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2016年第4回定例会― 大つきかおり議員

 日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点について質問を行います。

  • 豊洲市場問題について
  • 来年度予算編成と区民の暮らしについて
  • 平和と憲法問題について

 大綱の第1は、豊洲市場問題について伺います。
 東京都は、11月1日、豊洲市場の建物下に土壌汚染対策として行うはずだった盛り土がなかった問題について、2回目となる自己検証報告書を公表し、地下空間を設ける意思決定をした当時の中央卸売市場の幹部の懲戒処分を発表しました。
 今回の検証結果は一歩前進ではありますが、なぜ専門家会議に報告しなかったのか、なぜ環境影響評価書の変更手続を行わなかったのか、さらに、当時の最終意思決定権者である石原元都知事の責任など、全容が解明されているとは言えません。区はこの第二次自己検証報告書をどのように受けとめていますか。また、全容解明のため、さらに検証を進めるよう求めるべきではないですか、伺います。
 区長からは、前回本会議での我が党の質問に対し、「東京都に早急な説明を求め、実態を把握してまいりたい」、「東京都からの詳細な説明を受けた上で、適切な対応を図ってまいります」との答弁がありましたが、いまだ区として正式な説明を受けていません。なぜ、直接説明を求めないのですか。区として東京都からの詳細な説明を求めるべきです。伺います。
 2008年に専門家会議が提言した土壌汚染対策の柱は、汚染された土壌が直接さらされないように4.5メートルの盛り土を施すことと、汚染の可能性がある地下水は、ポンプでくみ上げるなどして上昇させないようにすることというものでしたが、建物下には盛り土がされておらず、また、地下水管理システムも本格稼働したものの、本来予定していた揚水量をはるかに下回るなど、地下水管理システムが機能していない可能性が極めて強く、東京都の土壌汚染対策の2つの柱は破綻しています。
 この間、豊洲市場予定地の地下水からは環境基準値を超えるベンゼンやヒ素が検出され、地下空間の大気中からは、国の指針値の7倍の水銀も検出されています。土壌が再汚染され、いつ高濃度の汚染が出てきてもおかしくないと指摘されています。
 また、そもそもこの専門家会議が提言した土壌汚染対策については、有楽町層以下の調査を行っていないことや、地下水管理の難しさなどについて、日本環境学会の学者など、外部の専門家からは、「絵に描いた餅だ」、「これでは土壌はきれいにならない」との批判の声が上がっていました。東京都の不十分な土壌汚染対策に対し、物を言ってこなかった区の責任も重大です。
 区長は、2008年に提言された土壌汚染対策の不十分さについて、どのように認識していますか。伺います。
 小池都知事が土壌汚染問題を検証するために再発足させた専門家会議が、この間、2回開催され、地下水や大気の汚染が検出された原因について説明を行っていますが、「地下水の汚染は徐々に低下していく」、「大気中の水銀は換気をすれば大丈夫」など、科学的な分析を欠いたあくまでも見解を述べているにすぎません。
 これまでの東京都の不備とごまかしに満ちた土壌汚染対策に対する検証や反省もなしに議論することは、非科学的で逆立ちした考えであり、破綻した土壌汚染対策をいくら取り繕っても食の安全・安心を確保することはできません。食の安全・安心を確保するためにも、豊洲の東京ガス工場跡地への移転計画は一旦白紙撤回し、市場関係者や消費者、都民も参加して、市場の再整備について議論を行うよう東京都に求めるべきではないでしょうか。見解を伺います。
 専門家会議に出席したある市場関係者の方は、「自分の信念を曲げて断腸の思いで移転の準備をしてきた」と発言していましたが、東京都が市場関係者や都民の根強い反対の声に背を向けたまま移転計画を強引に進めてきた責任は、極めて重大です。
 今回、東京都は、築地市場の豊洲への移転、開場計画の延期に伴う市場関係者への損失補償について、中央卸売市場会計から補償金を支払うとともに、つなぎ融資を実施すると発表しました。東京都の政策判断で移転、開場延期を決めた以上、補償は当然のことであります。補償については、市場関係者の負担にならないように、東京都の責任で速やかに実施するよう求めるべきです。伺います。

