中で、昨年度の滞納差押え件数は525件。令和元年度の250件に比べ2倍以上も増加しています。先日、区民から、国保料が払えず、口座を差し押さえられ、家賃も学費も払えなくなってしまったという相談が寄せられました。区は、このような生活実態を無視した差し押さえは直ちに是正すべきです。滋賀県野洲市では、滞納は生活状況のシグナルと捉え、福祉や様々な生活支援につなげています。本区も滞納者に寄り添った生活支援、生活再建型の収納対策に転換すべきです。また、この間設置した生活応援課は、困難を抱える独り親家庭中心の対応にとどまっておりますが、困難を抱える区民が誰でも相談できるよう、ワンストップ型の窓口へと拡充を図るべきです。伺います。
大綱3点目は環境問題についてです。
まず生物多様性についてです。
現在、「生物多様性地域戦略(素案)」が示され、策定に向けた検討が進められています。旧中川や、仙台堀川公園、ポケットエコスペース、そして新砂干潟など、江東区には都市部でありながら貴重な自然が点在しています。これは区の大きな財産であり、未来へ引き継ぐ責任があると考えます。
しかし、江東区の生物多様性をめぐる現状は楽観視できるものではありません。再開発の進展、ヒートアイランド現象、豪雨・高潮リスク、外来種の拡大など、都市環境は年々厳しさを増しています。そうした中で策定される本計画は、都市開発の在り方、まちづくりの方向性、生物の保全、そして区民の暮らしそのものに関わる重要な計画です。区は生物多様性について今後どのように取り組んでいくのか。見解を伺います。
次に、ポケットエコスペースの維持管理について。野鳥や昆虫などの生息空間を拡大させると同時に自然環境と触れ合う場所となっているポケットエコスペースは、区内に52か所設置されていますが、環境団体から「場所によっては管理が行き届かず、生きものの生息環境として十分に機能していない」との声が寄せられています。さらに、「ボランティアの高齢化が進み、活動の継続が限界に近い」「若い世代にどう引き継ぐか見通しが持てない」といった切実な声が上がっています。区は、ポケットエコスペースの増設を図るとともに現状を把握し、区の責任で人材の確保・育成を行い、維持管理体制を確立すべきです。伺います。
自然共有サイトについてです。現在、環境省が生物多様性の保全が図られている区域として認定する「自然共生サイト」には江東区全体でわずか2か所しか登録されていません。水辺と緑が豊かな仙台堀川公園や横十間川親水公園などを積極的に申請し、生物多様性保全のシンボルとして位置づけ、区の取り組みを内外に示し、具体的に進めていくべきと考えますが、区の見解を伺います。
生物多様性は極めて重要な問題であるにもかかわらず、区民の関心は十分とは言えません。区のホームページ掲載にとどまらず、学校や図書館など公共施設へのポスター掲示や冊子の作成・配架など、より積極的な周知啓発を行い、区民の理解と関心を高めるべきです。伺います。
この計画を「絵に描いた餅」にしないための仕組みが必要です。ネイチャーリーダーの方から、「生物保全区域の確保、希少種の保全、外来種対策、区民参加」を進めてほしいという声が上がっています。区は、客観的に評価できる指標を設定し、毎年度の進捗を公表して、区民や環境団体はじめ協力団体と協働して取り組みを進めるべきと考えますが、区の見解を伺います。
次に、ごみ問題についてです。
昨年度、東京23区清掃一部事務組合(清掃一組)の第6次一般廃棄物処理基本計画(次期一廃計画)の策定を1年延期するとして、この間、清掃工場整備計画に関する検証委員会を設置し、検証委員会並びに特別区長会において新たなごみ減量施策などについて検討がおこなわれてきました。しかし、検証委員会や区長会は原則非公開となっており進捗状況が一切わかりません。ただちに情報を区民に公開し透明性を確保すべきではないでしょうか。区長会の経過を含め結論を明示すべきです。伺います。
とりわけ、家庭ごみの有料化について、私のところには、区民から「有料化になるのか。絶対に反対だ」といった不安と怒りの声が数多く寄せられており、区民の関心が非常に高いものと肌で感じています。
家庭ごみを有料化した場合、ごみの不法投棄や不適正排出が増えるというケースや、有料化に慣れて段々とごみを減らそうという意識が薄れるなど、有料化の後にごみ量がリバウンドする恐れもあります。ごみの減量化は、分別収集と資源化など、住民と自治体の協力が何よりも重要であり、また、生産者責任に基づくごみ減量の徹底化も必要と考えます。区として、家庭ごみの有料化に頼らない、ごみ減量施策を探求し確実に実施すべきではないでしょうか。伺います。
江東区は歴史的に、ゴミ問題に正面から向き合い、その解決に向けて最大限の力を尽くし、ごみの減量や資源化など、先進的に取り組んできました。そうした背景の下で、新たな負担を区民に強いる家庭ごみの有料化は、住民の理解は得難く、反発を招くことは必至です。区長の認識を伺うとともに、江東区長として有料化反対の立場を明確に表明すべきではないでしょうか。伺います。
~~~~~~~~~~【答弁】~~~~~~~~~~~
西部ただし議員のご質問にお答えします。
はじめに、環境問題についてです。
まず、生物多様性についてですが、多様な生きものが暮らせる環境を守り育て、次世代につなげていくことは大変重要であることから、現在、「江東区生物多様性地域戦略」を策定中であり、水辺や公園、ポケットエコスペースなどをエコロジカルネットワークとしてつなぎ、生物多様性を「守り、育てる」「活かし、つなぐ」「知って、変わる」の三つの基本目標のもと、自然と調和したまちづくりを目指すこととしております。
現在、ポケットエコスペースは、管理状況に差があり、活動団体の高齢化による担い手不足等の課題があることは区としても認識しているところです。
令和8年度は、ポケットエコスペースの現況調査をはじめ、活動団体の意見についても把握してまいります。今後、調査結果等を踏まえ、管理に対する支援や人材育成など、持続可能な管理体制の構築について検討することとしております。
また、自然共生サイトについては、認定数を評価指標として設定していることから、既に登録されている2か所に加え、その他の区域についても、認定基準を確認し、登録を増やしてまいります。
生物多様性に関する周知啓発については、生物多様性地域戦略を分かりやすく解説した概要版を作成し、文化センターや図書館、えこっくる江東などの公共施設で配布するとともに、学校の授業でも活用できる、こども向けの概要版についても作成してまいります。SNSでの発信やエコリーダー養成講座等、様々なイベントや情報発信を通じて、区民のみなさんの理解と参加につなげてまいります。
また、指標については、国のガイドラインに基づき、自然共生サイト数、在来種・特定外来生物の状況、緑被率等を設定しており、毎年度、行動計画と合わせて、進捗状況を公表することとしております。
なお、進行管理については、区民・活動団体・企業など、多様な主体で構成される推進体制を新たに発足し、PDCAサイクルにより事業を定期的に見直し、生物多様性の保全に努めてまいります。
次に、ごみ問題についてです。
かつてごみ戦争など、ごみ問題で大変な苦労をしてきた江東区は、ごみの減量やリサイクルの推進について、23区の先頭に立って取り組みを進めてまいりました。
まず、特別区長会の結論を明示すべきとのことですが、検証委員会及び区長会での検討内容は、現在策定中である東京二十三区清掃一部事務組合の一般廃棄物処理基本計画の改定に密接に関わるため、検討経緯等は、計画に係るパブリックコメント実施時期に合わせて公表されるものと認識しております。
また、家庭ごみの有料化に頼らないごみ減量施策についてですが、有料化は、ごみの減量に一定の効果が期待される施策の一つとして、区長会としても様々な課題の整理も含めて、継続して検討することとしております。
なお、区民・事業者・行政が一体となり、更なるごみ減量とリサイクル推進に取り組むことは、従前より本区の廃棄物対策の基本姿勢であり、何ら変わりはありません。
また、有料化に対する本区の認識についてですが、家庭ごみの有料化は、現時点で特別区として実施が決定されたものではなく、引き続き慎重な検討が必要であると考えております。なお、その他のご質問につきましては、所管部長が答弁いたします。
次に、国民健康保険についてお答えします。
まず、保険料についてのうち、区民の声の認識についてですが、国民健康保険料は、医療の高度化や高齢化による医療費の増加に加え、令和8年度から子ども・子育て支援金制度が新設されることから上昇に転じる見通しとなっており、被保険者にとって負担となっていることは認識しております。そのため、特別区では、一般財源からの法定外繰入れを実施することで、保険料の抑制に努めております。
次に、国に対する財政支出の要望についてですが、これまでも特別区において国に強く要望をしてきており、引き続き要望して参ります。
次に、こどもの均等割軽減の対象年齢を拡大することについてです。
こどもの均等割については、国民健康保険の制度上の課題であり、国や都の責任で対応すべきであると認識しており、現在、国において子育て世帯の更なる負担軽減のため、高校生年代まで対象年齢を拡大する議論を進めていることから、国の動向を注視してまいります。そのため、区独自に取り組む考えはありません。
次に、収納対策についてのうち、生活支援、生活再建型の収納対策についてです。
区では、納付能力がある滞納者に対して差押等の滞納処分を行う一方、納付能力に課題のある滞納者に対しては、納付相談を実施し、生活状況等について丁寧に聞き取り、分割納付等の対応を行っております。また、相談の中で生活困窮など支援が必要と考えられる場合は、「生活支援相談窓口」や「法テラス」等、それぞれの支援に応じた相談窓口を案内しており、今後も、滞納者個々の生活状況や納付能力を考慮した収納対策に取り組んでまいります。
次に、生活応援課におけるワンストップ型の窓口への拡充についてです。
同課は「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の施行に伴い設置した組織で、主に女性やひとり親家庭の支援を行っております。現状、支援が必要な方が増え、その困難性も増していることから、支援体制を強化するため、来年度、組織の一部を改正する予定であり、まずは困難を抱える女性やひとり親の支援充実に努めてまいります。なお、本区では、各相談窓口において、寄せられた相談が他部署の業務に該当する場合であっても単に担当部署へ案内するだけでなく、必要に応じて、相談を受けた部署の職員と担当部署の職員の双方が対応するなど、庁内で連携して丁寧な対応を行っております。今後も区民からの多種多様な相談に対し、全庁一丸となって、区民に寄り添った窓口対応に努めてまいります。
次に、教育についてお答えします。
はじめに、教育費の負担軽減についてです。
令和8年度当初予算において、保護者の負担軽減と豊かな体験の提供に資する、修学旅行等の宿泊行事の無償化を計上いたしました。既に、学用品や教材等は内容の見直しを進めており、制服の費用まで無償化を拡大することについては、引き続き慎重に検討していく必要があると考えております。
次に、就学援助についてですが、入学準備費は、国が示す要保護児童生徒援助費補助金単価等に基づき決定しており、今年度引き上げを行いました。今後につきましても、動向を注視しつつ、適切に対応してまいります。
