お知らせ」カテゴリーアーカイブ

木村弥生区長の辞任表明に対するコメント

  5:16 PM

 本日、木村弥生区長が庁舎内で記者会見し、突然、辞任を表明しました。
 木村区長は、辞任の理由について、「10月24日にインターネットの有料広告動画の掲載について、公職選挙法違反の疑いにより区長室等の家宅捜査を受け、現在も事情聴取を受けている」「これからも捜査が続く中で、区政を混乱、停滞させてはならないため」と述べ、区民に謝罪しました。
 木村区長は、4月の区長選挙でみずから「公正・公平でクリーンな区政」を掲げていたにもかかわらず、公職選挙法に抵触するインターネットの有料広告動画を掲載し、公正な選挙を汚し、区民の信頼を著しく失墜したことは許されません。また、この前代未聞の事態によって区政に混乱を招いた責任は極めて重大です。
 日本共産党江東区議団は、9月21日の本会議質問において、議会への説明と謝罪、区民の信頼回復と再発防止を求めてきました。また、10月23日の幹事長会、翌日の議会運営委員会において、木村区長の公選法違反容疑について議会として見解を表明するよう求めてきました。
 本日の記者会見においては、捜査中であることを理由に事件に関する新たな説明は行いませんでした。これでは、区民の理解は到底得られるものではありません。木村区長みずから真相を明らかにし、区民に説明すべきです。
 日本共産党江東区議団は、区民の負託に応え、あらためて公正で公平な江東区政の実現に全力を尽くすものです。

2023年10月26日

日本共産党江東区議団
幹事長 大つきかおり

「日本共産党江東区議団ニュース」8月号【お詫びと訂正】

  10:07 AM

1面、西部ただし議員のスポーツ振興策の拡充を求める文章中に誤りがありました。訂正しお詫びいたします。

  • 「誤」視覚障がい者
  • 「正」聴覚障がい者

榎本雄一議員に対する議員勧告決議、第3回定例会本会議に上程せず

  5:47 PM

詳しくは日本共産党区議団ニュース速報をお読みください。

江東区民アンケート2018実施中!

  11:03 AM

江東区民アンケートを行っています。
皆さんの声をお聞かせください。
記入はこちらから。
http://www.jcp-kotokugidan.gr.jp/cgi-bin/enq18/questionnaire.html