 大綱第2は、来年度予算編成と区民の暮らしについて伺います。
 区長は、この間、政府の言い分をうのみにし、「アベノミクスで景気は緩やかな回復基調にある」、「雇用・所得環境も改善」と述べてきました。しかし、大企業がもうけ続ける一方で、労働者の賃金の伸び悩みと消費税増税の影響により、日本経済の6割を占める個人消費は停滞を続けています。
 今月14日に発表されたことし7月から9月期の国内総生産速報値でも、成長は専ら輸出頼みで、個人消費は前期比でわずか0.1%の伸びにとどまり、より生活実感に近い名目では0.1%の減少です。雇用でも、正規雇用が21万人増に対し、非正規雇用は69万人の増で、不安定、低賃金の労働者がふえているにすぎません。
 江東区中小企業景況調査でも、景況指数はマイナス状況が続いており、商店を営む方からは、「店舗を借りているところはみんなやめてしまった」、「自分もいつやめようか」という声が出るなど、深刻でとても景気がよくなっているとは言えない状況です。
 区の税収も、1人当たりの納税額はふえているものの、非課税世帯と年収200万円以下の世帯が増加し、生活保護世帯は7,500世帯を超える状況が続いています。格差と貧困が拡大しているのではないでしょうか。区長は、区民の暮らしの実態についてどう認識しているのか、伺います。
 大企業や大資産家が利益やもうけをふやしさえすれば、いずれ国民経済に回ってくるというアベノミクスの破綻を認め、国民の暮らしを土台から温める経済政策に転換することこそが唯一最大の経済政策です。
 日本共産党は、日本経済を好循環へと転換させるため3つのチェンジを提案しています。
 第1に、税金の集め方のチェンジです。消費税率10%への増税はきっぱり中止し、税金は応能負担の原則に立ち、大企業や大資産家にその能力に応じた負担を求める改革を進めること。
 第2に、税金の使い方のチェンジです。大型開発へのばらまきをやめ、社会保障、若者、子育てに優先して使うこと。
 第3に、働き方のチェンジです。労働者派遣法の抜本改正など、非正規雇用から正規雇用への流れをつくること、残業時間の上限を法律で規制することで長時間労働をなくすことなど、人間らしく働けるルールへとチェンジすることです。
 区内経済と区民の暮らしを守るためにも、政府に対し、経済政策の転換を求めるべきではないでしょうか。見解を伺います。
 先日、私のところにがん治療のため入院中だという71歳の女性から電話がありました。年金が2カ月で5万円しかないため、働いていたが、仕事もできなくなり蓄えも底をつき、「これからどうやって生活していったらいいかわからない、治療費も払えない、助けてください」と、切実な相談でした。
 この間、安倍政権は、社会保障費の自然増すら押さえ込み、70歳以上の高齢者の医療費に係る窓口負担の2割への引き上げや介護保険制度の改悪など、社会保障の改悪を進めてきました。
 平成29年度予算では、厚生労働省の概算要求段階で、6,400億円に抑えた自然増をさらに1,400億円カットし、後期高齢者医療制度における保険料軽減措置の撤廃、70歳以上の高齢者の高額療養費や高額介護サービス費の月額負担上限額の引き上げや、さらなる年金削減の仕組みもつくろうとしています。
 負担増やサービスの切り下げで、区民が必要な医療や介護から締め出されれば、重症化、重度化が進み、かえって将来の社会保障費を膨張させかねません。
 また、年金削減は高齢者の暮らしを破壊し、将来への不安を一層増大させ、消費を抑制させるなど、区内経済にとってもマイナスです。政府に対し、社会保障の改悪を行わないよう求めるべきではないですか。伺います。
 次に、本区の来年度予算編成と区政運営について伺います。
 格差と貧困を拡大させるアベノミスクや相次ぐ社会保障の削減で、区民の暮らしは厳しくなるばかりです。身近な江東区政が、区民の暮らしを守る防波堤の役割を果たさなければなりません。
 来年度予算編成に当たっては、第1に、区民の暮らしを支える経済的支援の充実を図るよう求めます。
