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2011年第4回定例会-きくち幸江議員(行財政改革・高齢者・教育)

2011年11月25日(金)2011年第4回定例会-きくち幸江議員

  1. 江東区行財政改革計画について
  2. 高齢者の生活支援について
  3. 教育問題について

[議会発言映像=クリック](区議会サイトへ)

日本共産党江東区議団を代表して質問します。

質問の第1は、江東区行財政改革計画についてです。
まず、区民負担と徴収強化について伺います。
計画では、保育料や使用料の引き上げのほか、新たにがん検診の有料化が打ち出されました。また、区税や国民健康保険料などの徴収強化で、強制徴収、タイヤロックなども行うとしています。しかし、なぜ今値上げなのでしょうか。区民の暮らしは大変です。飲食・小売業は売り上げが減り、商店街の衰退に歯どめがかからず、建設業など自営業も仕事がない、生活できないと悲鳴が上がっています。医療費や教育費負担などが重く、生活保護世帯の急増が社会問題となるほどに困窮度を増している区民生活の現状を、どう受けとめていますか。
保育料などの利用料は、受益者負担の適正化で値上げを検討するとしていますが、区が行っている事業は、生存権の保障、区民福祉の向上という、国と自治体の目的のもとに税金を使って当然に行うべき仕事です。
江東区の財政は、昨年度も42億円の黒字で基金も潤沢です。負担の適正化と言うのであれば、区民生活の現状に照らして負担を軽くし、区民生活を応援すべきではありませんか。見解を伺います。
徴収強化も問題です。これまでも指摘してきましたが、国民健康保険料などの滞納世帯の多くは払いたくても払えない低所得世帯です。徴収強化方針のもとでは、銀行口座を凍結された高齢者が餓死して発見される、営業用の自動車を差し押さえられ仕事ができなくなった業者が自殺するなど、全国で悲惨な状況が広がっています。命を守る社会保障の制度により命が奪われるような徴収強化は許されません。見解を伺います。
がん検診は、がんの早期発見・早期治療により本人の命を守ると同時に、重症化を防いで医療費が軽減されることから、受診率を上げる努力がされてきました。受診抑制につながる自己負担の導入はこうした努力に逆行します。検診は基本的に無料を維持し、自己負担が4,000円かかるヒブワクチンなどの予防接種を含め負担の軽減を図るべきです。伺います。

次に、民間委託についてです。
新たに保育園4園の民間委託を初め、児童館、福祉会館、図書館など、地域にあるほぼ全施設が委託の検討対象とされています。区民サービス向上のためといいますが、保育園の委託ではこれまで父母の強い反対がありました。現在の入所者の卒園を待って委託をするのは、父母の反対を恐れたこそくなやり方ではありませんか。
また、委託園を勝手に決め、父母や関係者の意見も聞かずに委託を前提とした募集を始めていることは、住民軽視、議会軽視であり、区のスローガン「みんなでつくる江東区」にも反します。こどもたちの成長に大変な負担となり、効率優先で保育の質の低下をもたらす保育園の委託は撤回すべきです。伺います。

次に、職員削減についてです。
災害時に対応する職員が足りないではないかと指摘をしてきましたが、区は、協力業者の動員で間に合うとしています。しかし、みずからも被災しながら昼夜を分かたず区民のために働き、被害状況を判断して機敏に対策をとる責任と権限を持っているのは正規職員です。出先施設や公園、道路を整備する仕事で日常的に地域とつながり、地域をよく知っている正規職員がいてこそ、避難所運営を初め復興に向けての仕事を区民と一緒に進めることができると思いますが、見解を伺います。