また、就学援助の対象は、「生活保護法に規定する要保護者及び要保護に準ずる程度に困窮している者」とされていることに加え、本区の現在の対象範囲が他区より広くなっており、現時点で独自に対象を拡大する考えはございません。
次に、奨学金についてです。成績及び世帯収入基準の見直しや、他の制度との併給につきましては、制度の趣旨に沿た支給となるよう、社会・経済情勢の動向も踏まえ、研究してまいります。
また、大学等の高等教育機関にかかる施策は国が実施すべきものと考えており、現時点では区として給付型奨学金の対象を拡大する考えはありません。
また、奨学金返済への支援については、国や都など他の機関による制度があることから、本区独自の制度を創設することは考えておりません。
さらに、支給額につきましては、都の支援制度による補助もあることから、国における奨学給付金制度の見直し等の動向を注視し、現時点では本区の奨学金支給額の見直しは考えておりません。
次に、教育現場で働くスタッフ・支援員についてです。
スクールソーシャルワーカーについては、これまで数度にわたり配置拡大を行い、令和8年度はさらに2名を追加する予定です。問題の未然防止、効果的な支援の充実に向けて、増員による効果の検証に努めてまいります。なお、人材確保等の観点からも全小・中学校への配置については、現在のところ考えておりません。
次に学習支援員についてです。特別な支援が必要な児童・生徒数は増加傾向にあり、担任だけでは対応困難なケースも増えていると認識しております。学習支援員については、必要な支援が行えるよう拡充を図ており、今後も適切な支援体制を整えてまいります。
次に、小1支援員の配置時間引き上げと、通年配置についてです。小1支援員の配置は、入学直後の児童の学校生活の支援を目的とした本区独自の事業で、夏休み後まで柔軟に活用することができ、これまでも大きな成果を上げております。事業の趣旨から、通年配置はもとより、児童が学校生活に適応する期間の支援を終えた後の配置は想定していません。
本区では、講師や支援員等の多様な人的支援の配置、充実を図っており、さらなる支援の拡大等については、それぞれの目的の達成に向け、総合的に判断してまいります。
区議団ニュース2026年1月号
第4回定例区議会が、11月27日~12月26日の会期で開かれ、本会議では、日本共産党江東区議団を代表して赤羽目たみお議員が質問に立ちました。
- 物価高騰対策の補正予算求める
- 2026年度江東区予算 419項目の要望書を提出
- 非正規職員(会計年度任用職員)の賃上げと処遇が改善 ―赤羽目たみお議員
- 高すぎる23区火葬料金火葬料金の引き下げを求める ―すがや俊一議員
- 南砂町駅、中野方面行きのホームドア設置が実現 ―西部ただし議員
- 女子トイレに生理用品の設置へ区教委が各学校へ依頼 ―正保みきお議員
- 共産党提案「労働時間の規制緩和撤回」等の意見書 ―自・公・維(共生)が反対―
- 自転車駐車場20%値上げ中止を
- 高すぎる国保料の大幅引き下げを!区長に申し入れ
- 東京2025デフリンピックが日本初開催
2025年第4回定例会―赤羽目たみお議員
日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点について質問します。
- 区民生活支援と区政運営について
- 医療・介護問題について
- まちづくりについて
まず、区民生活支援と区政運営についてです。
わが党区議団はこの間、多くの区民や区内団体と懇談を重ね、そのなかで切実な意見や要望を伺ってきました。区民からは「低年金で生活が苦しい」「物価高で暮らしが成り立たない」との悲鳴が寄せられ、経済的支援や医療・介護負担の軽減、高すぎる住宅費負担の引下げが求められています。中小業者からは、「原材料の高騰が販売価格に転嫁できず経営が苦しい」等の声が多数上がっており、物価高対策、人材確保、資金繰り支援の強化が求められています。
これらは、区内各現場から上がっている生活支援や事業継続支援を求める切実な訴えです。区はこの声をどう受け止めますか、伺います。
他区では、台東区がお米券を全世帯に配布、葛飾・荒川区などは学用品無償化、墨田区・中野区は修学旅行費を無料化、杉並区は家賃補助を実施、世田谷・品川区は訪問介護事業所への給付金など、独自支援に取り組んでいます。一方、本区は物価高の影響を認識しながら独自支援が極めて乏しい状況です。
飲食料品は今年に入り2万品目以上が値上がりし、年末から年始にかけてさらに値上げが続き、区民生活への圧迫は避けられない状況と指摘されています。
今こそ区民生活に寄り添い、全世帯へのお米券配布、低所得者への現金給付や家賃助成、学用品・修学旅行費・制服代の無償化などの実施、高齢者へはエアコン助成の継続・電気代助成、シルバーパスへの独自補助で一律千円とすること、中小業者支援では、物価高騰対策融資や利子補助の拡充、家賃・リース代など固定費補助などを盛り込んだ緊急補正予算を編成し、経営と家計を支えるべきです。伺います。
江東区は毎年100億円を基金に積み増し、令和6年度末の基金総額は2191億円に達しています。
相変わらずのため込み型ではなく、積極的に基金を活用し区民生活と営業を守る施策を拡充する財政運営に転換すべきです。伺います。
次に民間委託についてです。
区は行財政改革と称し区立施設の民間委託を推進してきました。しかし先月、深川北スポーツセンターで委託業者の職員3人が、自身や知人を優先して予約名簿に不正記載するという事案が判明しました。さらにその内1名は、虚偽の障害者利用申請により駐車料金を無料にし、駐車場を使用するという悪質行為を繰り返していたことも発覚しました。
このことは、公の施設運営への信頼を損なう重大事案であり絶対に許されません。区は、大元の設置者として健康スポーツ公社に原因究明と説明責任を果たさせ、再発防止を徹底し、区民の信頼回復に取り組むべきです。伺います。
人件費を低く抑える財政効率優先の民間委託を進めた結果、私立認可保育園やきっずクラブでは人件費の水増し請求や撤退が相次ぐなど、区民サービスの低下を招いています。コストカット型の行財政運営・アウトソーシング基本方針は見直し民間委託の拡大は中止すべきです。伺います。
区は今年度200名以上の正規職員を採用したものの、人口千人当たりの職員数は依然として23区中最下位です。技能系職員の退職不補充が続き、土木系技能職員は15年間で47人から11人に激減。その結果、公園補修、道路維持などに支障が出るだけでなく、古石場親水公園のポンプ故障時には対応が遅れ、区民生活に甚大な影響を与えました。災害時対応の遅れにも直結する深刻な問題です。区民の安全を守ることは公務員が果たすべき役割であり、退職不補充方針を撤回するよう求めます。伺います。
次に公契約条例についてです。
公契約条例は23区中16区で制定され、区が発注する事業の適正な賃金・労働条件を確保し、事業者の育成に寄与しています。しかし江東区は「他自治体の動向を情報収集する」との答弁にとどまっています。適正な労働環境の整備、人材確保、地域経済活性化のため、条例の意義や効果について区が間に入って業界団体や労働者団体と意見交換を重ね、合意形成をすすめながら検討組織を立ち上げ、条例制定に向けた区の取り組みを求めたいと思いますが、見解を伺います。
次に平和事業の推進についてです。
今年は広島・長崎の被爆から80年の節目の年です。被爆者の長い運動と国際世論により核兵器禁止条約は2021年に発効し、現在では74か国が批准、95か国が署名しています。昨年12月には日本被団協がノーベル平和賞を受賞しました。一方、米国トランプ大統領は核実験再開を指示、それに対し、被爆国である日本政府は「コメントを控える」と卑屈な態度をとり、高市首相は著書で「非核三原則は邪魔」と発信。与党入りした維新の会も核共有を提言しています。区長はこうした危険な動きをどう受け止めていますか、伺います。
江東区は「日本国憲法の平和理念と非核三原則を堅持する」と平和都市宣言を行い、核兵器の廃絶を目指す平和首長会議に加盟している自治体として、国や米国に対し強く抗議すべきではありませんか。平和都市宣言への区長の認識を伺います。
この間、我が党区議団は、長崎市の平和施策を視察した際、長崎市長から非核宣言自治体協議会への加盟要請の手紙を預かり、山崎区長に手渡して加盟を求めてきました。
反核・平和に逆行する動きが強まっている今こそ、被爆地からの要請に応え、同協議会に加盟し、政府に核兵器禁止条約締約国会議への参加と署名・批准を求めるべきです。あわせて、東京大空襲経験者の高齢化を踏まえ、戦争の記憶、平和の大切さを後世に語り継ぐ取り組みの実施、戦災資料センターや第五福竜丸展示館との連携による展示・平和教育の充実、広島・長崎の平和式典への区民参加支援、区庁舎での原爆パネル展など平和事業の拡充を求めます。伺います。
大綱2点目は、医療・介護問題についてです。
自民・維新政権が進める社会保障の改悪は、医療・介護の現場を直撃しています。区内の医療機関からは、「医師・看護師不足が深刻」「診療所はコロナ禍前に戻らず赤字続き」「突然、病院が倒産しかねない」といった切実な声が上がっています。こうした区内医療機関の現状をどう認識していますか、伺います。
国は、医療費4兆円減少を念頭にOTC類似薬の保険適用外しや11万床の病床削減など、患者・利用者負担増とサービス削減を推進しています。
区民の命と健康を脅かす社会保障の改悪は許されません。
国に対し医療改悪中止と診療報酬の引き上げを求めるべきです。伺います。
次に、昭和医科大学江東豊洲病院について伺います。
妊婦の救急搬送先が見つからず尊い命が失われた痛ましい事件を受け、2014年3月「女性とこどもに優しい病院」を理念に掲げ同病院が開設されました。区は都有地を約40億円で購入し、この土地を無償で貸与、さらに建設費として75億円を拠出し、計115億円もの税金を投入しました。多額の公費を投じた以上、経営状況を把握し区民に説明すべきではありませんか、また、区と病院との間で締結された協定書には「特段の事情が生じた場合、病院は新たな補助を求め、区は協議に応じる」とありますが、特段の事情とはどういったことを想定しているのですか。区内の2次医療機関へは区の財政支援はなく、公平性を欠く協定内容は見直すべきです。また、この11年間本来なら入るべき土地代が約35億円にのぼっています。経営状況は良好と聞いており、土地の無償貸与は中止すべきです、伺います。
開設当初に掲げられた理念に反し、当初20床で整備された新生児成長回復室(GCU)は廃止されたままの状況です。厚労省や東京都の報告では、GCU不足は新生児集中治療室の逼迫や救急受け入れ体制への支障を招き、周産期医療に深刻な影響を及ぼすと指摘されておりGCUは必要です。
出産支援・育児不安を軽減するため、豊洲病院にGCUの再開を働きかけるべきと考えますが、見解を伺います。
さらに、多床室など差額ベッド代不要の病床拡充、平日夜間子どもクリニックとして協定締結し周知を図るなど、地域への積極的貢献を病院に求めるべきです。合わせて伺います。
次に、国民健康保険についてです。
