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2019年第2回定例会―正保みきお

  1. 国民健康保険制度について
  2. 子育て支援について
  3. 高齢者・障害者支援について
  4. 消費税増税問題について

◆(正保幹雄議員の質問)
 日本共産党江東区議団を代表して、大綱4点について質問します。

 第一は、国民健康保険制度についてです。
 今年度の国保料は、一人当たり12万5174円と3186円の値上げとなりました。毎年値上げが繰り返され、「なんでまた値上げなのか」「もう払えない」など、高すぎる保険料に住民から悲鳴があがっています。
 国保は、加入者の8割近くが無職や非正規など低所得世帯でありながら、平均保険料は4人世帯の場合で、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍にもなります。これ以上の保険料の値上げはやめ、引き下げるべきと思いますが、伺います。
 全国知事会は、公費一兆円を投入して協会けんぽ並みに国保料を引き下げることを国に要望し続けています。公費一兆円投入すれば、30歳代の夫婦、子ども2人の4人家族の場合、現在年間42万6千円の保険料が22万2千円になり、約20万円の値下げとなります。年金収入280万円の高齢者夫婦の場合、現在15万5千円の保険料が約8万円の値下げになります。山﨑区長が、会長に就任された23区の区長会としても、公費投入のさらなる増額を国や都に強く求め、保険料を抜本的に引き下げるべきです。伺います。
 国保には、「均等割」という他の医療保険にはない「人頭税」があり、国保料を低所得者や家族が多い世帯に重い負担にしている最大の要因となっています。
 「均等割」は、一人5万2200円で、所得のない子どもにも一人増えれば5万2200円ずつ加算され、多子世帯ほど負担が重くなり、子育て支援にも逆行しています。
 「均等割」を廃止し、所得に応じた保険料にすべきです。「均等割」の廃止を国に求めるべきです。
 現在、清瀬市など都内では4つの自治体が、子どもの「均等割」保険料の減免を行っています。区独自に子どもの均等割保険料の軽減に踏み切るべきです。合わせて伺います。
 国は、区市町村が、負担軽減のため独自に行ってきた一般会計から国保会計への繰り入れをやめさせ、都道府県が示す「標準保険料」に合わせ、国保料をさらに引き上げるよう迫っています。
 区は、今後5年かけて、繰り入れをやめる考えを示していますが、繰り入れをやめた場合、年収400万円の4人家族で、年6万5千円の値上げとなり、国保料は49万円を超えます。これでは暮らしが立ちゆかなくなります。
 一般会計からの繰入れを継続し、保険料軽減を引き続き行っていくべきです。伺います。
 国保料滞納者に対する預貯金等の差押えは、この3年間だけでも900件を超え、違法な差押えが行われています。生活が苦しくて国保料を滞納した人が、銀行に振り込まれた給与や年金の全額を差押えられ、さらなる窮地に追い込まれています。
 本人10万円、家族1人につき4万5千円は、最低限の生活を維持する金額として差し押さえてはならないことになっています。中には、預金残高861円を差押えるなど、差押えありきの強権的な取り立てはやめるべきです。また、差押えを相談に来させるツールとするやり方は改めるべきです。
 足立区では、生活困窮者に対し、生活支援策を取りながら、今後の国保の支払いを優先して対応しています。滋賀県野洲市では、「滞納は生活状況のシグナル」ととらえ、福祉や様々な生活支援につなげています。生活支援・生活再建型の収納対策に転換すべきです。伺います。