次に、自治体の役割についてです。
そもそも全国の自治体で進められている行政改革は、政府の強い指導のもとに行われています。厚生労働省は、保険料徴収率にペナルティーをつけ、強制徴収のやり方などの研修を行う。総務省は、技能職の退職不補充や民間委託を求める通達を繰り返し出すなど、さまざまな手法を駆使してその進捗状況で自治体を評価する一方、ことし成立した地域主権一括法では、福祉や医療・介護、教育を初め、道路や河川、まちづくりに至るまで、国の責任を投げ出そうとしています。その上、税と社会保障の一体改革では、年金を含むすべての社会保障制度の給付の縮小と負担強化を、住民と自治体に押しつけようというのです。
区の行政改革の目的は、「区民サービスの維持」と「区政運営の安定」といいますが、国の言いなりに区民負担をふやし、行政の守備範囲を狭めることは、区民生活と自治体の破壊につながる道ではありませんか、伺います。
江東区政に今求められていることは、基金も活用して不足する施設の建設や区民負担の軽減、地域経済の活性化などに思い切って取り組むと同時に、大企業への行き過ぎた減税などを進める国の逆立ち政治を正し、憲法と地方自治法の原点に立ち戻って、国民生活を守る責任と負担を国と都に強く求めるべきと思いますが、見解を伺います。

次に、高齢者の生活支援について伺います。
第1に、介護保険についてです。
来年4月からの制度改定に向けての政府方針はいまだ確定せず、「保険あって介護なし」と言われる制度設計の矛盾が噴出しています。保険料の負担はもう限界なのに値上げを前提とした検討が進められています。
本区は、基金の活用で多段階化を含め検討するということですが、住民税課税の最低クラスのところで税や医療費の負担感が大きく、滞納世帯の比率も高くなっています。このランクの引き下げを含め、値上げにならない設定を求めます。伺います。
利用料負担も大変で、ケアプランづくりの際には「月5,000円まで」など、使える金額で制限されてしまう状況があると聞いていますが、今検討されている中には、一定水準の所得で利用料を2倍にすることや、施設入所者の居住費の値上げ、ケアプランの有料化などが提案されています。これ以上の負担増とならないよう、緊急に政府に申し入れるべきと思いますが、伺います。
また、こうした負担増は、今年度で終了する介護従事者の労働条件改善のための交付金にかわる財源としての提案ということです。介護報酬に組み込まれては保険料や利用料にもはね返ります。これまでどおり別枠で国庫負担とし、さらに労働条件の改善を図って必要な人材確保ができるよう政府に求めるべきです。あわせて伺います。
今回の制度改定で一番の問題は、地域包括ケアを強調しながら、軽度の要介護者を保険給付から外す仕組みがつくられたことです。この介護予防・日常生活支援総合事業について、区は慎重に対応するとしていますが、人材確保や財源の制限があり、必要なサービス供給ができる保証はありません。総合事業の導入はやめ、従来の介護予防サービスとあわせて、区の福祉施策であるひとり暮らし高齢者の支援やおむつ支給なども拡充し、自立した生活を維持できる体制整備を進めるべきと考えますが、伺います。

次に、特別養護老人ホームの緊急整備についてです。
2,000人近い待機者に対し、区の今後の計画は1施設のみと後ろ向きです。この間、医療経済研究機構の調査結果をもとに、本当に必要な人は待機者の1割という議論がありましたが、同じ調査では、4割の人が1年以内に入所が必要であるとされています。また、区の調査で、高齢者の6割が在宅を望んでいるといいますが、介護に対する区への要望の1番に、特別養護老人ホームなどの施設整備が上がっています。在宅ケアも不十分な中で、家族の負担も限界という世帯がふえています。現状を受けとめて待機者解消に見合う整備計画をつくるべきと思いますが、伺います。

次に、高齢者の住宅問題についてです。
在宅介護、在宅医療を強調されても、高齢になって住み続けられる住宅が圧倒的に不足し、とりわけ賃貸住宅に居住する高齢者への支援が急務となっています。法改正により、サービスつき高齢者住宅がスタートしましたが、低所得者は入れません。高齢者への住宅あっせんの成立が年間数件と低い状況に対し、区は、居住支援協議会であっせん方法を工夫するとしていますが、最大の問題は家賃です。公営住宅が圧倒的に足りない状況に対し、収入に応じた家賃で入れるよう家賃助成の制度をつくるべきです。伺います。
UR賃貸住宅では高齢化が深刻で、大島六丁目団地自治会がことし行った調査では、世帯主が60歳以上となる世帯が7割に上ったとのことです。年金生活に入って収入が減り、年収200万円未満の世帯が3割、375万円未満でも7割を占めるのに対し、家賃は安くて7万円、10万円以上の世帯も2割を超えています。
本区には、1万7,000戸のUR賃貸住宅がありますが、1970年代に建設された住宅はどこも高齢化が深刻です。政府に対し、UR賃貸住宅は公共住宅としての位置づけを持たせ、収入に応じた家賃で住み続けられる制度に改めるよう求めるべきです。伺います。