高すぎる国民健康保険料に悲鳴が上がり、暮らしを守るはずの制度が生活を圧迫している現状は放置できません。この7年間で、年収400万円の3人家族では保険料が37万5千円から43万1千円へと約5万6千円上昇し、単身世帯でも負担増が続いています。区民生活を追い詰めている実態を区はどう受け止めているのか伺います。
保険料値上げの背景には2018年度から始まった「国険の都道府県化」があります。これにより自治体独自の負担軽減措置が制限され、住民の実情に応じた対策が困難となりました。その結果、区民負担は年々増大し生活苦が広がっています。
自治体の裁量を狭め住民に負担を押しつける国の制度改悪は容認できません。区として国に制度改善と負担軽減を強く求め、同時に一般財源からの繰り入れを増やし、来年度の保険料は引き下げるべきです。伺います。
国保加入者の多くは年金生活者や非正規雇用、フリーランスなど低所得者でありながら、一人当たり平均保険料は協会けんぽの約2.5倍という深刻な格差があります。この構造問題を解決するには全国知事会も求めるように国の公費投入の増額が不可欠です。仮に1兆円を追加投入すれば23区では均等割が廃止でき、本区でも年収500万円の2人世帯で年間55万円超の保険料を約16万円引き下げられます。区民生活を守るため、江東区として国に公費投入増額を求めるべきです。伺います。
次に、介護保険についてです。
厚生労働省は介護保険部会で、ケアプラン有料化、要介護1・2の保険給付外し、利用料2割負担の拡大など制度の根幹を揺るがす大幅な改悪案を示しました。利用者や事業者から強い反対が相次ぎ、日本医師会の委員からも「財政が厳しいからといって自己負担導入は説得力に欠ける」との指摘が出ています。区内でも「負担が増えれば介護利用を控えざるを得ない」「家族の負担がさらに重くなる」といった切実な声が広がっています。
国の制度改悪と区民の悲鳴をどう受け止めていますか。介護保険制度を守る立場から、国に改悪中止と公費投入の拡充を強く求めるべきです。また介護崩壊を防ぐため、区独自に訪問介護事業所への運営費支援を行うよう求めます。伺います。
次に、長寿サポートセンターの充実についてです。
区は今年度、南部地域の高齢者人口増に対応し豊洲長寿サポートセンター分室を開設しました。しかし東陽・北砂西・南砂地域でも高齢者人口は6000人を超え、支援を必要とする方が急増しています。現場からは「職員不足で訪問が追いつかない」「認知症や単身高齢者の見守りが困難」との声も上がっています。十分な支援が行き届いていない現状を区はどう認識していますか伺います。
高齢者の権利擁護、認知症対応や単身高齢者支援、見守りを強化し、住み慣れた地域で安心して暮らせる環境整備のため、小学校区ごとのセンター設置や区直営の基幹型センター整備により、区が生活実態を直接把握し手厚い支援が可能となる体制整備を求めます。伺います。
大綱3点目はまちづくりについてです。
まず、データセンター建設問題について伺います。
地下鉄8号線延伸を契機に、「(仮称)千石駅」周辺では、地域住民や事業者、専門家が協力してまちづくり協議会を立ち上げ、「安全・安心」「暮らし・憩い」「水辺・環境」「交流・にぎわい」「交通・つながり」という5つの柱を掲げた提案書を区に提出しました。区もこれを踏まえて「(仮称)千石駅周辺まちづくり方針」の策定を進めています。
ところがその矢先、千石3丁目で大規模なデータセンター建設が進められようとしており、住民からは「説明が一方的」「騒音やCO2排出量の増加などで住環境が悪化する」「なぜ住宅地に建設するのか」などの声が次々と寄せられています。
しかし区は「事業者が説明しているから問題ない」と繰り返すだけで、区民の不安に向き合おうとしていません。区は現状で住民の理解が得られていると考えているのですか、伺います。
データセンターは莫大な電力を消費し、排熱や騒音により地域環境へ深刻な影響を与えかねない施設です。また水害時、千石3丁目周辺は最大5メートルの浸水が想定され、電源設備や燃料タンクが浸水すれば火災の危険もあり、ひとたび水害が起これば甚大な二次災害を引き起こしかねません。住宅地にこうした施設が建設されることは区の掲げる「安全・安心のまちづくり」と相容れないのではないですか、伺います。
区民の暮らしを犠牲にして企業を優先するようなまちづくりは許されません。閑静で水辺と緑に囲まれたこの地域の将来を左右する重要な計画であり、まず住民合意を得ることが不可欠です。住民が納得できないまま進むデータセンターの建設は、
一度立ち止まって再検討すべきです。区長はデータセンター建設に対し、どのように規制するのか、具体的にお答えください。
次に、門前仲町のまちづくりについてです。
2017年から地権者である住民や三菱地所など大手デベロッパーを中心に再開発の検討が始まり、令和7年には地権者から「まちづくり提案」が区に提出されました。その構想では、門前仲町2丁目、永代通りと清澄通り交差点に高さ100メートルを超える商業施設や住宅を併設する超高層複合施設を建設する計画と聞いています。
しかし、この地域は深川不動尊や富岡八幡宮を中心に江戸情緒ある町並みが残る下町の象徴であり、超高層ビル建設による再開発は景観や文化を損なうことが危惧されますが、区はどう受け止めていますか、伺います。
再開発予定区域は交通量が多く、防災面の課題も大きい地域です。まちづくり提案では「防災性の向上」を掲げていますが、災害時に帰宅困難となった方を受け入れてくれる「一時滞在施設」の整備や、建物上層階に避難スペースの確保、備蓄倉庫の設置など災害時に地域全体を支える機能を備えることが必要と考えますが、区はどのように取り組んでいくのか、伺います。
再開発計画が進む一方で、周辺住民からは「再開発後も商売を続けられるのか」「今の場所に住み続けられるのか」といった不安の声が多数寄せられています。行政の役割は地域の歴史を尊重し暮らしを守ることです。大手デベロッパー主導でなく、住民が主役のまちづくりを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
次に、横断歩道設置など交通安全対策について伺います。
越中島通りと清澄通りの交差点及び、塩浜通りと三つ目通りの交差点には歩道橋しかなく横断歩道がありません。高齢者や障害のある方、ベビーカー利用者にとって階段を上り下りする歩道橋は大きな負担で、「高齢の母を連れて渡れない」「交通量が多く自転車で渡るのが怖い」といった声が寄せられています。
区はこの間「交通安全上問題ない」としていますが、無理に道路を横断する人もおり、事故の危険が高まっています。区は現場の実態をどう把握しているのか伺います。
バリアフリー法では、誰もが安全に道路を横断できる環境整備は自治体の責務です。住民の利便性向上のため、歩道橋へのエレベーター設置や横断歩道の設置を関係機関と協議するよう求めます。区の答弁を伺い、私の質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
~~~~~~~~~~【答弁】~~~~~~~~~~~
赤羽目たみお議員のご質問にお答えします。
はじめに、区民生活支援と区政運営についてのうち、区民や区民団体の声の受け止めについてです。
本区では、これまでも長引く物価高などの影響を受けている区民や区内事業者の支援を適切に実施しており、今年度も、エネルギー価格高騰対策支援事業やプレミアム商品券の発行枚数拡充などに取り組んだところです。引き続き、区民ニーズや社会経済状況を踏まえ、必要な施策を実施してまいります。
次に、緊急切実な提案を盛り込んだ補正予算の編成についてのうち、まず、お米券配布などの独自の生活支援についてですが、本区では、今年度、住民税均等割のみ課税の世帯への1万円の独自給付を行いました。新たな支援策につきましては、国の動向を注視してまいります。
義務教育にかかる費用の無償化につきましては、子育て世帯の負担軽減や、児童・生徒の豊かな体験機会の確保などに寄与するものについて、検討を進めているところです。
エアコン購入費の助成については、単年度事業として創設したものではなく、来年度も実施する方向で調整しておりますが、対象拡大等は考えておりません。また、シルバーパスの独自補助で一律千円負担とする考えはありません。
物価高騰対策資金融資の創設や、利子補助の拡充、家賃・リース等の固定費の補助については、既に中小企業向けに様々な支援策を実施しており、制度創設・拡充の考えはありません。
区として実施すべき事業については、これまでと同様に、補正予算も含め適切に対応してまいります。
次に、基金の活用についてです。
基金は、区民サービスを安定的・継続的に提供するための財政基盤の構築に不可欠なものであり、必要な施策に対して適切に基金を活用してまいります。
次に、民間委託についてです。
深川北スポーツセンターにおける委託事業者の不正事案については、区民の皆様の信頼を裏切る重大な事態と認識しており、発覚後、指定管理者である健康スポーツ公社に対し、原因究明と再発防止策の策定など業務改善を命じたところです。区としては、この不祥事を厳粛に受け止め、信頼回復に全力で取り組んでまいります。
また、行財政運営・アウトソーシング基本方針の見直しについてですが、本区では、健全な労働環境の確保に向け、公共施設の設置者として、指定管理者を対象とした労働環境モニタリング等を実施しており、引き続き、効果的・効率的な行政サービス提供のため、アウトソーシングの活用を図ってまいります。
次に、技能系職員の退職不補充の見直しについてです。
災害発生時には、本区土木部技術職の総員体制で初期対応を行い、また、委託事業者等も、区との協力体制のもと緊急対応にあたることとしております。このため、定員適正化計画において技能系職員の採用を原則行わないとする、退職不補充の方針を見直す考えはありません。
次に、公契約条例についてです。
他自治体では主に最低賃金の停滞期間に条例制定が行われましたが、新たな動向も出てきているため、情報収集に努めてまいります。また、関係団体等との意見交換や検討組織については、条例制定のプロセスの一つと認識しておりますが、制度の全般について、今後も調査・研究を行ってまいります。
次に、平和事業の推進についてのうち、まず、核兵器に関する動きの受け止めについてです。核をめぐっては様々な考えがありますが、核戦争を絶対に起こしてはいけないという平和を希求する思いは人類不変であり、引き続き動向を注視していく必要があるものと考えております。
また、平和都市宣言への認識については、本区では唯一の核被爆国として恒久平和の実現を希求し続けるとともに、平和の大切さを未来に語り継ぐことが肝要であると認識しております。
さらに、非核宣言自治体協議会への加盟については、平和都市宣言を踏まえた総合的な判断が必要であり、核兵器禁止条約締結国会議への参加や署名・批准に関しては、国家安全保障の観点から、国が総合的に勘案し、政策的に判断されるべきものと認識しております。
なお、平和事業の抜本的拡充に関しては、これまでも本区ではパネル展示等をはじめ平和事業に積極的に取り組んでおり、引き続き充実を図ってまいります。
次に医療・介護問題についてです。
まず医療改悪中止と診療報酬の引き上げについてです。医療機関の現状認識ですが、経営環境の厳しさは全国的な課題であり、区としては国における制度的対応が必要であると認識しております。
また、医療の社会保障改革と診療報酬の引き上げについてですが、現在、国において診療報酬の改定等が議論されており、国に求める考えはありません。