 高齢者の医療や介護の負担を軽減するため、高齢者入院見舞金制度や重度介護手当の創設を行うこと、また、こどもの貧困が深刻な中、保育料の負担軽減、就学援助の拡充など、教育費の負担軽減を行うよう求めます。また、国民健康保険料の値上げは行わないよう求めます。
 第2に、区内経済を支える中小企業支援の強化を求めます。
 予算に占める割合がわずか1%という中小企業予算を抜本的にふやし、店舗改修助成の対象を生鮮三品から全業種へ拡大することや、仕事確保のための住宅リフォーム助成制度の創設に足を踏み出すべきです。伺います。
 第3に、区民の暮らしを支える公共施設の整備を区の責任で進めることです。
 深刻な不足が続く認可保育所とともに、児童虐待が増加する中で、子ども家庭支援センターの増設を直ちに行うべきです。また、家族介護の負担を軽減し、高齢者の暮らしを支えるため、特別養護老人ホームなどの介護施設の整備についても、長期計画に盛り込み、整備を進めるべきです。さらに、関係者からも切実な声が出ている、障害者多機能型入所施設の整備を前倒しして実施するよう求めます。
 第4に、正規職員の増員と非正規職員の処遇改善を行うことです。
 江東区では人口が急増し、区がやらなければならない仕事がふえているにもかかわらず、定員適正化の名のもとに職員数を削減し、公共施設の民間委託を推進してきました。区の正規職員数は現在2,756人で、平成8年から1,330人も削減しています。一方で、人口は増加し、人口1,000人当たりの職員数は5.6人となり、23区中、下から3番目に少ない状況です。
 区は、少数精鋭で職員の研修なども行って、サービス向上に努めていくなどと述べていますが、福祉事務所では、生活保護を担当するケースワーカーが不足し、国の1人当たり80人という基準をはるかに超えて、平均で100人、多い方では120人を担当せざるを得ない状況です。これでは十分な支援は行えません。職員労働組合からは、来年度、福祉事務所で27人、区民課で14人、障害者支援課で12人など、合計164人の人員要求が出されています。定員適正化計画を見直し、正規職員の増員を行うよう求めます。見解を伺います。
 区は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に派遣する区職員の穴埋めのため、任期つき職員の採用を行おうとしています。雇用期間は最長でも3年で、まさに使い捨ての働かせ方にほかなりません。公正で安定した行政運営を行う点からも、任期つき職員の導入はやめるべきです。伺います。
 また、非正規職員の処遇改善も急務です。非正規職員は区の職員全体の約4分の1を占め、区の業務を進めていく上で重要な役割を担う一方で、給与や待遇は低く抑えられたままです。時給を直ちに1,000円以上に引き上げること、また、交通費の全額支給、昇給制度の導入など、処遇改善を行うべきです。伺います。
 第5に、民間委託の見直しです。
 区は、来年度から亀高保育園や青少年センターの民間委託を行います。また、行財政改革計画では、来年度、塩浜福祉園の民間委託や次期の公立保育園の民営化計画を決定するとともに、図書館についても、民間委託化の検討を行うとしています。
 公立保育園の民間委託では、運営費が減らされる一方で、2時間延長保育の実施が義務づけられるなど、仕事量は増大します。結果として、公立よりも人件費が低く抑えられ、過重労働となるため、保育士の退職につながるなど、公共施設の民間委託は福祉現場の人手不足解消に逆行するものです。
 また、公共施設の指定管理は、期間を定めて指定されるため、図書館の管理などでは専門性、継続性、熟練度の蓄積が望めません。さらに、営利施設ではない図書館運営を営利企業などに委ねることになれば、結局、利用者へのサービス水準や職員の処遇にしわ寄せがいくことになります。これ以上の公共施設の民間委託は行うべきではありません。伺います。
 区は、区民犠牲の行財政改革を推進する一方で、基金のため込みを行ってきました。平成27年度決算では、新たに約128億円の積み増しを行い、基金総額は約1,070億円と過去最高となっています。過度な基金のため込みをやめ、区民への経済的支援や公共施設の整備、職員の増員を行うよう求めます。見解を伺います。

 大綱の第3は、平和と憲法問題について伺います。