次に、教育問題について伺います。
第1は、教科書採択についてです。
ことし8月に、来年度から中学校で使う教科書の採択が行われました。本区議会を初め、全国各地の議会で質問や決議が行われるなど、これからの教育にかかわる問題となっています。
採択をめぐって市民の反対集会などが開かれ、特異な教科書として問題となっているのは育鵬社、自由社の発行する歴史・公民の教科書です。この教科書をつくった人たちは、日本が起こした戦争を侵略戦争として反省することを自虐史観と攻撃し、教科書では、自存自衛のため、アジア解放の戦争であり、戦争は正しかったとこどもたちに教えようとしています。しかし、日本が起こした戦争が侵略戦争であったことは国際的に認められた認識です。
1995年、当時の村山首相が、植民地支配と侵略によってアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えたと、反省とおわびを表明しました。この発言が世界に向けて発せられた日本の公式見解であると思いますが、区教育委員会の見解を伺います。
憲法に対する認識も問題です。育鵬社の公民の教科書では、天皇を絶対的な権力者とした戦前の大日本帝国憲法を持ち上げる一方で、現憲法はGHQに受け入れさせられたとして改憲が強調されています。しかし、現憲法は、悲惨な戦争は二度としないという決意と反省のもとに、国民自身がいろいろな試案を作成し、国民的議論を経て日本の国会で決められました。当時の文部省が新しい憲法をこどもたちに教えるためにつくった教材の中でも、日本国民全体の意見で自由につくられたものでありますと教えています。
21世紀の今日、国際紛争の解決は、武力に頼らず話し合いで解決しようという流れは世界に広がり、日本の憲法9条の評価も高まっています。日本に育つこどもたちが国際社会の一員として、アジアの人々とともに平和的友好関係を築いていく上でも、恒久平和、基本的人権の尊重、国民主権、男女平等といった現憲法の理念をしっかり踏まえた教科書であるべきと考えますが、見解を伺います。

次に、教員の役割についてです。
日本の政府も採択に加わったILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」では、「教員は教科書の選択並びに教育方法の適用に当たって不可欠の役割を与えられるものとする」とされています。全15冊もの教科書を選ぶには、現場で教科書を使う教員の専門性は最大限尊重されるべきです。見解を伺います。

次に、少人数学級についてです。
どの子も一人一人十分な教育を受けて成長、発達できるように環境整備を進めることが、何より教育行政に求められています。少人数学級の取り組みは全国の自治体で進められ、学力の向上や生活面での落ち着き、不登校児童の減少など、その効果が認められています。
今年度、ようやく国において小学校1年生で35人学級となりましたが、予定されていた小学校2年生での実施は、予算上来年度に先送りとなりました。順次全学年に広げていく計画が着実に進められるよう、強く政府に求めるべきと思いますが、伺います。

次に、教育費負担の軽減についてです。
義務教育費無償の原則にもかかわらず、無償の対象は授業料や教科書代に限られ、制服や体操着、ドリル代、修学旅行の積み立てなどの支出で、家計負担が大変です。経済的負担の増加は、内閣府の調査でも子育て世代の不安のトップで、児童虐待の要因としても重要視されています。授業に必要なドリルや遠足、学校行事費用は公費負担とすべきです。また、就学援助の補助対象を、少なくとも23区平均の生活保護基準の1.2倍に広げることを求めます。見解を伺い、質問を終わります。(拍手)

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