次に、昭和医科大学江東豊洲病院についてです。経営状況の把握と区民への説明については、協定に基づき、定期的に経営状況等の把握に努めておりますが、その内容については、区が公表する立場にありません。
また、協定書における特段の事情については、予見し得ない重大な事態が発生した場合などを想定したものであり、補助の実施を約束するものではなく協定を見直す考えはありません。なお、土地の無償貸付については、救急医療や周産期医療、災害時医療など病院経営上、不採算医療とされる分野を補い確保すべく、重点医療として協定に定めていること等を踏まえ、貸付を継続しており、中止する考えはありません。
GCUについてですが、当該病院における周産期医療に関しては現状、適切に機能していることから、区としては再開を求める考えはありません。
地域への積極的な貢献を求めていくべきとのことですが、当該病院は開設時の理念に基づき、地域医療機関としてしての責務を担い運営されているものと認識しております。区としては、引き続き地域医療の充実に向けて、必要な連携を図てまいります。
次に、国民健康保険についてです。まず、国民健康保険料の負担増に対する区の受け止めについてですが、保険料は、主に医療の高度化等による医療費の増加が要因となて上昇しており、被保険者にとって負担となっていることは認識しております。しかしながら、増大している医療費への対応は必要であり、現在一般財源から多額の繰入を行ており、かつ、国や都の公費による財政支援の拡充もあることから、区民負担に配慮した適正な保険料であると認識しております。
次に、区として国に制度改善と負担軽減を強く求めるべきとのことですが、特別区長会より、財政支援や医療保険制度の一本化等、国の責任において抜本的な制度の見直しを行うよう国に要望しているところです。また、一般財源からの繰り入れを増やすことについては、既に多額の繰り入れを行ており、他保険加入者との公平性の観点からも、これ以上の繰り入れを行う考えはありません。
次に、区民生活を守るため、区として国に公費投入増額を求めることについてですが、国に対し、特別区長会より保険者へのさらなる財政支援・被保険者の保険料負担軽減策の拡充を要望しております。
次に、介護保険制度の改悪中止と訪問介護事業所への支援についてです。制度改正における国への要望についてですが、現在、国の社会保障審議会介護保険部会において、ケアマネジメントに関する給付のあり方など様々な検討が行われているところです。
第10期介護保険事業計画の令和9年度開始前までに、包括的に検討を行い、結論を出すとしておりますので、国の状況を注視してまいります。また、公費負担については、全国市長会、区長会を通じて、国の負担割合を引き上げるよう要望しております。
なお、区として訪問介護事業所への運営費支援を実施する考えはありませんが、国が安定的な事業所運営を行えるよう報酬を設定することが重要であり、引き続き国に対策を求めてまいります。
次に、長寿サポートセンターの充実についてです。増加する高齢者人口に対応するためには、支援体制の強化が必要であると認識しております。こうした中、区では、国が定める基準に加え、高齢者人口に基づく人員加配を行うとともに、令和6年度にはケアマネジャーを増員配置するなど、体制整備、機能強化を図ております。
また、小学校区ごとのセンター設置等については、圏域の変更や人員確保等の課題があるため、現在のところ実施する考えはありませんが、豊洲圏域にサブセンターを新設するなど、地域の実情を踏まえ適切に対応できているものと捉えており、引き続き、支援体制の更なる充実に向け取り組んでまいります。
次に本区のまちづくりについてのうち、データセンター建設問題についてです。
千石三丁目において計画されている大規模なデータセンター建設に対して、住民の理解が得られているかについてですが住民の方から住宅地に隣接して建設することへの疑問や災害時のリスクに対する不安など生活環境への影響を懸念する声が寄せられており中でも排熱や騒音に関するご懸念の声が多く寄せられているところです。
データセンターにつきましては、一般的に馴染みの少ない施設であることから、地域住民等の理解を深めていただくため、事業者による丁寧かつ分かりやすい説明が必要であると認識しております。
そのため、区におきましては、本年4月に、江東区データセンター建設対応方針を策定し、建設計画の早期周知に加え、排熱や騒音の影響が大きい屋外設備機器の位置の明示等を事業者に求めており、あわせて、現在、新たな要綱の制定に向けて検討を進めております。
次に、区が掲げる「安全・安心のまちづくり」との整合性についてです。
一般的に建設計画につきましては、建築基準法、消防法、環境確保条例等の関係規定を遵守して計画されるものと認識しておりますが、当該計画については、現時点では内容が明らかでないため、判断する段階には至っていないものと考えております。
次に、データセンター建設の規制についてです。
現行の法体系では、建設を規制することはできませんが、今後の国や都における法改正や指針の策定などの動向を注視し、必要に応じて対応を検討してまいります。
次に、門前仲町のまちづくりについてのうち、地権者からのまちづくり提案に対する区の受け止めについてです。
本年7月に地権者等から提出されたまちづくり提案は、門前町としての魅力を活かしつつ、地域の課題解決に資する内容が含まれ、さらに上位計画との整合が図られたものとして認識しております。
次に、防災に対する区の取組みについてですが、今回のまちづくり提案では、地域の防災性の強化を目指し、震災時や水害時の避難場所の確保や防災備蓄倉庫の設置、防災訓練の実施などが盛り込まれております。
区としては、今後策定するエリアまちづくり方針において、これらの提案内容を精査した上で、地域の防災性向上に資する取組を検討してまいります。
また、住民が主役のまちづくりを進めるべきとのことですが、本地区では、これまで地元町会等で構成された団体により、地域の課題や将来のまちの姿について議論を重ねてきた経緯があります。こうした取組を踏まえ、引き続き、地域が主体となたまちづくりが進むよう、区として適切に誘導してまいります。
次に横断歩道の設置など、交通安全対策についてです。
横断歩道橋は、車両交通量の多い幹線道路において、歩行者の交通事故防止対策として、重要な交通安全施設であるものの、バリアフリーの観点からは、高齢者や障害者等にとて階段の利用に負担が生じるなど、課題があるものと認識しております。
お尋ねの2か所の交差点にある歩道橋は、現在、小学校の通学路や駅へのアクセスなど、多くの歩行者に利用されており、また、自転車については歩道橋や車道を利用して横断しております。
過去5年間歩行者や自転車が巻き込まれる事故は確認できておりませんが引き続き、乱横断の防止等、交通ルールの周知・徹底に努めてまいります。
次に、歩道橋へのエレベーター設置については、2橋を管理する東京都では、歩道が狭く、エレベーターを設置するための場所が確保できないため、現時点で整備の予定はないとのことです。
また、横断歩道の設置については、交通管理者である深川警察署から、横断歩道橋の階段や橋脚が、車両運転者・歩行者双方の視認性を妨げるため、歩道橋が撤去されない、限り設置が難しいとの見解が示されております。
そのため、区としては、関係機関に対して、直ちにエレベーターや横断歩道の設置を求めることは難しい状況ですが、誰もが円滑・安全に横断できる環境については引き続き関係機関と検討してまいります。
なおその他のご質問につきましては所管部長が答弁いたします。
区議団ニュース2025年11月号
第3回定例区議会(9月17日~10月22日)が開かれ、9月17日の本会議では日本共産党江東区議団を代表して、正保みきお議員が代表質問を行いました。
9月19日の継続本会議では西部ただし議員が本会議質問を行いました。
- おコメ券の配布、事務所・店舗に家賃補助を 正保みきお議員
- 2026年度江東区予算編成に向けて項目の重点要望を区長に提出
- 子育て支援充実、住まい・人権守る区政を 西部ただし議員
- 幼稚園児の骨折事故 区教委が事故防止・対応マニュアル作成へ 正保みきお議員
- 街路灯の設置が実現へ 西部ただし議員
- がん検診の無料化で受診促進を 赤羽目たみお議員
- 令和6年度区決算 基金への溜め込み2191億円に
- 住民参加・住民合意こそまちづくりの基本 菅谷俊一議員
- 江東区新庁舎建設計画について学習会を開催
- 区内16番目の特別養護老人ホームが亀戸9丁目に開設
- 区議団提案の意見書 自・公などが反対
2025年第3回定例会―西部ただし議員
日本共産党江東区議団を代表して大綱3点について質問します。
- 教育・子育てについて
- 住宅問題について
- 多文化共生社会の実現について
大綱1点目は教育・子育てについてです。
まずは教育費の負担軽減についてです。
子育て世代にとって、教育費の負担軽減の願いは切実です。この間、我が党は、住民の願いに応え、小・中学校における学用品や修学旅行などの無償化を繰り返し求めてきました。区は前回定例会で我が党の質問に対し、「学用品の無償化は評価、検討する必要がある」と答弁しましたが、無償化の必要性や効果に対する評価と検討状況について伺います。
文科省の調査によると、物価高騰の影響で小学校の学用品や教材費、中学校の修学旅行費は2年前に比べ8000円以上の負担増となっており、保護者の教育費負担は過去最高額となっています。本区の子育て世帯からは「暮らしが厳しいので学用品を無償にしてほしい」と切実な声が寄せられています。23区では、相次いで教材費や修学旅行、制服の無償化など教育費のさらなる負担軽減に踏み出しています。今こそ、江東区としても、保護者の願いに応え学用品や修学旅行などの無償化を行うべきです。伺います。
奨学金についてです。
日本学生支援機構によると、現在、学生の半数以上が奨学金を受給しています。現行の奨学金制度は貸与型が中心であり、卒業後は重い借金返済のため長期間にわたり家計を圧迫することになります。そもそも奨学金は経済的困難を抱える学生を支援する制度であり、返さなくてもよい給付型を中心にすべきです。本区には給付型の奨学金制度があるものの、対象が高校生までとなっています。23区では、足立、港、千代田、大田区など大学生等を対象とした区独自の給付型奨学金制度を実施しています。特に、足立区では入学金、授業料を全額給付する大学生等を対象とした給付型の奨学金に加え、上限100万円の奨学金返済支援事業もおこなっています。若者が経済的困難等の理由で将来の道が閉ざされないよう、区として給付型奨学金の対象を拡大するとともに、奨学金返済支援助成制度の導入を併せて求めます。
教職員の働き方についてです。
この間、教職員定数をふやさずに多くの業務を背負わせ続けてきた結果、教職員の労働時間は一日平均11時間半で、休憩どころかトイレに行く暇もなく、異常な長時間労働のため、多くの教職員が心身を壊している状況です。文科省によると、令和5年度時点で全国の病休者は9000人で、うち7000人以上が精神疾患による病休者です。また、そのうち2割の1430人が退職に追い込まれています。区教委はこのような事態をどう認識していますか。また、本区教職員の病休者のうち精神疾患で職場を離れている教職員の数、および、精神疾患を理由に退職した教職員は何人いるのか併せて伺います。