2014年第2回定例会―斉藤信行議員

  5:23 PM

 私は、日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点について伺います。

  1. 地方自治体をめぐる状況とその役割について
  2. 労働法の改悪について
  3. 教育問題について

 まず、第1は、地方自治体をめぐる状況とその役割についてです。
 安倍政権による地方交付税の削減、福祉・医療の大改悪、加えて高齢化と人口減少などにより、自治体は厳しい状況に置かれ、住民福祉の増進という使命が果たせない状況に追いやられつつあります。
 23区でも、法人住民税の一部国税化で独自財源が539億円も国に吸い上げられ、本区も30億円減収の影響を受けます。特別区長会の対応のおくれもあり、23区の独自財源である法人住民税の一部国税化を許したことに、区長はどのような認識をお持ちか。消費税が10%に引き上げられたら、さらに国税化が拡大されると危惧されています。国税化の撤回と復元を国に求めて、今後どう運動していくつもりか、伺います。
 今、自治体は、平成の大合併で住民に身近な仕事が遠くなり、交付金削減の追い打ちで一層疲弊しています。政府は、財界、大企業の要求に沿って、地方を大再編する道州制の導入への動きを強めています。これに対し、全国町村会や自治体の首長、議会、住民から、「中央集権が強まる」、「地方自治の破壊だ」と、厳しい批判の声が上がっています。道州制は23区の統合にも連動するもので、住民不在、地方自治破壊の道州制には反対すべきです。伺います。
 地方自治体は、最も身近な住民自治として、命と暮らしを守る防波堤の役割が一層求められています。山崎区政は、この間、行財政改革と称し、民間委託、職員削減、非正規雇用の拡大など、自治体の役割を放棄し、加速させています。本区は、既に120もの施設を民間に委託し、利潤追求の株式会社にまで委託しています。自治体の仕事は利潤を目的にするものではなく、株式会社に委託すれば、そのしわ寄せが労働者の低賃金や労働条件の悪化を招き、利益をさらに上げるため、委託料の引き上げ要求へとつながりかねません。
 株式会社に委託している自転車駐車場で働いている人は、時給870円で、最低賃金869円を1円上回るだけであり、法違反ぎりぎりの状態で、「ひど過ぎる」との声も上がっています。
 区が委託している保育園でも、賃金が低く仕事はきついなど、ある保育園では平成22年度で10人、平成23年度で6人も保育士がやめ、他の保育園でも同様の事態が起き、園児への影響も懸念されます。
 学校給食調理業務でも、パートで時給900円前後と賃金が低く、入れかえが激しく、ワーキングプアを生み出しています。こうした民間委託の実態をどう受けとめているのか。賃金の引き上げを委託先に求めるべきです。伺います。
 公共サービス基本法は、「良質な公共サービスが適正かつ確実に実施されるため、労働条件の確保、労働環境の整備に必要な施策を講ずるよう努めなければならない」と、委託先についても自治体にその責任を課しています。ところが、本区は、委託先の労働者の賃金、労働条件の把握もしていません。法に基づき労働条件を把握し、必要な施策を講ずるべきです。伺います。
 自治体と契約する事業者に、一定額以上の賃金の支払いを求める公契約条例を制定する自治体が広がっています。都内でも渋谷区、新宿区、台東区、足立区、千代田区、国分寺市、多摩市などに広がっています。良質なサービスを提供し、労働条件の改善から本区も公契約条例を制定すべきです。伺います。
 次に、窓口業務の民間委託について伺います。
 区は、窓口業務の民間委託に向け、有限責任監査法人トーマツに調査を委託し、その報告書が1月に提出されました。それによると、平成27年4月の実施を想定し、ことしの8月から事業者選定に入るとされています。今後、窓口業務を民間委託するつもりか、伺います。
 足立区が、戸籍、住民票などに関する窓口業務を1月から民間会社に委託しました。さまざまな問題が発生しています。東京労働局の立ち入り調査まで行われ、委託先の労働者の業務実態が、違法な偽装請負の疑いで改善指示が出されました。戸籍や課税、国民健康保険など、区民のプライバシーが委託によって外部に漏れるなどの危険性があります。サービスが向上するどころか、手話通訳や外国人の通訳も簡単に利用できなくなり、待ち時間が逆に長くなるなど、住民から厳しい批判と、直営に戻すことを求める声が上がっています。こうした実態をどう認識しているのか、伺います。
 平成27年オープン予定の豊洲シビックセンターの窓口業務について、住民票や戸籍などに関するものを含め、民間に委託することを検討していると聞いています。戸籍や個人のプライバシーに係る窓口業務は、足立区の例にあるように民間委託すべきではありません。伺います。
 職員を削減し続け、際限のない民間委託を進め、地方自治体の役割をみずから否定するような行革は、矛盾が広がる一方です。根本的に見直すべきです。伺います。
 第2に、労働法の改悪について伺います。
 安倍政権は、成長戦略において、企業が世界一活躍しやすい国にするとして、法人税のさらなる減税や派遣労働の規制緩和、残業代ゼロなど、労働法の大改悪をやろうとしています。労働者派遣法は何度も改悪され、低賃金で不安定な雇用で働く労働者をふやし続けてきました。それでも「派遣労働者の常用雇用代替の禁止」、「派遣労働は一時的・臨時的業務に限定」という大原則を取り外すことはできませんでした。企業が雇用主としての責任を果たすためには、直接雇用が基本であり、間接雇用は例外的な場合だけというのが、戦後の労働法制の根幹であり、世界で確立している原則だからです。
 こうした雇用の大原則を投げ捨て、一層大規模かつ公然と正社員を派遣労働者に置きかえることができるようにする派遣労働の拡大は、労働者全体の賃金を引き下げるとともに、異常な長時間労働など、労働条件の悪化をもたらします。労働組合の連合、全労連、全労協など、ナショナルセンターの違いを超えて反対に立ち上がっています。全労働者に影響する労働者派遣法改悪に反対し、政府に撤回を求めるべきです。伺います。
 厚生労働省は、5月28日、産業競争力会議に残業代ゼロ制度の導入を示しました。現行労働基準法では、1日8時間、週40時間と定め、これを超えて働かせる場合は、労使協定を結んで残業代を支払うよう厳しく規制しています。これがなくなれば労働者は際限なく働かされ、いくら働いても残業代も支払われず、過労死しても自己責任として片づけられかねません。
 厚生労働省は、月80時間以上の残業は極めて危険性が高いとして、過労死との関連性を認めています。長時間労働やサービス残業が区役所内にも存在しています。首相は、残業代ゼロは対象が限定的と言っていますが、産業競争力会議で幅広い労働者を対象にする意見も出されるなど、一度導入すれば対象は拡大されていきます。労働者・若者の使い捨てやブラック企業の一層の横行を招きます。
 今、サービス残業の根絶、最低賃金1,000円以上、解雇規制など、人間らしく働けるルールの確立こそ必要ではないでしょうか。区長は区役所の労働実態を是正するとともに、特別区長会や全国市長会にも呼びかけ、労働法の改悪に反対していくべきです。あわせて伺います。
 第3に、教育問題について伺います。
 教育委員会制度の改変に、教育関係者、父母から不安と反対の声が相次いでいます。教育委員会制度は、戦前の軍国主義教育の反省の上に立って、教育行政を文部省、行政の直接的な指導と統制のもとから外し、教育の政治的中立性、専門性を確保しようとしてつくられた制度です。今の教育委員会はさまざまな問題を抱えながらも、区長から独立した合議制のもと、政治的中立と安定した教育行政が行われるようにしたものです。
 ところが、政府が国会に提出している法案は、首長の権限を強化し、国も積極的に関与できるようにする。教育委員会委員長と教育長を統合し、新教育長を新たに設け、首長に任命・罷免する権限を持たせる。自治体の教育政策の大もととなる大綱の決定権を首長に与えるなど、「首長がかわるたびに教育方針が変わりかねない」との声や、「教育の自主性を破壊するもの」、「教科書選定で自主性が消える」など、批判と反対の声が上がっています。こうした教育関係者や父母の声をどう受けとめているのか、伺います。
 教育長は、我が党の質問に対し、「国会の議論を注視していく」と答え、教育委員会制度改変の本質には全く触れようとも、見解を表明しようともしませんでした。全国では多くの教育委員や教育長が、教育の自主性、政治的中立性に懸念を表明する意見を述べています。改めて教育長の見解を伺います。
 次に、教科書選定について伺います。
 沖縄県八重山地区の竹富町が、地区内の他の市町が使っている育鵬社版とは違う中学公民教科書を採択し、使用していることに、下村文部科学大臣が同町教育委員会に、育鵬社版の採択を強要するなど、異常な政治介入を行って国民から強い批判が上がりました。
 教科書調査委員もPTA連合会も校長会も、育鵬社版導入に反対していました。育鵬社の公民教科書は、戦前の大日本帝国憲法を美化し、南京大虐殺や従軍慰安婦など、歴史の事実を消し去ろうと意図するものです。今、全国的に靖国派と言われる勢力が、育鵬社の教科書を採択させようと画策しています。
 侵略戦争を美化し、アジア解放のための戦争と教える歴史逆行の特異な教科書を全国の学校で使わせようとする、これらの勢力の圧力に区教育委員会は左右されてはなりません。教科書選定は、現場の自主性と住民自治が大切にされなければなりません。現場で教える教師の意見を最大限尊重して選ぶべきです。教科書選定に対する教育委員会の見解を伺います。
 次に、全国学力テストについて伺います。
 4月22日、国語と算数・数学の2教科のテストが行われました。文部科学省は、8月下旬をめどに、都道府県別の平均正答率を公表するとしています。これまで文部科学省は、序列化や過度な競争を招くことを理由に、市町村や学校ごとの平均点公表を禁じていました。安倍内閣はそれを覆し、自治体の判断で公表可能としました。こどもが傷つき、点数を上げるためのテストの練習や、朝の時間に学校独自のテストが行われるなど、競争教育を一層激化させるものとなっています。このような全国学力テストは中止すべきです。そして、結果の公表はすべきではありません。あわせて伺います。
 安倍政権は、集団的自衛権の行使や戦争ができる国づくりを教育分野に広げようとしています。我が党はこうした動きを絶対に許さない国民運動を展開することを表明し、私の質問を終わります。(拍手)