◆(山﨑孝明区長の答弁)
 正保幹雄議員のご質問にお答えします。
 国民健康保険制度についてであります。まず、保険料の引き下げについてであります。
 国民健康保険は高齢者や低所得者の割合が高く、こうした方々の保険料の負担割合が高いことは認識いたしております。
 しかし、医療保険制度では、受益と負担の観点から、保険料をその財源としており、現状の医療費等に対応する保険料となることは避けがたいものであります。
 また、公費の更なる増額を、国・都へ要望することついては、既に区長会として、定率国庫負担金の増額や低所得者層へのより一層の負担軽減のための財政支援を講じるよう、国・都に強く要望しているところであります。
 次に保険料均等割額の軽減についてであります。
 多子世帯等、子育て世帯の負担にかかる均等割保険料の廃止や区独自の保険料軽減措置については、国民健康保険の制度上の課題であり、国・都の責任で実施するものと認識いたしております。このため、多子世帯への支援など、子育て世帯の経済的負担を軽減するための均等割保険料の軽減措置をはじめとした制度の見直しについても、区長会から国及び都に要望しており、あらたに均等割の廃止を国に求める考え及び区単独で軽減策を実施する考えはありません。
 次に、一般会計からの繰り入れについてであります。
 平成30年度から都道府県が区とともに保険者となりましたが、これは都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営等を確保することや、事務の効率化、標準化、広域化を推進することが目的であります。
 保険料軽減等のための一般会計から国民健康保険会計への繰り入れ、いわゆる法定外繰り入れについては、給付等に要する費用を法定の公費負担と保険料で賄うことが原則であるため、段階的に解消する計画としております。法定外繰り入れの解消に向け、確実な保険料の収納に努めるとともに、保険料の上昇を抑制するためには、増大する医療費の削減が重要であることから、医療費の適正化事業や保健事業の充実に努めてまいります。
 次に、収納対策についてであります。
 差押については、被保険者全体の公平性や公費繰入の削減、完納している被保険者の納付意欲の低下を防止する観点から実施をしており、納付が無く、連絡も無い場合に、予告をしたうえで法令に即し執行しているところであり、強権的な取立てとの指摘にはあたらないものであります。また、生活再建の視点から、現在も収納窓口等において、分納相談や生活相談等を丁寧におこなっており、引き続き適正な収納事務を進めてまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、所管部長から答弁いたさせます。

◆(正保幹雄議員の質問)
 大綱の第2は、子育て支援についてです。
 認可保育園増設と保育の質の確保について伺います。
 改定子育て支援法は、消費税率10%への増税とセットで幼児教育と保育の「無償化」などを行うもので、出費がかさむ子育て世帯を直撃する消費税増税と引き換えで「無償化」というやり方自体は大問題です。また、認可外保育施設指導基準を満たさないベビーホテルやベビーシッターなども無償化の対象となったことから、「保育の質が置き去りにされ、子どもの安全が守られない」「待機児童の解消が先ではないか」の声が上がっています。
 今年度、江東区では、認可保育園に4836人の申し込みがありましたが、そのうち966人が希望する認可保育園に入れませんでした。区は毎年1000人分の保育施設を整備する計画ですが、保育の無償化で保育需要がさらに高まるもとで、定員増の目標をさらに引き上げ、待機児解消を図るべきです。伺います。
 区内の保育所では、保育士の低賃金や長時間労働のもとで、保育士の一斉退職や助成金の不正受給まで起きています。株式会社が運営する認可保育所では、保育士の入れ替わりが激しく、親子が楽しみにしていた夏まつりや親子クッキング、親子遠足などの行事ができなくなり、不満の声が噴出しています。
 これでは、子どもの発達を保障できる質を備えた保育といえるでしょうか。伺います。
 国は、経験を積んだ保育士の賃金増や、4月から月3000円相当の賃上げを行いましたが、他産業より10万円も低い保育士賃金の抜本的改善には及びません。
 国に対し、保育士全体の賃金底上げと、配置基準の引き上げを強く求めるべきです。
 区として、保育士への賃金助成や宿舎借上げ事業の拡充、保育の質のガイドラインを作成し、保育の質の向上を図るべきです。合わせて伺います。
 安倍政権は、待機児童対策の名で、保育士の配置基準が認可施設の半分でよい企業主導型保育を導入し、本区でも同保育所が急増しています。
 しかし、企業主導型保育は、各地で保育の質の低下に加え、定員割れや職員の一斉退職、助成金の不正受給などの問題が噴出しています。「企業主導型」の普及頼みは、自治体の責任を放棄し、園庭のないビルの一室など保育条件を引き下げ、保育士の資格要件の緩和をさらにすすめなど、安全・安心を求める親の願いに反するものです。
 保育の公的責任を放棄する政策はやめ、公立園を中心に認可保育所の増設など、国と自治体の責任を果たすべきです。見解を伺います。
 保育園等における野外活動の安全対策について伺います。
 5月8日、滋賀県大津市で散歩中の保育園児と保育士に車が突っ込み、16人が死傷するなど、幼い子どもたちが巻き込まれる痛ましい交通事故が相次いでいます。園外での遊びは子どもの発達に必要な活動であり、安全確保は極めて重要です。近年設置された保育園の多くに園庭がなく、散歩の機会が増えています。
 先般、区長に申入れを行ったところですが、散策ルートの危険な箇所の洗い出し、ガードレールや歩道の確保、園外活動における必要な職員増配置など、保育現場の意見を踏まえた、より抜本的な安全対策を求めます。
 また、今後の保育園整備にあたっては、園庭を設置すべきです。合わせて伺います。