そもそも、教員の長時間労働の根本的な原因は少なすぎる教員定数であり、加えて、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」いわゆる「給特法」により、公立学校の教員を残業代制度から除外したことも大きな要因です。今年6月、給特法が一部改定されたものの、わずかな給与改善にとどまり、残業代ゼロ制度を温存するものでした。区教委は、私の第一回定例会での質問に対し、教員定数改善や給特法の廃止の声明を国に提出していると答弁しましたが、この度の改定された給特法は区の考えや学校現場の声に相反するものだと思いますが区教委はどう認識しているのか伺います。
区内の学校現場も大変疲弊しています。ひとりひとりの子どもに寄り添った教育を実現させるためには、少人数学級を全学年で実施することが必要であり、国や都に求めるべきです。また、区教委は、学校現場から強く求められている小1支援員の通年配置やスクールカウンセラーの常駐中配置、スクールソーシャルワーカーのさらなる増員を図るなど教職員の負担を軽減し、教育環境の改善に努めるべきです。伺います。
こども誰でも通園制度についてです。
区は、来年度から実施予定の乳児等通園支援事業、いわゆる「こども誰でも通園制度」について、今定例会で条例制定を進めています。現在試験的に実施されていますが、保育現場では、園長経験者などのベテラン保育士がなんとか対応している状況で「負担が重い。正規の保育士で対応すべきだ」という声があがっています。区の条例案では職員基準として、「乳児3人に対し職員1以上、幼児では6人に対し職員1以上の配置となっていますがこれでは不十分です。しかも、例えば、乳児4人の場合職員は2人ですが、そのうち1人は無資格の職員でも保育を可能とするとしています。これでは安全な保育はできません。区として、より手厚い職員配置基準へと改善するとともに、無資格の職員は保育にあたらないという条例案へと見直すことを求めます。
また、保育現場からは、空き定員を利用した余裕活用型は通常保育の子どもたちと一緒に保育をおこなうため、預けられた子どもは知らない人や場所に対する急激なストレスで、泣き止まず、さらに、通常保育の子どもたちにもそれが影響を及ぼすため、「独立した専用スペースが絶対に必要だ」といった声が寄せられています。区は、何よりも子どもの安全と成長を最優先にして、独立専用型のみの制度とすべきです。保育現場の理解を得られていないこども誰でも通園制度は拙速に導入すべきでないと考えますが、区の認識を伺います。
親の就労に関係なく保育を必要とするすべての子どもが保育を受けられる環境整備は必要です。が、そのためにはまず、深刻な保育士不足の解消が必要です。賃上げなど処遇改善をおこなうとともに低すぎる保育士配置基準の抜本的見直しが重要と考えます。本区の公設公営保育園では15人もの正規保育士が足りません。早急に配置すべきではないでしょうか。伺います。また、区として、子育て不安の解消のため、子ども家庭支援センターでの「リフレッシュひととき保育」など一時保育の拡充に力を入れるべきと考えますが伺います。
大綱2点目は住宅問題です。
まずは、区営住宅についてです。
本区の区営住宅は都からの移管が中心で、区独自の積極的な新規建設はありません。しかし、区営住宅への入居希望者は非常に多く、2019年12月の応募倍率は2戸の募集に対し、応募が136世帯で倍率は68倍でした。以降2020年度から現在まで入居募集は一切行われておりません。区として、低所得者や高齢者が安心して住み続けられるよう、区営住宅の新規建設や住宅借り上げなど住宅戸数を増やすこと。また、今後東砂7丁目第2アパートを建て替えて整備する(仮称)東砂住宅は住宅戸数を増やすとともに、水害に備え、備蓄倉庫、受変電設備、集会所などを高層階に設置し、居住階は浸水しない高さにするなど、浸水対応型とすることを併せて求めます。
都営住宅についてです。
都営住宅は、2000年以降、新規建設がありません。区は区内に都営住宅が充実しているとの認識を示していますが、昨年11月の区内都営住宅の応募倍率は163戸の募集に対し、なんと応募が1690世帯でした。区民からは「何回応募しても当たらない」と怒りの声があふれています。区は、都に対し、都営住宅の新規建設を求めるべきです。また、都営住宅の建て替えの祭に、工期スケジュールなど詳細な情報を住民に丁寧に説明することや、浸水対策を講ずること、さらに、東砂2丁目アパートや南砂3丁目アパートなど、建て替えに伴い創出された用地は、特別養護老人ホームをはじめ、福祉施設を設置するなど、地域要求に則した施設を設置するよう併せて求めます。
UR住宅について
本区にはUR住宅が26カ所1万6千戸以上整備されており、多くの住民が居住していますが、高齢化と収入低下の中で家賃負担の重さに困難を抱えています。大島6丁目UR団地自治会がおこなったアンケートでは、「家賃負担が重い」と答えた世帯は9割にのぼりました。加えて今般の物価高騰は低所得入居者の生活に影響を及ぼしており、家賃対策は急務です。UR入居者の家賃負担を軽減するには独立法人都市再生機構法25条4項の「家賃の減免」規定を入居者に直ちに適用することを国やURに求めるべきです。また、UR住宅の修繕区分について、畳表やふすま紙の入れ替え等は、現在、入居者負担とされていますが、民間の賃貸住宅では大家負担が多い項目とされています。これらの修繕は大家負担とするよう区として国やURに対し働きかけることを併せて求めます。
民間住宅について
今、23区では大手デベロッパーによるタワーマンションを中心とした市街地再開発や投機目的の住宅取得と転売などにより、新築、中古共にマンションの平均価格が1億円を超えるなど、住宅価格が高騰しています。また、23区の単身者向け賃貸住宅の家賃平均は14カ月連続過去最高値を更新し、月10万円を突破しました。区はこうした、上がり続ける不動産価格の状況をどう認識しているのかお答えください。
千代田区は今年7月、投機の動きを牽制し、都心のマンション高騰を抑制するため、一部の新築マンションの転売を5年間禁止する特約の導入を不動産協会に要請しました。本区においても、不動産価格抑制のため、不動産協会等に対し、千代田区同様に要請をおこなうとともに国に対し不動産投機は規制するよう求めるべきです。伺います。
また、区内の若者世帯からは「子どもがいて広い家に引っ越したいけど、家が高くて買えない。賃貸は家賃も更新費も負担が重い」と苦しい声が寄せられています。杉並区では、一人親世帯や多子世帯を対象に、家賃助成をおこなっています。本区でも、若者やひとり親家庭、高齢者などに対し区独自の家賃助成の実施を求めます。
大綱3点目は多文化共生社会の実現についてです。
本区内には、現在、約4万人、144ヵ国の海外の方が生活しています。区は、全庁が一丸となって多文化共生社会の実現に取り組むとしていますが、さらなる施策の充実が必要です。
まず日本語教室について。現在定員20名に対し応募者数は倍の40名以上となっており、多くの方が申し込んでも利用できない状況となっています。海外の方にとって最初のハードルは言葉の壁です。日本語を学ぶことは地域で暮らしていく上で大変重要ではないでしょうか。区として、日本語教室の定員や回数、会場を増やすなど、多くの方が受講できるよう拡充すべきです。伺います。
次に多文化交流の促進について
地域社会の構成員として、海外の方と地域住民が共生するための理解促進は重要です。先進的事例として、約半数が外国籍の住民となっている大島6丁目UR団地では、増え続ける海外の住民に対し、多文化共生のため、自治会から呼びかけをおこない、現在、自治会役員にはインドの方が7名参加。清掃やパトロール、団地祭りなど力を合わせて取り組み、相互理解を深め、安全安心な団地をつくろうと努力を重ねています。区として、このような事例をどのように認識しているのか伺うとともに、大島6丁目UR団地の生きたモデルの教訓を他の町会・自治会にも広げるべきと考えますが、区の今後の取り組みについて伺います。
最後に排外主義についてです。
今年7月、全国知事会は、「国は外国人を『労働者』とみているが、自治体からみれば日本人と同じ『生活者』であり『地域住民』だ」と指摘。さらに、排他主義・排外主義を否定し、多文化共生社会を目指すと宣言しましたが、排外主義に対する区の認識を伺います。
本区実施の江東区外国籍区民及び日本国籍区民意識・意向調査において、海外の方が区に期待する取り組みの一番は「差別や偏見をなくしてほしい」で56.8%でした。しかし、今、「外国人は生活保護が受けやすく優遇されている」など、外国人への差別や偏見を煽る根拠のないデマやフェイクが見受けられます。私はこのような言動は決して許されるものではないと考えますが、江東区ではこういう事実があるのでしょうか。区の見解を伺うとともに、区として、海外の方に対する差別や偏見をいかになくしていくのか答弁を求めます。最後に、日本共産党は、あらゆる差別や偏見を許さないという立場を表明し質問を終わります。
~~~~~~~~~~【答弁】~~~~~~~~~~~
西部ただし議員のご質問にお答えします。
はじめに、住宅問題についてであります。まず、区営住宅についてです。区営住宅の住戸数を新規建設や借上げ等により増やすべきとのことですが、区内における公営住宅の供給量は中2番目に多く、住宅ストックとして一定の水準に達しているため、区営住宅の管理戸数につきましては、現行水準を維持していく方針であります。そのため、区営住宅の住戸数を増やす考えはございません。
また、都営東砂七丁目第2アパートを建て替えて整備する(仮称)東砂住宅は、23区「区営住宅等建替・集約事業計画」に基づき、基本設計を進めており、住戸数を変更する考えはございません。
なお、(仮称)東砂住宅につきましては、受変電設備や集会所を上階に設置するなど、区条例や「浸水対応型まちづくりビジョン」等に沿った設計を進めております。
次に、都営住宅についてであります。
まず、都営住宅の新設を都に対して求めるべきとのことですが、区営住宅と同様に供給量として一定の水準に達しているため、区として都に新設を求める考えはございません。
また、都営住宅の建替えにかかる工期スケジュール等につきましては、東京都が区条例等に基づき、地域説明や浸水対策等を実施しているものと認識しております。
加えて、都営住宅の建替えに伴い創出される用地は、これまでも区民ニーズに応じた活用を都に対して要望しており、今後も都と連携しながら、地域にふさわしい活用を図ってまいります。
次に、UR住宅についてであります。
まず、独立行政法人都市再生機構法に基づく家賃減免につきましては、URが法令等に基づいて適切に措置しているものと認識しており、区から国やURに対して求める考えはございません。
また、UR住宅の修繕に関しては、賃借人とURが賃貸借契約等により取り決めているものであり、区として国やURへ働きかける考えはございませんが、区民から相談があった際は区の住宅リフォーム業者紹介事業を案内するなど、丁寧に対応してまいります。
次に、民間住宅についてであります。
まず、不動産価格の上昇に対する認識についてです。