くらしと営業守る区政に!予算修正案を提出しました。

  2:48 PM

修正案の主な内容、提案理由はリンク先に貼ってあります。①面
②面

2014年1定本会議 正保みきお議員の本会議一般質問全文

  2:35 PM

日本共産党江東区議団を代表して大綱3点について質問します。

  1. 介護保険制度について
  2. 防災対策について
  3. 中小企業対策について

第一は、介護保険制度についてです。
 安倍政権は、社会保障を充実するといいながら、介護保険への公費支出の抑制・削減と利用者負担増を打ち出し、介護保険制度のあり方を大きく変えようとしています。
大きな問題の一つは、「要支援1・2」の方が利用する予防給付の訪問介護・通所介護を、区市町村に丸投げし、国の責任で行う介護保険サービスの対象から外すことです。
全日本民主医療機関連合会の調査では、訪問介護を利用する要支援者の8割、通所介護では要支援者の9割近くに何らかの認知症状があることが分かりました。要支援者に対する訪問・通所介護を介護保険から外すことによって、初期の認知症の方への支援が大幅に切り下げられ、家族の負担が一層深刻になり、「早期発見・早期対応」という認知症ケアの原則に反し、重度化を早めることになると思いますが、見解を伺います。
要支援者の訪問・通所介護を介護保険から外し、代わりにボランティアなどを活用するとしていますが、早期に病状を把握し、適切な対応をおこない、信頼関係を築いて生活全体を支え重度化を防ぐという役割は、介護の専門家にしか担えないと思いますが、見解を伺います。
二つ目は、要介護1・2の方を特養ホームに入れなくすることです。
現在、特養ホームは大幅に不足し、本区の特養ホーム待機者は2200人に上ります。この内、752人が「要介護1・2」の方です。この方々を特養ホームに入れなくし、代わりに「サービス付き高齢者向け住宅」を増やすとしています。
しかし、この住宅は特養ホームの代わりにはなりません。しかも、家賃・食費など月20万円程度もかかります。特養ホームの入所を原則「要介護3以上」とすることは、入所を待ち続け、自宅での介護が限界にきている高齢者・家族の希望を奪うものではありませんか。伺います。
三つ目は、介護事業所と介護職員への影響についてです。
要支援者の訪問・通所介護を保険から外し、ボランティアやNPOなどに安い費用でサービスを肩代わりさせるため、既存の事業所は利用者が減り、単価も「現在の報酬以下」に下げられるので、経営難に陥る事業所が続出するのは必至です。区は、「サービス事業者を今まで通り使うから、これまで通りのサービスを継続できる」といいます。しかし、今よりも報酬単価が下がるもとで、事業所にこれまで通りの仕事を求めれば、経営を窮地に追い込むことになるのではありませんか。そこで働く労働者の賃金や労働条件にも影響が出ることは明らかです。区の認識と対応について伺います。
四つ目は、利用者の負担増の問題についてです。
年金収入が280万円以上、所得で160万円以上の方の利用料を、現在の1割から2割へ引き上げようとしています。
2割負担になる方は、高齢者の5人に1人にのぼります。月々の保険料で収入による負担を求められたうえ、いざサービスを利用する時にまで収入で差をつけられることは保険の建前に反するものです。いまでも利用料負担の重さからサービス利用をあきらめている人たちが多いなかで、それに拍車をかけるもので、必要な介護が受けられなくなるのではありませんか。伺います。
要支援者向けの訪問・通所介護は、3年後の2017年4月までに、区の介護予防・生活支援サービス事業に移行しなければなりません。しかも、区には「費用の効率化」が課せられ事業費に上限が設けられます。毎年5~6%の割合で増えている予防給付費を、75歳以上の人口増加率に合わせて3~4%の伸びに抑えます。区がこれまで通りのサービスを提供しようとすれば上限を超えてしまい、結局、サービスを切り捨てざるを得なくなるのではありませんか。伺います。
厚労省は、申請者が窓口に来た段階で、「要介護認定を受けるか、認定を受けずに区市町村のサービス事業を使うか」の振り分けをおこない、介護保険サービスを利用するのに必要な「要介護認定」を受けないよう誘導する方針です。介護が必要な高齢者を支えるための公費を無理やり抑え込むやり方はやめるべきです。
日本共産党は、国庫負担割合をただちに10%増やし、将来的には介護保険が始まる前の50%にまで引き上げることを提案しています。大企業・富裕層に応分の負担を求めて財源を確保するなど、消費税に頼らず、介護保険料・利用料の減免と介護内容の充実、介護労働者の処遇改善をすすめるべきです。いかがですか。介護保険充実のための財源確保について、合わせて見解を伺います。
第2は、防災対策についてです。
 この先30年のうちに、東京に大地震が来る確率は70%といわれています。木造住宅の耐震・不燃化は待ったなしです。しかし、江東区の木造住宅にたいする耐震工事助成は、制度開始7年間でわずか24件です。なぜ、すすまないのか伺います。木造住宅の耐震化には大きな費用がかかるため、現行150万円の耐震化工事助成額を引き上げるべきです。また、住民の生命と財産を守るという観点から木造住宅の部分耐震、簡易耐震にも助成を求めます。合わせて伺います。
耐震シェルターは、比較的に安価で、住みながらの工事や短期間の設置が可能です。東京都は一部屋型とベッド型を選定し公表しています。現在、本区では都の補助金を使って「ベッド型」に助成していますが、一部屋を丸ごと耐震補強できる一部屋型も助成すべきです。伺います。
 地震火災の原因は、6~7割が電気です。国の中央防災会議は、首都直下地震の被害想定において、地震を感知して自動的に電気をおとす「感震ブレーカー」を設置すれば、死者は4割以上減らせるとし、普及を呼びかけています。都と連携し「感震ブレーカー」の設置に助成すべきです。伺います。