◆(炭谷元章こども未来部長の答弁)
 次に、子育て支援についてのご質問にお答えいたします。
 まず、認可保育所の増設についてであります。
 平成二十九年度から実施した待機児童解消緊急対策において、長期計画に定める毎年千人規模での保育施設の整備目標を維持しつつ、公有地を活用した保育施設の整備などの取組みにより、保育定員の確保を図り、待機児童の縮減に大きな効果を示したところであります。今後の整備目標につきましては、次期長期計画を策定する中で検討してまいります。
 次に保育の質の確保についてであります。
 まず、本区では区内全保育所に対して指導等検査を行っており、適切な人員配置のほか、運営内容などを確認しております。改善が必要な園に対しては直ちに指導を行い、保育の質を確保しております。
 また、保育士の賃金及び配置基準の引上げは、毎年、特別区長会を通じて、保育士の安定確保を国に要望しており、改めて要望する考えはございません。また、賃金改善や宿舎借り上げ事業については現行制度により継続してまいります。
 さらに、「保育の質のガイドライン」については、現在、施設検査の実施や発達支援ゼミ等の様々な研修のほか、区立保育園での保育研究指定園制度など、様々な側面で保育の質の向上を図っていることから、策定は予定しておりません。
 次に保育の公的責任についてですが、待機児童の解消にはスピード感をもって対応することが肝要であることから、これからも民間活力を最大限活用し、民設民営による認可保育所整備を進めてまいります。これにより、引き続き待機児童の解消とともに、入所児童が安全・快適に過ごすことができる施設環境を確保し、行政としての責任を果たしてまいります。
 次に、保育園等における野外活動の安全対策についてであります。
 本区では大津市の大変痛ましい事故を受け、直ちに引率ルートの確認や、緊急連絡体制の再確認、適正な引率保育士数の配置の徹底といった、散歩及び園外活動における安全確保についての注意喚起、ならびに安全点検を実施しております。園外活動における安全対策については、引き続き、関係機関と連携して取り組んでまいります。
 また、保育所の整備にあたっては、保育待機児童が発生している現時点では、園庭が確保できない場合は、代替遊戯場等を設定することで認可基準を満たすことから、保育施設の確保を優先し整備を進めてまいります。