近年の建築資材や人件費等の高騰に加えて、新築物件の減少やコロナ禍の収束に伴う都心回帰といった様々な要因により、不動産取引価格は売買・賃貸ともに上昇傾向にあるものと認識しております。
区といたしましては、不動産市況の動向を分析するとともに、区民ニーズの把握に努めてまいります。
不動産協会への要請につきましては、法令や事実関係等に基づいた慎重な対応が求められると認識しており、現時点において区として要請する考えはございませんが、引き続き国や他自治体等の動きを注視してまいります。
また、若者やひとり親家庭、高齢者等に対する家賃助成につきましては、対象範囲の設定や民間家賃への影響など課題があるものと認識しており、区独自に実施する考えはございませんが、今後も区民に寄り添った対応に努めてまいります。
なお、その他のご質問につきましては、所管部長が答弁いたします。
次に、教育・子育てについてお答えします。はじめに、教育費の負担軽減についてです。
学用品費や修学旅行費などにおける、保護者の負担軽減については、必要な使用教材等の見直しを行うとともに、経済的に困難な世帯に対する就学援助の増額を行ってまいりました。
教育にかかる費用負担の軽減は、本来国において全国一律に実施すべきものと考えており、区として全世帯の無償化を行うことについては、引き続き慎重に検討していく必要があると考えております。
次に、奨学金についてです。
大学等の高等教育機関にかかる施策は、全国的な課題であり、国が実施すべきものと考えます。このため、国における大学の授業料等に対する給付型奨学金制度等の動向を注視することとし、現時点では区として給付型奨学金の対象を拡大する考えはありません。
次に、区として奨学金返済助成制度を創設することについてですが、区では給付型の奨学金制度を実施している一方、返済支援については、国や都など他の機関による制度があることから、本区独自の制度による返済助成については考えておりません。
次に、教職員の働き方についてです。
本区では、働き方改革検討委員会を設置し改革を進めたことにより、教員の時間外在校時間は年々減少しています。しかしながら、全国で病気休職者が増加していることは認識しており、一層の改革を進めてまいります。なお、昨年度の本区の精神疾患による病気休職者は9名で、その内、退職者は5名です。
次に、改正された「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」は、様々な声を反映し、附帯決議された事項も多く、教育委員会において、しっかり取り組んでまいります。
次に、中学校の少人数学級については、
令和8年度より段階的に35人学級となる予定であり、国や都に求める予定はありません。教員の負担軽減については、スクールサポートスタッフの配置やエデュケーション・アシスタントの拡充を行っており、その他の人的支援の増員については、それぞれの目的の達成に向け、総合的に判断してまいります。
次に、こども誰でも通園制度についてです。配置基準につきましては、国が示す職員配置基準を基本とし、本区の条例案を見直す予定はありませんが、こどもの安全と保育の質を確保できる受入れ体制の整備について検討を重ねてまいります。
次に、独立専用型のみにすべきとのことですが、「あずかーる」の試行の結果、余裕活用型にも利用希望が見られることから、両方式を選択できるような仕組みを考えております。
次に、区立保育園における正規職員の確保に向けては、追加募集を行い、欠員の補充を図ってまいります。
次に、一時保育の拡充につきましては、今後新たに開設される子ども家庭支援センターで実施するなど、充実に努めてまいります。
次に、多文化共生社会の実現についてお答えいたします。はじめに、日本語教室についてです。令和6年度から開設している日本語教室では、15歳以上の区内在住の外国人を対象に、それぞれ定員20名の「入門クラス」と「初級クラス」を用意しております。
生活に必要な日本語の習得は外国人住民が地域住民と共に生活する上で重要であると認識しており、区は「日常生活で使える」日本語教室としてカリキュラムを作成し、各クラス1回3時間、全16回の授業を実施しております。
日本語教室の受講生決定にあたっては、受講希望者全員にレベルチェックテストを実施しており、開催クラスのレベルに合う方は、全員受け入れておりますが、すべての希望者が受講できる状況には至っておりません。
このような状況を踏まえ、より多くの希望者が受講できるよう、クラスの設定などを工夫し、定員や回数等の拡充を検討することとしています。
次に、多文化交流の促進についてお答えいたします。
大島六丁目団地における、外国人住民の方々の活動については、区としても当該団地の自治会報などを通じて把握しており、外国人住民が多く居住する集合住宅における、参考となる事例の一つであると認識しております。
このような取組は、日本人区民と外国人住民が協力して地域課題を解決する好事例となるため、ワークショップ等の開催を通じ、事例を紹介していくことが有効であると考えております。
そのため区では、町会・自治会の特性や要望に応じ、有効な展開方法を検討することとしております。
また、大島6丁目団地を含む、都市再生機構が管理するUR貸住宅は、連帯保証人が不要であること等により、今後も外国人住民が増加する可能性があります。そのため、区といたしましては、都市再生機構が実施する、多文化共生に関する取組を共有し、必要に応じて連携しながら対応することとしております。
次に、排外主義についてです。
お尋ねの「外国人は生活保護が受けやすく優遇されている」といった言説についてですが、外国人への適用は、本区に限らず、国の通知に基づき、生活保護法を準用していることから、日本人外国人に関わらず、無差別平等に保護しております。
外国人との共生社会の実現に向けては、国が令和4年に、外国人との共生社会のビジョンを実現するための具体的なロードマップを策定しております。
その中で掲げられた三つのビジョンの一つにある個人の尊厳と人権を尊重した社会では、外国人を含め、全ての人がお互いに個人の尊厳と人権を尊重し、差別や偏見なく暮らすことができる社会の実現を目指すとされており、本区としても同様の考えであります。
そのため今後も、区民まつりや国際交流のつどい等を通じ、互いの文化や習慣への理解を深める取組を進め、引き続き、外国人への差別や偏見なく、だれもが安心して暮らすことができる多文化共生社会の実現を目指してまいります。
2025年第3回定例会―正保みきお議員
日本共産党江東区議団を代表して大綱3点について伺います。
- 区民の暮らしと行財政運営について
- 防災対策について
- 医療・介護、福祉の充実について
大綱の第1は、区民の暮らしと行財政運営について伺います。
2024年度決算についてです。
物価高騰のもとで、区民の暮らしは住民税の高額納税者が増加する一方、納税義務者の4割は年収200万円以下で、住民税非課税者は12万人を超えています。生活保護受給者は8,000人を超えて高止まりし、中学生の2割が就学援助を受けているなど、格差と貧困が拡大しています。地域経済も深刻で、この3年間で120件を超える区内中小企業が倒産に追い込まれています。
このような中、2024年度の区の一般会計決算は、約77億円の黒字となりました。基金は、1年間として過去最高額の約185億円を積み増し、その結果、基金残高は過去最高の2191億円に上っています。中でも、年度間調整を目的とする財政調整基金の440億円は、ため込み過ぎです。物価高騰対策について補正予算も組まれましたが、その多くは国や都の施策と財源によるもので、区独自財源によるきめ細やかな具体施策は不十分だったと言わざるを得ません。
税金を不用額として使わず余らせ、基金にため込むやり方ではなく、物価高騰から区民の暮らしと営業を支える積極的な税金の使い方ができたのではないでしょうか。伺います。
来年度予算の編成についてです。
帝国データバンクによると、主要食品メーカー195社が9月に飲食料品1422品目の値上げを発表、今年の値上げ品目数は累計2万品以上に上るとしています。物価高騰で実質賃金の減少が続いています。本区の来年度予算編成方針の中で、「物価高騰対策や子育て支援策など、区民生活の安心感を一層高める」としています。そうであれば、もっと区民の暮らしに寄り添うべきではありませんか。生活支援として、現金給付やお米券配布、子育て・教育支援として学用品や制服、修学旅行費等の無償化、中小業者支援として物価高騰対策資金融資の創設、小規模企業特別融資への利子補助引き上げ、家賃・リース等への補助など、区民生活最優先の予算を求めますが、見解を伺います。
公契約条例についてです。
物価高騰を上回る賃上げが求められています。区の官公需で働く人の処遇改善や事業者の経営環境改善、産業振興と地域経済活性化をめざす公契約条例は、23区中15区で制定され、2区で実施に向けた検討が行われています。
私たち会派は先日、世田谷区の取組みを視察してきました。同区は、公契約条例に基づき、公共工事や業務委託を受注する企業に対し、今年の労働者報酬下限額を時給1,460円に引き上げました。月給にして約2万3千円のベースアップです。担当課長さんは、「地域にあるコンビニの従業員募集の賃金額、また障害者雇用でも条例に定める労働報酬下限額となっている」など、公共発注の賃金相場が「地域経済に大きな役割を果たし、人材不足の解消にもつながっている」と話していました。
8月27日、連合東京、全建総連東京都連共催の「公契約条例学習会」が江東区文化センター開かれ、建設職人の労働組合はじめ、建設業協会、江東区等関係者が一堂に会した学習会となりました。そこでは、多摩市公契約条例について講演した同市の契約課長さんは「公共工事やサービスの質の向上、地域経済の活性化が条例の重要なところ」と強調し、事業者アンケートでも74%が地域経済・地域社会の活性化に「つながった」「今後つながる」との回答があったと説明されました。区は、この学習会の意義についてどのように捉えているのでしょうか。公契約条例制定に向け、さっそく公契約のあり方についての検討組織を立ち上げるべきと考えますが、見解を伺います。
会計年度任用職員の処遇についてです。
江東区で働く会計年度任用職員の最低賃金は現在1341円であり、低賃金のためダブルワークをせざるを得ない人もおり、「暮らしが厳しい」との声が上がっています。会計年度任用職員の最低賃金を1500円以上に引き上げるべきと思いますが、伺います。
現在、江東区のスクールソーシャルワーカーや女性相談支援員、日本語講師などの専門職は、賃上げから外されています。しかし、総務省の会計年度任用職員制度の事務処理マニュアルでは、これら専門職種についても賃上げが可能としています。これを踏まえ、賃上げを行うべきです。伺います。
新庁舎建設についてです。
本区では、概算総工費690億円で新庁舎の建設を進めています。この半分の350億円を、10年間にわたり毎年35億円を建設基金に積み立ていくとしています。しかしながら、新庁舎建設事業費には駐車場機能や物販・飲食機能などの費用が含まれておらず、また庁舎と一体で整備する文化センター機能については一切議論されていません。未確定な要素が極めて多い中で、基金の積み立てを先行させるのは財政規律上も問題です。