老朽建築物の除却についてです。昨年4月から区独自に実施している老朽建築物の除却助成は、防災上、安全なまちづくりを推進し、災害発生時の被害を最小限とするためにも引き続き助成を継続すべきです。伺います。
次に北砂3・4・5丁目地区の不燃化事業です。この事業は、砂町銀座を中心とする一帯の木造住宅密集地域の不燃化・難燃化を加速させ、燃えない燃え広がらない街をつくるものです。現在、区が住民説明会を行っていますが、参加した住民からは、「年金暮らしで建て替えは無理」「道路が狭いが建て替えできるのか」など疑問や不安の声がでています。本事業の推進にあたっては、住民の立場に立って個々の実情や要望をよく聞き取り、住民の納得と合意にもとづいて、ていねいにすすめよう求めます。伺います。
この地域に特有の建築基準法上、再建築できない未接道敷地等の対応について、区の考え方を伺います。 また、不燃化建て替え等による居住者の移転先として、区営・都営住宅やUR住宅等の優先的なあっせん、住み替え費用の助成など、移転先の確保について支援をすべきです。伺います。
 今回の不燃化事業は、砂町銀座を中心とした一帯であり、商店街の店舗併用住宅の不燃化建替えについて支援が求められています。不燃化建替は一定の期間を要することから、仮店舗にたいする家賃助成など、商店街の要望を踏まえた支援を行うべきです。
また、燃え広がらない街をつくるためにも、小規模な公園整備用地やオープンスペースの確保を積極的に行うべきです。合わせて伺います。
次に、学校体育館等の天井耐震化です。東日本大震災では、吊り天井の大規模な崩落により人的な被害が発生しました。本区では、総点検の結果、対策が必要な吊り天井が体育館7施設、校舎1施設あると聞いています。災害時の避難所にもなる学校体育館の天井落下の防止対策と耐震化を早急に行うべきです。伺います。
第3は、中小企業対策についてです。 
 円安による燃料・原材料の値上がりなどが中小零細企業を苦しめています。東京商工リサーチの調査によれば、昨年1年間で休廃業した中小・零細企業は2万8943件で、企業倒産の2・6倍に達し、過去最高を更新しました。区内中小企業の実態について、認識を伺います。
消費税増税は、中小業者にとって死活問題です。区内労働組合が中の橋商店街で行ったアンケート調査では、(消費税が増税されたら)「事業継続できない」と回答した人が7割を占めました。ある商店主は、「八百屋仲間がみんな廃業するって言っているよ」と悲鳴をあげています。4月からの消費税増税の実施は、今からでも中止するよう政府へ求めるべきです。伺います。
先の定例会で区長は、「消費税増税の影響は否定できない」「制度融資や各種事業の拡充で支援を強化する」と答えました。ところが、制度融資の中で一番利用されている低金利0.2%の区独自の景気対策資金を「期限だ」といって打ち切ります。中小業者にとって景気対策資金は、〝いま必要な命綱〟です。廃止を撤回し、継続すべきです。また、小規模企業特別資金の利子補助を引き上げ、区民の金利負担の軽減を求めます。合わせて伺います。
次に商店街への支援です。高崎市では、商店街振興策として、店舗等の改装や備品の購入にたいし、「店舗リニューアル」助成を実施しています。昨年1年間だけで申請が738件にのぼり、「気持ちも店も地域も明るくなる」と業者さんの中でも大評判となり、全国からの視察が相次いでいます。その仕事は、大手でなく地元業者が条件となっており、地域経済の活性化にも役立っています。本区でも、店舗リニューアル助成を行うべきと考えますが、伺います。
次に建設業への支援です。いま、建設産業は、若者と職人が減少するなど人手不足が深刻で、区の入札にも影響が出ています。そのおおもとには、「きつい・汚い・危険」の〝3K〟という建設業の低賃金や労働環境の悪さという構造的な問題があります。中高年の建設労働者は「三代続いた家業を廃業する」と嘆き、若い職人は、「子どもの教育費を稼げる職業に変わりたい」と悩んでいます。建設労働者・職人さんがいなくなり、永年継承されてきた熟練技能が失われたら、区民生活を支えるまちづくり、ものづくりはできません。区内建設産業の実態をどのように認識しているのか、伺います。建設業の実態調査を早急に行なうとともに、住宅リフォーム助成など直接的な支援策を講じるべきです。伺います。
昨年、技能労働者への適切な賃金水準の確保のため、公共工事設計労務単価が15・1%引き上げられ、今年も2月から7・1%上がりました。しかし問題は、単価引き上げが現場の労働者の賃金に行き渡っていないことです。区が受注業者に「誓約書」を提出させるだけでは不十分です。単価引き上げが、下請け単価と現場労働者の賃金引き上げ、法定福利費の支払いや社会保険加入等、労働条件と労働環境の改善につながるよう、設計労務単価の適正な支払いを確認・点検できるしくみをつくるべきです。見解を伺います。
 次に印刷関連業への支援です。仕事量の減少や円安による資材の値上げ、単価の下落など中小印刷関連業者の多くで依然として厳しい状況が続いています。
 東京春闘共闘の調査では、東京23区の内、最近1年間の印刷の最低落札率が50%以下の区が8区、なかには20・5%という異常な落札率も報告されています。江東区での最低落札率は43・3%です。区発注の印刷物が適正価格で発注されるよう印刷物の入札に関しては、最低制限価格を設定すべきです。伺います。
公契約条例についてです。我が党の条例制定の提案にたいし、区は「労働条件の確保は広域的に取り組むべき」「公共の介入は法律によるべきもの」と拒んでいます。しかし、公契約条例は労働条件への規制・介入を定めたものではありません。公契約の締結を通して、労働者の賃金・労働条件の向上と公共サービスの質の確保を図ろうとするもので、憲法の理念と労働基準法、最低賃金法の趣旨に沿い、住民福祉の向上に寄与するものです。23区でも渋谷区、世田谷区、足立区で条例制定され、さらに広がる傾向です。本区でも公契約条例を制定すべきです。答弁を求め、質問を終わります。