 政府は、南スーダンへPKO派遣する自衛隊に、駆けつけ警護と宿営地の共同防護の新たな任務を付与しました。新たな任務は、武力行使を禁止した憲法第9条に明らかに違反するもので、決して許されるものではありません。区長は、江東区平和都市宣言にも反する新たな任務の付与の撤回を求めるべきです。伺います。
 南スーダンでは、7月に首都ジュバにおいて、大規模な武力紛争が起きたにもかかわらず、政府は、「衝突は起こっているが戦闘ではない」との詭弁を弄し、現地の深刻な実態を認めようとしません。
 7月の戦闘では中国のPKO隊員2人が死亡し、内戦の激化でケニアの部隊も撤退しました。新任務付与によって、自衛隊員が他国の人を殺し、殺される取り返しのつかない事態になりかねません。
 国際連合からの報告でも、和平合意は崩壊したと断定しており、自衛隊派遣の前提となるPKO参加5原則は完全に崩れています。政府に対し、南スーダンからの速やかな撤退を求めるとともに、憲法第9条に立った非軍事の人道支援、民生支援を抜本的に強化する方向に転換することを求めるべきです。見解を伺います。
 今月、衆参両院の憲法審査会が再開されました。安倍政権と自由民主党は衆参両院で改憲勢力が3分の2の議席を占めたことを背景に、改憲発議に向けた論議を推進しようとしています。
 自由民主党の憲法改正推進本部は、2012年に発表した自由民主党の憲法改正草案を、そのまま憲法審査会に提案することはしないとしたものの、歴史的公文書だとして温存し、撤回していません。
 自由民主党の憲法改正草案は、過去の侵略戦争を反省した現憲法の前文を削除し、戦力を持たないと定めた第9条第2項を削除して国防軍の創設を明記するなど、憲法の平和原則を踏みにじるものです。
 さらに、憲法第97条、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利」と明記した条文は丸ごと削除し、国民の権利を公益及び公の秩序で制限できるようにするなど、政府を縛る憲法を逆に国民を縛るものに変えてしまうものです。
 区長は、「国民主権主義、恒久平和主義、基本的人権の尊重の3つの基本原理を継承していくことは欠かせない」と述べていますが、自由民主党の憲法改正草案は、現憲法の基本原理を覆すものではないですか。見解を伺います。
 ことしは憲法が公布され、ちょうど70年目となりますが、一度も改正されず現在に至っているのは、日本国憲法が世界でも先駆的なもので、国民に定着しているからではないでしょうか。
 日本共産党は綱領で、「現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」と明記しています。
 今、変えるべきものは憲法ではなく、憲法をないがしろにする政治です。政府に対し、憲法改悪を行わないよう求めるべきです。見解を伺います。
 10月27日、軍縮問題を扱う国連総会第一委員会は、核兵器禁止条約について交渉する国際連合の会議を来年開くとした決議案を、圧倒的な賛成多数で採択しました。核兵器のない世界へ向けての扉を開く画期的な決議であるにもかかわらず、日本政府はアメリカの圧力に屈し、決議案に反対したことは、余りに情けない態度であり、失望と憤りが広がっています。世界で唯一の戦争被爆国でありながら、その悲劇を二度と繰り返させず、核保有国に核兵器廃絶を迫るという姿勢はどこにもありません。区長は、こうした政府の対応についてどのような見解をお持ちですか。政府に対して抗議すべきではありませんか。伺います。
 江東区も参加する平和首長会議は、今月7日、8日に千葉県佐倉市で開かれた第6回国内加盟都市会議の総会で、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に対し平和首長会議として賛同、協力することとした総括文書を採択しました。区として、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に取り組むなど、核兵器禁止条約の成立に向けて、世論と運動を広げる取り組みを行うべきではないでしょうか。見解を伺い、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

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