先月、庁舎建設工事中の世田谷区を視察してきました。世田谷区は本区と同様、現敷地内での建て替えで総工費430億円。同区が重視したことは、総事業費を極力抑え、区民生活に影響を及ぼさないこと。「住民参加と合意形成」を基本に、原則公開の公募・プロポーザルによる設計者、工事管理者を選定し、住民意見の反映に努めたとのことです。1平方メートル当たりの単価は、世田谷の約60万円に対し、本区は約3倍の170万円です。北区は76万円、品川区は100万円など建設費の縮減に努めています。本区においても、豪華庁舎でなくシンプルでコンパクトな計画とすべきです。また、築19年、十分な防災機能を持つ防災センターを継続活用するなど、総工費とランニングコストの縮減を図るべきです。合わせて伺います。
また、各地で庁舎建設を後押しする大規模再開発事業は、建築資材の高騰だけでなく、「民間の力で整備費を安く抑える」という事業のあり方そのものが暗礁に乗り上げています。事業手法については、設計・施工の一括発注や包括発注ではなく、基本設計に区や住民の意向を柔軟に取り入れやすく、区内の中小企業が参画しやすい分離発注とすべきと考えますが、伺います。
大綱の第2は、防災対策について伺います。
近年、地震だけでなく気候変動の影響による異常気象などで大型台風、大雨、洪水、山火事など自然災害が頻発化、激甚化し、日常的な防災、減災対策の強化が急務です。
荒川堤防の液状化・耐震対策についてです。
私は、昨年2月の本会議質問で、東砂地区の荒川堤防河川敷道路から葛西橋への接続坂路200m部分について、液状化対策、耐震化が未整備であることを指摘し、早急な耐震化を国に働きかけるよう求めました。しかしながら、未だに放置されたままです。
荒川下流河川事務所によれば、現状では大地震が発生した場合、地盤が液状化し、堤防が60cm沈下する危険があります。沈下した堤防から越水し大規模浸水が想定されます。荒川堤防は、本区の水防計画の最重要施設です。国に対し、荒川堤防の液状化対策と耐震化を急ぐよう強く求めるべきです。伺います。
備蓄倉庫についてです。
本区には、区内25か所の備蓄倉庫があります。浸水リスクの高い場所にある防災倉庫については、止水板の設置や備蓄物資を他の倉庫に移動するなど浸水対策を講じるべきです。伺います。
災害用ボートについてです。
現在、潮見、東大島、新木場の各防災倉庫と冬木艇庫の4ヵ所に、合計32隻の災害用ボートが配備されています。江戸川区では荒川の氾濫など大規模水害時の救援体制強化として手漕ぎボートと船外機を105か所の拠点避難所に配備しています。大規模水害の際、小・中学校等の拠点避難所に避難した区民が、長期間の浸水時に移動手段を確保するため、災害用救助ボートを浸水リスクの高い拠点避難所に配備すべきと思いますが、伺います。
また、災害用ボートの訓練について、操縦訓練、物資輸送訓練や車椅子など要配慮者の移送訓練など、大規模水害を想定した訓練を実施し、様々な課題を解決していくべきと考えますが、伺います。
災害時要配慮者が参加しやすい防災訓練についてです。
私たち会派は7月、東日本大震災で甚大な津波被害を受けた宮古市田老地区の復興と災害対策を視察しました。市の防災関係者は、「逃げる途中の階段で車椅子の方が立ち往生し、詰まって、詰まって後ろの方まで亡くなった。歩いてみないと見えてこないものがある」と話されました。私は、本年2月の予算委員会で、障害者の方に防災訓練に参加してもらい、当事者の目線で課題を洗い出し、双方向で必要なことを決めていく取り組みを求めました。障害を持っている方が防災訓練等に参加するには、多くの課題があります。障害者施設・事業所や災害協力隊、町会・自治会、民生委員などに呼びかけて、障害者も参加しやすい防災訓練のあり方、環境づくりを進めていくべきです。また、個別避難計画にもつなげていくべきと考えますが、伺います。
また、災害発生等により避難所等で生活する障害者児とその家族への支援については、障害特性等による配慮が必要です。一次避難所での受け入れ体制とともに福祉避難所体制の構築について、最重点課題として長期計画に位置付けるべきと思いますが、伺います。
帰宅困難者対策についてです。
首都直下地震等による被害想定では、江東区内での帰宅困難者数は、前回の被害想定より約6万人増の23万7千人と想定されています。これを踏まえ、本区の地域防災計画では、駅周辺に多くの滞留者が発生した場合に備え、あらかじめ駅ごとに、鉄道、都、区、警察・消防、駅周辺の関連事業者等で構成する駅前滞留者対策協議会の設置を検討するとしています。早急に対策協議会を設置し、避難誘導指針を策定するなど帰宅困難者対策を進めるべきです。伺います。
マンションの耐震化についてです。
本区には現在、旧耐震のマンションが約600棟あると推測されており、耐震化改修が急がれます。しかしながら、耐震化費用が高額に上り、耐震化が進んでいないのが実態です。本区の耐震化助成はマンション1棟当たり2000万円ですが、千代田区は築30年以上の分譲マンションに対する耐震改修の助成率を10分の9へ引き上げ、1棟あたりの助成限度額を2億5099万円に引き上げました。建築資材や人件費等の高騰もあり、耐震化助成額を大幅引き上げるべきです。また、マンションの大規模修繕費に対する財政的支援を求めますが、合わせて伺います。
土木現業職員についてです。
近年の大規模災害などを経験し、自治体職員の不足による対応の遅れが全国各地で大きな問題となっています。本区では、災害があったときに現場へ急行する土木職員が、退職しても補充されず、この10年間で25名から12名に半減しています。これでは、区民の安全は守れません。土木現業職員の退職不補充方針を改め、増員を図るべきです。伺います。
大綱の第3は、医療・介護、福祉の充実について伺います。
医療問題についてです。
日本病院会など病院6団体の「このままではある日突然、病院がなくなります」との訴えが各界に衝撃を与えています。国の診療報酬が、物価高も賃金上昇もまともに反映せずに低く抑えられているためです。診療科の休止、入院患者受け入れの制限、救急医療の廃止が全国に広がり、独立行政法人化した墨東病院ではベッド77床が休止状態です。区は、このような事態をどう認識しているのでしょうか。国に対し、診療報酬の引き上げ求めるべきです。合わせて伺います。
こうした中、政府は〝国の医療費削減〟を口実に11万床の病床削減やOTC類似薬を保険から外そうとしています。
OTC類似薬が保険から除外された場合、患者本人の負担額は今の20~70倍に跳ね上がります。特に全額公費助成されている乳幼児に対する影響は大きく、子育て支援に逆行するものです。難病・慢性疾患やその団体、アレルギー性疾患やアトピー皮膚炎の子どものいる保護者などから抗議の声が上がっています。日本医師会や全国保険医団体連合会は、保険外しに反対しています。これら医療改悪で区民の命と健康は守れません。区はどのように考えているのか伺います。
区長会として、国に対し、OTC類似医薬品の保険給付外しなど、保険外医療を拡大して患者負担増と医療の市場化を進める改悪の中止を求めるべきです。伺います。
介護事業所への支援についてです。
介護現場では、ホームヘルパーなどの介護人材の不足と経営悪化による介護事業所の撤退、廃業、倒産が続いており、区内でこの1年間に3件の訪問介護事業所が閉鎖となっています。国が2024年度から訪問介護の基本報酬を削減したことが大きな打撃となっており、特に小規模な事業所の経営が厳しくなっています。区内の訪問介護事業所に話を聞くと、「人材確保が一番困難で、この3年間、募集しても応募ゼロ」「介護職員の高齢化で、車椅子からベッドへの移動や掃除、長い距離・重たい買物ができないなど、利用者ニーズが受けられない」といいます。区は「報酬改定の影響については、介護事業所からの意見や、区民からの声は寄せられていない」と答弁していますが、基本報酬引き下げの訪問介護事業所と介護職員への影響について、介護保険者として実態を把握することは必要不可欠ではありませんか。伺います。
品川区では、国が介護報酬を改定するまでの臨時的な措置として、引き下げられた報酬分を独自に補填しています。区民への介護サービスを維持するため、引き下げられた報酬分を独自に補填し、給付金として訪問介護事業所に支給するべきと思いますが、伺います。
介護職員宿舎借り上げ支援制度は、介護事業所で働く職員の住宅費負担を軽減することで、介護人材の確保定着を図ること、また事業所による地域防災の迅速な対応を推進するものです。しかしながら、実績は2つの法人の6戸だけです。制度が知られていません。介護事業所を回って制度の周知を図るなど、積極的な活用を進めるべきです。
また、離職介護人材の再就職に対する支援金支給など人材確保への支援策を検討すべきと考えますが、合わせて伺います。
熱中症対策についてです。
熱中症から命を守るためには、エアコンの使用が不可欠です。
区は、私たち会派が繰り返し提案した高齢者世帯等への上限10万円のエアコン購入費助成を実施しましたが、申し込み期間が3か月足らずで、猛暑最中の7月で事業が終了しました。災害級の猛暑は来年も予想されます。秋口になればエアコンの価格も下がり、費用対効果から言っても通年の事業とすべきです。対象者を拡充し、エアコン購入費助成事業の延長を求めます。伺います。
少年野球の子どもたちは、スパイクの底が熱で剥がれるほどの炎天下でプレーしています。熱中症から子どもの命を守るため、少年野球場のベンチや屋外運動場などにミストを設置すべきです。また、木陰が少ない公園では、子どもや家族連れなど公園利用者が安心して利用できるよう、遊具の近くにシェード・日よけを設置するなど、公園の暑さ対策を講じるべきと思いますが、合わせて伺います。
シルバーパスの負担軽減についてです。
東京都のシルバーパスは、70歳以上の高齢者の社会参加と生きがいの活動に活用されています。荒川区は、東京都が10月にシルバーパスの価格を現行の2万510円から1万2千円に引き下げるのに合わせ、70歳以上のすべての高齢者が千円で購入できるよう助成します。本区でも、高齢者の家計負担を軽減し、外出機会を増やすため、すべての高齢者が千円で購入できるよう、費用負担の軽減を求めますが、見解を伺います。以上質問とします。
~~~~~~~~~~【答弁】~~~~~~~~~~~
正保みきお議員のご質問にお答えします。
はじめに、区民の暮らしと行財政運営についてのうち、2024年度決算についてです。
まず、基金への積み立てではなく、物価高騰から区民の暮らしと営業を支えるべきであったのではないかとのお尋ねですが、本区では、これまでも長引く物価高の影響を受けている区民や区内事業者の支援を適切に実施しており、昨年度は中小企業者に対するエネルギー関連経費の補助や物価高騰重点支援給付金の支給など、国や都の財源も活用しながら、物価高騰対策に取り組んでまいりました。
一方、区財政を取り巻く環境は歳入・歳出の両面で不透明感を増しており、将来にわたって区民サービスを安定的に提供するためには、公共施設の改築・改修などの将来需要を見据えた基金残高の確保も重要であると考えております。
次に、生活支援についてですが、本区では、今年度、住民税均等割のみ課税の世帯に対し、1万円の独自給付を行ったところであり、新たな給付等については、国の動向を注視してまいります。
学用品や修学旅行費等については、就学援助の対象とし、経済的に困難な世帯に対する支援を行っております。これらの費用を無償化することは財政負担等も踏まえ、慎重に検討していく必要があると考えております。