2014年第1回定例議会 大つきかおり議員の本会議代表質問全文

  12:42 PM

日本共産党江東区議団を代表し、大綱三点について伺います。区長ならびに関係理事者の答弁を求めます。
 第一に、来年度予算について伺います。 
政府の来年度予算案は、4月からの消費税率8%への引き上げと社会保障の改悪で、国民への大負担増を強行する一方、大企業には、復興特別法人税の廃止による減税を実施、また、「国土強靭化」の名のもとに、東京外郭環状道路や国際コンテナ港湾など巨大公共事業に巨額の税金を注ぎ込み、軍事費も2年連続増額するものとなっています。
 区長はこの間、消費税増税や社会保障の改悪について「社会保障制度の持続可能性や財政再建の観点からも必要」と答弁していますが、来年度予算では、消費税増収分5兆円のうち社会保障の「充実」にあてられるのは、わずか
5000億円程度にしかすぎません。逆に、診療報酬の実質マイナスや生活保護の抑制などで社会保障費の自然増すら押さえ込み、さらに70〜74歳の医療費窓口負担の1割から2割への引き上げ、生活保護費や年金の削減などの改悪を行おうとしています。
結局、消費税増税で吸い上げた税金は、「社会保障のため」でも「財政再建のため」でもなく、大企業減税と巨大開発、軍拡予算に使われてしまうのではないですか。見解を伺います。
 この間、異常な金融緩和によって株価は上がりましたが、庶民への恩恵はなく、円安による燃料、原材料、生活必需品の値上がりが家計と中小企業を苦しめています。働く人の賃金は18ヶ月連続マイナスで家計は冷え込んだままです。区民からは「給与は上がらずただでさえ苦しいのに、なぜ消費税増税か」「年金も減らされ、これでは暮らしていけない」など怒りの声が上がっています。
 政府に対し、4月からの消費税増税と社会保障の改悪を中止するよう求めるべきだと思いますが、見解を伺います。
 安倍首相は、「企業の収益を雇用の拡大や所得の上昇につなげる」と述べていますが、これは「大企業が利益を上げたら、そのうち下請けや労働者におこぼれがある」という、すでに破綻した「トリクルダウン」の理論にすぎません。この間、いくら企業が収益を上げても、まともな雇用の拡大や賃金の上昇につながっていないのが実態です。しかも派遣労働の無制限の拡大など一層の雇用破壊を進めようとしており、これでは「経済の好循環」はつくれません。
 我が党は、働く人たちの賃金を直接引き上げてこそ、「経済の好循環」を作り出せるとし、具体的な提案を行ってきました。
 第一は、大企業の内部留保の活用です。270兆円にのぼる内部留保の1%を活用するだけで、大企業の8割で月額1万円、被正規労働者の時給を100円引き上げることが可能です。内部留保の活用を経済界に正面から提起することが必要だと思いますが、見解を伺います。
 第二は、最低賃金の抜本的引き上げと中小企業への財政出動を行うことです。中小企業の7割は赤字経営で、法人税を減税しても賃上げの促進にはなりません。雇用の7割を支える中小企業で賃上げを実施するための直接支援が必要だと思いますが、見解を伺います。
 第三は、派遣法の抜本改正、均等待遇のルールの確立、ブラック企業規制など雇用のルールを強化することです。非正規から正社員への道を広げることこそ、働く人の所得を増やす道ではないですか。区長の見解を伺います。
 次に、本区の来年度予算について伺います。
 本区の来年度予算案は、一般会計が1743億1900万円、特別会計が
910億7400万円で、総額2653億9300万円で今年度比5.2%増となっています。
 来年度予算案では、認可保育園や特別養護老人ホームの増設、木造住宅密集地域の不燃化促進や防災備蓄物資の拡充、空き店舗対策の拡充、スクールソーシャルワーカーの配置など、我が党が提案してきた区民施策が一部、盛り込まれたものの、安倍政権による消費税増税や医社会保障の改悪、雇用の破壊により区民生活が一層厳しくなることが予想されるのにもかかわらず、そうした区民生活への言及は一切なく、悪政からくらしを守るための新規施策は見当たりません。
 それどころか、さらに民間委託の拡大、正規職員の削減で、自ら安上がりの労働を拡大し、国民健康保険料や後期高齢者医療保険料の引き上げなど区民へのあらたな負担増を行おうとしています。
 国の悪政が進められる中、身近な江東区政が区民の暮らしを守る防波堤の役割を果たすことが必要ではないですか。区長の認識を伺います。
 消費税の増税や医療費の負担増は、所得の低い高齢者にとりわけ重くのしかかってきます。また、昨年10月からは年金も引き下げられ「これ以上負担が増えたら、食べるものをどうやって節約すればいいのか」と悲痛な声が寄せられています。高齢者のくらしを支えるために、老人入院見舞金や重度介護手当の支給、家賃補助など経済的支援を行うとともに、待機者が2200名を超え不足が深刻な特別養護老人ホームや介護施設の整備数を増やすよう求めますが、見解を伺います。
 子育て家庭への支援では、保育士の確保が困難になる中、安定した良質な保育を確保するために、都有地・国有地を活用し、民設民営だけでなく区の責任で認可保育園を増設すること。また、保育料の負担の軽減や出産一時金の引き上げ、教育費の負担軽減などの経済的支援を強化するよう求めますが、見解を伺います。
 消費税増税は、今でも営業が厳しい中小企業に深刻な打撃を与えます。歳出に占める割合が、わずか1%という低すぎる中小企業予算を抜本的に引き上げ、住宅リフォーム助成や店舗改修助成などの仕事起こし、商店街の電気代の全額補助など行うべきだと思いますが、見解を伺います。
 若者支援では、引き続き深刻な雇用環境を改善するための「若者就労支援窓口」の設置、ひきこもり対策などを行うべきだと思いますが、見解を伺います。
 区はこの間、経済の先行きが不透明だとし民間委託の推進、職員の削減、施設使用料の値上げやがん検診の有料化など区民犠牲の行財政改革を行う一方、基金をため込んできました。25年度最終補正では新たに120億円余りを積み増しし、基金総額は844億円にも膨らんでいます。ため込んだ基金を活用するとともに、区長、議長の交際費の削減、副区長を1人に削ることや同和予算の全廃など、不要不急の予算を見直し、区民の切実な願いに応えるよう求めますが、見解を伺います。
 次は、職員確保についてうかがいます。
 江東区の人口は引き続き増加し、来年度は49万人に達する見込みです。仕事量が増大しているにもかかわらず、人口増加に見合った職員の増員を行わず、毎年削り、来年度も7名の削減をおこなう計画です。
 区は、必要な職員は増員していると述べていますが、この間、経済状況の悪化で生活保護受給者が増大し、福祉事務所の職員は、法定の担当件数80名を大きく超え、一人当たり平均100名、中には140名を受け持つ職員もいるなど不足は深刻です。職員組合からは、南部地域での福祉事務所の開設とあわせ、32名の増員要求が出されています。また、区民課でも窓口業務の増大で14名の増員要求が出されています。現場の求めに応じた職員の増員を行うべきです。伺います。
 次に、民間委託について伺います。
 区は来年度、新たに千田児童館・福祉会館の管理運営を株式会社に委託するほか、区立保育所の調理業務や小学校の用務業務、道路維持管理業務の民間委託を拡大します。
 区はこの間、「効率的・効果的な区政運営のためには民間活力の活用は不可欠」と述べていますが、委託した学校用務では、月給16万円から18万円程度の低賃金・不安定雇用の契約社員に置き換えられる一方、労働者にはこれまでと同じ水準のサービスを求めるなど、区の進める民間委託は、結局は労働者の犠牲の上に成り立っています。
 景気を回復させるために、何よりも安定した働き方、賃金の引き上げが必要な時に、区自らが低賃金の不安定雇用を広げる民間委託は中止すべきです。見解を伺います。
第二に、医療保険制度について伺います。
 はじめに、国民健康保険についてです。
 区は来年度、国民健康保険料の均等割を1800円値上げし、4万3200円にするほか、所得割率や賦課限度額の引き上げを行い、その結果、区民一人当たりの保険料は、現行9万9248円から10万3103円に、4638円もの大幅値上げとなります。
 この間、国民健康保険料は、毎年値上げされ、さらに算定方式の見直しによる大幅な負担増が行われてきました。年収200万円で夫婦と子ども1人の3人世帯の場合では、算定方式見直し前の平成22年度には、年間9万5760円だった保険料が、来年度は、軽減措置を実施しても16万0216円と1.6倍にも負担が増えています。「これ以上の負担増は耐えられない」との切実な声が寄せられています。区長はこうした区民の声をどう受け止めていますか。伺います。
 このような大幅な保険料の値上げが実施されるのにもかかわらず、区は事前に区民や議会の意見を聞くことなく、課長会や区長会で値上げ案を了承しています。検討段階から内容など情報を国保の運営協議会や議会に知らせ、区民の意見を反映させるべきではないですか。伺います。
 江東区の国保料の滞納者数は、加入者の4割近くにもなり、財産の差し押さえ件数も平成22年26件だったのが、平成24年は180件と増加しています。これ以上の値上げは、滞納世帯をさらに増やし、必要な医療を受けられないない人を増やす悪循環を作り出しているのではないですか。
 来年度、算定方式の変更に伴う軽減対策を拡充するとともに、元の住民税方式に戻すこと。また、一般財源からの繰り入れを増やし、保険料値上げを行わないよう求めますが、見解を伺います。
 国は、赤字の国保財政に対し、「安定的な財政運営ができる規模が必要」などとして、2015年の通常国会に「広域化」のための関連法案を提出しようとしています。しかし、「広域化」の狙いは、国保を都道府県に運営させることによって、国の責任を一層後退させるとともに、自治体からの一般財源の投入もやめさせ、保険料値上げと給付抑制の押しつけで、医療費の抑制を図ることにあります。
 区はこの間、広域化を先取りして、保険料の計算方式を統一するための算定方法の変更を行いましたが、これにより、大幅な保険料の負担増となりました。また、今回は、23区が独自に保険料の抑制をはかるために行ってきた高額療養費の一般財源での措置を、2017年の広域化実施までの4年間で廃止することを決め、来年度は、一般財源からの繰入額を77億円も減らしました。このことが、今回の保険料値上げの大きな原因になっています。
 結局、広域化は、保険料の値上げと滞納という悪循環を一層ひどくし、財政的に安定するどころか、現状以上に財政の悪化をもたらすことになるのではないですか。見解を伺います。
 そもそも、国民健康保険制度は、「社会保障及び国民保険の向上に寄与することを目的とする」社会保障制度です。だからこそ国は、制度が安定的に運営できるよう財政的な責任を果たすことが必要です。政府に対して、医療費抑制のための「広域化」の中止と、この間削減してきた国庫負担を元に戻すよう求めるべきではないですか。見解を伺います。
 次に、後期高齢者医療制度について伺います。