物価高騰対策資金融資の創設や、小規模企業特別資金の利子補助引き上げ、家賃・リース等の固定費の補助については、既に中小企業向けに様々な支援策を実施しており、制度創設・拡充の考えはありません。
本区では区民生活を支える幅広い施策に多くの予算を配分しており、今後も区民や区内事業者の声に耳を傾け、必要な施策に取り組んでまいります。
次に公契約条例についてです。
まず、8月末に開催されました「公契約条例学習会」の意義についてです。多摩市では平成23年12月に条例が施行されており、当時の時代背景や条例制定に至る過程、条例の概要や特色などについて講演があったところです。今回の学習会は、本区が主催したものではなく、意義を評価する立場にはありませんが、今後、調査研究を行っていく中での参考といたします。
次に、条例制定に向けた検討組織の立ち上げについてです。東京都の最低賃金は5年連続の引き上げとなり、今改定は現制度における過去最大の増額となったことや、区としても地域経済活性化に向けて、区内中小企業の優先活用による受注機会の拡大や資金等の融資・補助等を実施していること、人材確保として就労のマッチング支援等に取り組んでいることから、現時点で条例制定に向けて早急に検討組織を立ち上げる考えはありませんが、引き続き、他自治体の動向や実施状況について情報収集を行ってまいります。
次に、会計年度任用職員の処遇についてです。
まず、会計年度任用職員の最低賃金引上げについてですが、会計年度任用職員の時給については、職務給の原則等の給与決定原則にのっとり、職務の内容や責任、職務遂行能力上必要となる知識等を踏まえ、社会情勢に応じた適正な額を適用しております。
次に、スクールソーシャルワーカ―等の職にかかる賃上げについてです。
これらの職については、給料表の適用を受けないため、特別区人事委員会勧告に基づく給与改定の影響を受けず、報酬額が据え置かれていますが、総務省のマニュアルでは、それぞれの職種にかかる給与水準の決定等は、各団体において適切に判断されるべきものとしております。そのため、ご質問の職における報酬につきましては、職務の内容や責任の程度、他区の状況等を踏まえ、慎重に検討していく考えです。
次に、新庁舎建設についてですが、シンプルでコンパクトな計画については、建設や維持管理のコスト低減にも繋がる重要な視点と認識しており、基本構想で掲げた基本方針に沿って、機能性に優れ、コンパクトな庁舎となるよう検討してまいります。
また、近年の激甚化、頻発化する災害に対応するためには、防災センターが有する機能を内包した新庁舎とする必要があり、防災性の強化により「区民のくらしをまもる庁舎」を目指してまいります。
また、事業手法については、多様な選択肢があり、それぞれに有する特徴も異なることから、計画の深度化にあわせ検討を進めてまいります。
次に、防災対策についてのご質問にお答えします。
まず、荒川堤防の液状化・耐震対策についてです。
荒川は、本区の水防計画において最重要施設であり、日頃より国と連携し、万が一の水害に備えております。お尋ねのアクセス坂路における液状化対策の未施工箇所については、江東五区の区長による京成本線荒川橋梁架替事業推進の要望活動を行っており、その中で、私から直接、国に対し、耐震対策の早期実施及び発災時の緊急復旧対応について強く求めております。
次に、備蓄倉庫についてです。
防災倉庫の浸水対策については、発電機等、濡れたら使用ができなくなる資機材の高い位置での保管や、大規模風水害時の事前移送を行うこととしております。また、止水板の設置については、有効性を含め検討しているところです。
次に、災害用ボートについてです。
拠点避難所となる学校へのボートの配備については、保管スペースや操船の担い手の確保、2次災害のリスクがどの程度想定されるかなど様々な課題があると認識しております。引き続き、消防署や消防団の意見も踏まえながら検討してまいります。また、他機関との合同訓練で災害用ボートによる輸送等の訓練を行っており、さらに、様々な状況を想定した訓練についても検討を行っているところです。
次に、災害時要配慮者が参加しやすい防災訓練についてです。
区では地域の避難支援者である災害協力隊を含め、地域で暮らす多くの方々に防災訓練に参加していただき、参加者の意見等を踏まえ、訓練内容に活かしているところです。また、障害のある方など要配慮者が参加しやすい環境整備にも注力しており、引き続き、町会、自治会を始め、福祉に携わる方々と、要配慮者を含めた多くの方に防災訓練に参加していただくよう周知するとともに、個別避難計画を含め要配慮者への理解を深める取組を進めてまいります。
また、障害のある方など要配慮者の一次避難所での受入体制や福祉避難所の体制構築については、すでに、長期計画の重要課題として位置づけ、取り組んでおります。
次に、帰宅困難者対策についてです。
駅前滞留者対策協議会の設置にあたっては、区がオブザーバーとして参加している港区台場駅周辺滞留者対策推進協議会や他区の事例を参考に、地区や構成メンバー、協議項目などについて検討を進めております。
次に、マンションの耐震化についてです。
区では、旧耐震基準のマンションへの耐震化助成と合わせてアドバイザー派遣により、課題である合意形成や意欲醸成の支援に注力しているところです。
助成額の引き上げについては、耐震改修促進計画改定の中で、建築資材等の高騰への対応を含め、国や都、他の自治体の状況を踏まえ、検証してまいります。
また、マンションは所有者の責任において修繕するものであり、大規模修繕費にかかる財政的支援を行う考えはありませんが、区民から相談等があった際は区主催の相談会を案内するなど適切に対応してまいります。
次に、土木現業職員についてです。
災害発生時には、まず、本区土木部技術職の総員体制で、初期対応を行う予定です。また、本区で日常的な維持管理業務に従事している委託事業者等につきましても、災害時などの緊急時には区と協力体制を取りながら、緊急対応にあたることとしております。
そのため、令和7年度以降の新たな定員適正化計画においても、技能系職員は、退職不補充の方針のもと原則として採用を行わないこととしており、方針を見直す考えはありません。
なお、その他のご質問につきましては、所管部長が答弁いたします。
次に、医療・介護・福祉の充実についてのご質問にお答えします。
まず、医療問題についてのうち医療提供体制の現状認識についてです。近年、物価や人件費の高騰が続く中、医療機関の経営は全国的に厳しさを増しており、都は「医療機関等物価高騰緊急対策支援金」など、医療機関に対する支援事業を実施しております。区といたしましては、現時点で区民が必要な医療を安心して受けられる体制は維持されていると認識しておりますが、引き続き、必要な医療提供体制について動向を注視してまいります。また、国に対し、診療報酬の引き上げを求めるべきとのことですが、全国知事会から緊急要望を国に行っており、国の動向等を注視してまいります。
また、OTC類似薬の見直しに関する区の考えについてですが、国の「骨太の方針2025」にOTC類似薬の保険給付の在り方の見直しが盛り込まれたものの、詳細は示されておらず、その推移を見守るとともに、現時点で区長会として国に対し中止を求める考えはありません。
次に、介護事業所への支援についてです。区内訪問介護事業所の実態把握についてですが、区内の訪問介護事業所は3事業所が指定廃止となりましたが、倒産した事業所はありません。また、事業所数は増加しております。
国や都で介護事業所へ様々な支援事業が実施されており、都では介護職員処遇改善加算等の取得を支援するために、社会保険労務士会による相談や訪問によるアドバイスを実施しております。
報酬改定の影響については、国で実態把握を行い審議中であり、その動向を注視するとともに、区としては定期的に行っている連絡会において、事業者との意見交換を重ねてまいります。
また、訪問介護事業所への給付金支給についてですが、本来であれば国が安定的な運営を行えるよう報酬を設定することが重要であり、引き続き、国に対策を求めてまいります。
なお、宿舎借り上げ支援事業につきましては、専用サイトおよび区ホームページへの掲載に加え、介護事業者団体に対し周知協力を依頼するとともに、介護人材の確保については、今年度、介護事業者等を交えた対策協議会を立ち上げ、人材確保・定着に向けた新たな施策について検討を進めているところです。
次に、熱中症対策のうち、エアコン購入費助成事業についてです。
区では今年度、エアコン購入費の助成を行いましたが、熱中症リスクの高い高齢者で、エアコンを購入することが困難な低所得者世帯を、真に支援が必要な方と特定し、施策の有用性を図ったところであります。また、本事業はリスク回避を目的に初夏に実施することで、より効果的に対策を講じるものです。現在のところ対象者の拡充や通年実施をする考えはありませんが、都のゼロエミポイント事業を啓発するなど対応してまいります。
少年野球場と屋外運動場の熱中症対策についてですが、団体利用においては、各主催者が、熱中症対策を行うことを施設利用の条件としております。個人利用においては、エアコンのある管理棟をクーリングシェルターとして案内しておりますので、現時点ではミストを設置する予定はありません。
公園の暑さ対策については、令和6年度より、既存事業に女性視点を反映するプロジェクトチームである「プロジェクト・スマイル」の提案に基づき、公園の大規模改修に併せ、暑さ対策として、日除けを設置するなど、居心地の良い公園づくりを目指しております。
次に、東京都シルバーパスの負担軽減についてです。
都交通局は本年10月より、70歳以上の高齢者を対象としたシルバーパスの価格引き下げを行い、これまで課税者について年額2万510円としていた購入額を、1万2000円に変更しております。
この年額1万2000円に対する区のさらなる助成についてのご質問ですが、応能負担の原則等の視点からも充分な検証が必要であり、他自治体等の状況も踏まえ、慎重に検討してまいります。
区議団ニュース2025年8月号

物価高騰から区民の暮らしと営業を守れ
第2回定例区議会(6月11日~7月7日)が開かれ、11日の本会議では日本共産党区議団を代表して、菅谷俊一議員が質問に立ちました。
- 第2回定例会委員会論戦 住民の願い実現へ全力
- 区立平久幼稚園と元加賀幼稚園の廃園が中止に 「区立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針」を修正
- 西垣・米沢・星野議員に対し東京地裁が有罪判決!
- 補正予算 区の潤沢な財源を活用した物価高騰対策を!
- 汚職・不正のないクリーンな区政の実現を区議会政治倫理条例を制定!
- 委員会審議の活性化など「議会改革」を議長に申し入れ
- 家庭ゴミ有料化の検討は中止せよ
- 新庁舎建設特別委員会を設置 総工費の圧縮、区民参加で建設を
- 生活保護基準額引き上げを 区立保育園の民間委託止めよ
- 共産党提出の意見書 自民・公明などが反対
- 2025年 第2回定例会の主な議案等に対する各会派等の態度
- 誰のためのまちづくりか!西大島駅前・大島三丁目再開発
- UR四丁目団地の建替え 住民の不安は家賃の大幅な値上げ
- データセンター建設には規制の整備を