 後期高齢者医療保険料も4月から見直しが行われます。均等割額は2100円引き上げられ、4万2200円に、所得割率と賦課限度額も引き上げられ、一人当たりの平均保険料は、4118円増の9万7098円へと大幅な値上げが行われようとしています。
 東京都広域連合では、保険料抑制のために財政安定化基金、211億円のうち145億円を活用するとしていますが、基金が余っているとの理由で、毎回、国、都、区市町村の3者が出すべき基金への拠出を来年度は行わないとのことです。従来通り、基金への拠出を行い、更なる財政安定化基金の活用や東京都への財政支援を求め、保険料の負担をさらに軽減すべきではないですか。伺います。
 そもそも後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を別枠にし、保険料を算定する仕組みで、高齢者が増加する中で、保険料の見直しのたびに値上げとなることがさけられません。高齢者だけを別枠にする医療保険制度は世界でも例がありません。後期高齢者医療制度は廃止し、当面、もとの老人医療制度に戻すとともに、長年社会に貢献してきた高齢者が安心して医療が受けられる制度を確立するよう求めるべきではないか。伺います。 
 第三に、教育問題について伺います。
 安倍政権は、「教育再生」の名のもとに、教育の全面改悪を行おうとしています。
 教科書検定基準の見直しでは、歴史的事象に関して近隣アジア諸国への配慮を行うこととする「近隣諸国条項」を事実上撤廃し、政府の統一見解を厳格に記述させるなど、歴史的証言や検証などを無視して歴史をゆがめるとともに、国の審議会が「愛国心教育に反する」と判断すれば不合格となるような検定基準の改悪を進めようとしています。
 また、道徳の時間を「教科」化し、検定教科書を使って国が定める徳目を教え込み「愛国心」の評価を行おうとしています。さらに、教育委員会制度の見直しでは、首長の権限を強化し、教育への政治支配を強める法案を提出しようとしています。
 安倍首相は、侵略戦争への反省を「自虐史観」とし、従軍慰安婦問題でも「強制はなかった」と発言、A級戦犯を合祀した靖国参拝を行い、アジアのみならず、欧米諸国からも戦後秩序を破壊するとして批判を浴びています。また、改憲を掲げ、秘密保護法の強行、集団的自衛権の行使など「戦争する国」へと日本を大きく変えようとしています。
 安倍政権の進める「教育再生」は、世界では通用しない歴史認識を子どもたちに教え込み、「愛国心教育」をすすめ、「戦争する国」を支える教育をつくるものに他なりません。安倍政権の「教育再生」についての認識を伺います。
 戦後の地方教育行政は、戦前の国家による軍国主義教育のもと、国民を戦争へと駆り立てていったその反省の上に立ち、学問の自由や教育を受ける権利など基本的人権の保障、地方自治の原則に則り、国や行政権力から独立し、国民に直接責任を負って行われるべきものへと改革されました。
 ところがこの間、制度が形骸化され、「競争教育」の推進、国のいう通りの教育を教員らに命じる行政が行われ、思想・良心の自由をも踏みにじる「日の丸・君が代」の強制までもが行われてきました。
 今政府が取り組むべきことは、教育の自主性や地方自治の原則を尊重し、現場の子どもたちの実態に即した教育を進めていくことです。教育内容の国家統制や教育行政の中央集権化を進める「教育再生」を行わないよう政府に求めるべきです。見解を伺います。
 つぎに、少人数学級の推進について伺います。
 政府は来年度、文部科学省が概算要求していた「少人数教育の推進」にかかる教員の定数改善を認めず、第一次定数改善計画が開始されて以来、初めて、教職員定数の削減を実施しようとしています。
 少人数学級は、「授業につまずく児童生徒が減り、勉強がよくわかるようになった」「子どもたちが落ち着いて生活するようになった」など全国的にも成果が報告されており、昨年6月には、全国都道府県教育委員長協議会・教育長協議会からも、少人数学級の推進を求める意見が出されています。
 また、いじめ自殺や不登校など子どもたちを取り巻く環境も依然として深刻な中、教職員が子どもたちと向き合う時間を確保するためにも少人数学級を推進することが必要です。
 政府に対し、1・2年生に続き小学校3年生以上の学年でも35人以下学級を実施するよう求めるべきです。
 また、東京都に対し、小学校3年生以上への35人以下学級の拡大、中学校2年生以上への拡大を求めるべきです。見解を伺います。
 つぎに、教育費の負担軽減について伺います。
 まず、就学援助についてです。この間、我が党は、生活保護基準の引き下げが就学援助に影響しないよう求めて来ました。区は検討すると答弁してきましたが、改めて生活保護基準の影響が出ないようにするとともに、対象者拡大のための基準の引き上げ、対象品目の拡大、援助費用の引き上げを行うよう求めます。見解を伺います。
 つぎに、給食費についてです。4月からの消費税の増税は、給食の食材費にも影響を及ぼします。区として消費税増税分を補填するなど、給食費の値上げを行わないようにすべきです。伺います。
 つぎに高校授業料の無償化について伺います。
 政府は、来年度から高校授業料の無償制をやめ、所得制限を導入します。
一昨年ようやく留保を撤回した国際人権規約の「中等高等教育無償化の漸進的(ぜんしんてき)実行」に反するものです。政府に対し、所得制限の導入をやめ無償化を継続するよう求めるべきです。また、都に対し、独自に無償化を継続するよう求めるべきです。以上見解を伺い、私の質問を終わります。

「君が代斉唱と日の丸に敬礼しない議員は、小中学校の卒業式に議長代理としての出席を認めない」議長発言に対し公開質問状を提出。

  5:58 PM

                                2013年11月27日
江東区議会議長
星野 博 殿
                                  日本共産党江東区議団
        小・中学校卒業式への議会代表の出席に関する公開質問状
 11月15日開催の幹事長会において議長より、小・中学校の卒業式に関し「君が代斉唱と日の丸に敬礼を確約しない議員は、議長代理を辞退すべき」との内容の発言があり、11月18日の議会運営委員会に報告されました。次いで11月22日の幹事長会では「確約ができない共産会派と無所属議員2名について、議長代理としての出席を認めない」との議長発言があり、11月25日の議会運営委員会では、この内容が報告されるとともに、これを追認する議長発言がありました。
「日の丸・君が代」については、国民の中にも様々な意見がありこれを強制することは「内心の自由」を侵す憲法違反であり、また、意見の違いをもって排除することは、議会の民主的運営を破壊する暴挙として到底認めがたいものです。さらに議長が、会議で出されたわが党議員の質問にもまともに答えようとせず、多数の力で押し切ろうとすることは、公平、公正な議会運営を行うべき議長の資格にも関わる問題で許せません。
 今回の議長の対応に対し、厳しく抗議し撤回を求めるとともに、改めて、この問題に対する議長の見解と議会運営委員会での発言について下記の通り質問を行うものです。議長の明確な答えを求めます。
                                                            記
① 卒業式で祝辞を述べるに当たり、「君が代斉唱」と「日の丸への敬礼」について、その確約を求め、それを「議長代理」としての出席要件とすることは、憲法の保障する「内心の自由」を侵すものと考えるがどうか。
② 国旗・国歌を法制化する国会審議では、首相も文科大臣も憲法に保障された「内心の自由は守る」「強制はしない」と繰り返し答弁してきた。議長も 「強制するものではない」と言いながら、「代理としてふさわしい対応が不可能な場合、議長代理としない」とするのは、「強制」に他ならないと考えるがどうか。
③ 卒業式での祝辞は「議長の代理である」ということを根拠としているが、これまで、祝辞の内容や出席校の配分、出席者名についても、幹事長会、議会運営委員会でそれぞれ検討、確認されてきた。したがって、こうした経過から卒業式祝辞は実態として「議会の代表」として行ってきたものと考えるがどうか。
④ 日の丸・君が代への対応が、「議長の意向にそぐわない」として卒業式の祝辞から排除するという議長の行為は、区民の様々な意見を代表して構成する議会の公平・公正かつ民主的運営を行うべき議長の職責からして、許されない行為であると考えるがどうか。
⑤ 11月25日の議会運営委員会で議長は「関係者の中に混乱が生じている」「混乱を避ける必要があると判断した」と発言しているが、これまでどの 学校の卒業式も粛々と行われており混乱は生じていない。議長は、過去にどのような混乱が生じたというのか。「避けるべき混乱」とは具体的にど のような混乱なのか。
⑥ 同じく議会運営委員会の発言で「ふさわしい対応がなされるよう陳情がだされている」とそれを一つの理由にしているが、これまでもその反対の立 場での陳情も出されており、区民の中には多様な意見がある。一陳情を持って主張の正当化を図ることはできないと考えるがどうか。
                                                                                        以上
尚、この質問の回答は、本日より1週間後の12月4日(水)までにいただきたい。

江東区議団ニュース 特別号「小中学校卒業式の議会代表としての祝辞に関する申し入れ」について

  4:14 PM

「君が代斉唱、日の丸にお辞儀。できない議員は卒業式に参加するな!」
 11月15日開催の幹事長会において突然、議長より上記の内容の発言がありました。
 小・中学校の卒業式には例年、議員が議会を代表して出席し、祝辞を述べています。上記の発言は、幹事長会の議題として来年3月の卒業式の出席議員を決める手続きに入る中で出されたもので、「君が代斉唱、日の丸にお辞儀をすることを確約すること」「誓約書を出してもらうことも考えている」「できない議員は祝辞を述べることを辞退すべき」など発言があり、自民・公明・民主・みんなの幹事長がこれに同調する事態となりました。
 また、この内容が報告された18日の議会運営委員会でも、オール与党から「議長の代理でいくのだから、その意向に沿った対応は当然」「強制するものではないのだから辞退すればよい」などの発言があり、共産党区議団は「卒業式の祝辞は議長個人の代理ではなく、議会の代表として行うもの」「憲法の保障する内心の自由を侵すことは許されない」と対決姿勢を明確に示し、その場での結論は保留となりました。この問題は22日の幹事長会でひきつづき議論することになり、オール与党による共産党締め出し、教育の右傾化をすすめる動きは予断を許さない状況です。
 
 背景に「戦争する国づくり」
 卒業式での「日の丸、君が代」への対応を巡っては、これまでも議会内で議論を闘わせてきたところでありますが、今回、オール与党でここまで踏み込んで共産党排除をせまってきた背景には、安倍内閣のもとでの憲法改定をはじめ、秘密保護法の提案、解釈改憲など一連の「戦争する国づくり」の動向が、これを支持する一部右翼的な区民を勢いづかせ、議会にも反映されているものと考えます。
 区議団は幹事長会・議会運営委員会において、道理に立った論戦で立ち向かうと同時に、議長に対しても会派としての立場を明確にした「申し入れ」を行うなど、憲法と議会制民主主義を守る立場で奮闘しています。
申し入れ全文はコチラ→ 「小中学校卒業式の議会代表としての祝辞に関する申し入れ」全文