◆(正保幹雄議員の質問)
 大綱の第3は、高齢者・障害者支援についてです。
 聞こえのバリアフリーについて伺います。
 人は誰でも加齢とともに高い音から徐々に聞こえにくくなり、70歳以上の半数に難聴があるとされています。言葉が聞こえにくくなると認知機能が低下し、コミュニケーションにも支障が出て、社会的に孤立することで認知症のリスクが高まります。
 本区では、難聴の高齢者に補聴器の支給と調整を先進的に行っていますが、そのことを知らない人や、支給された補聴器が合わないという方が少なくありません。補聴器支給事業の周知とともに、本庁舎まで行かなくても、各出張所や長寿サポートセンターなど、身近な場所でも補聴器の調整を含め、相談体制の拡充や医療としての支援を行うべきと思いますが、伺います。
 また、周りの音に邪魔されずに目的の音声を補聴器に送信し、難聴者や聴覚障害者の補聴器を補助するヒアリングループを公共施設等に設置、貸出すなど、「聞こえのバリアフリー」の充実を図るべきです。
 また、補聴器の購入費は、医療費控除の対象となっていますが、健康保険適用の対象となるよう国に求めるべきです。合わせて伺います。
 次に、障害のある青年・成人の夕方や休日の居場所、余暇活動について伺います。
 本区では、余暇活動支援として、「エンジョイクラブ」を実施していますが、対象が軽度の知的障害に限られているなど不十分です。
 区内の事業所では、重度の障害者でも、気心知れた仲間とリラックスして余暇を楽しめるようにと、卒業生を対象にした集団活動を25年前から行っています。
 しかし、公的補助がないため、100名の会員を抱え、本人の会費とボランティアに頼らざるを得ない状況です。
 区は、障害者、保護者、困難な中で夕方や休日の活動支援に取り組む事業者の実態調査とニーズ調査を行い、障害者権利条約等、法の趣旨を踏まえ、余暇活動を障害者福祉計画に明確に位置づけ、障害の軽重にかかわらず必要な支援を行うべきです。
 また、国や都に対し、青年・成人の障害者が日中活動や就労後の時間に行う事業に対する十分な予算措置を講ずるよう求めるべきです。合わせて伺います。
 福祉施設の整備についてです。
 特養ホームの入所を待っている高齢者が、1300人に上っています。また、先延ばしとなっている障害者多機能型入所施設の整備も待ったなしです。さらに、南部地域の放課後等デイサービスは、場所も事業者も決まっていたにもかかわらず、児童発達支援管理責任者が確保できず、断念せざるを得ませんでした。
 区は、これらの福祉施設整備を長期計画の重点プロジェクトに位置づけながら、すべて民間に丸投げしていることは問題です。人材の確保を含め、区の責任で本腰を入れて取り組むべきです。整備用地の確保については、適当な公有地がなければ、民有地を購入してでも確保を図るべきです。あわせて伺います。

◆(堀田誠福祉部長の答弁)
 高齢者・障害者支援についてのうち、聞こえのバリアフリーについてでありますが、補聴器支給事業につきましては、事業に関連する時期に区報等による周知を図ってまいります。また、本庁舎以外における調整や相談体制等の充実につきましては、現行の区役所で行っている事業実績等を踏まえて、今後検討してまいります。
 公共施設におけるヒアリングループの設置や貸出しにつきましては、現在、豊洲文化センターのホールに設置しているヒアリングループの利用状況等を踏まえて、今後検討してまいります。
 また、補聴器の購入費を健康保険適用の対象となるよう国に求めるべきとのご提案ですが、医療保険の対象となるものは、治療上必要なものとされており、補聴器は、その対象となっておりません。また、聴力の低下が進行した場合には、障害者総合支援法による支援がありますので、補聴器の購入費を健康保険適用の対象となるよう国に求める考えはありません。
 次に、障害のある青年・成人の夕方や休日の居場所、余暇活動についてであります。障害者の余暇活動は、障害の軽重に関わらず、事業所における集団活動だけでなく、映画・音楽鑑賞やスポーツ活動、イベントなどの社会参加など、個人の意思や状況に応じて、近年、非常に多様化しております。
 様々な余暇活動がある中で、余暇活動支援につきましては、事業の有効性、財政負担、他の自治体の実施状況等を検証する必要があると考えており、このため、区としてすぐに実態調査や支援等を実施する考えはなく、国や都に対しても、予算措置を求める考えはありません。
 次に、福祉施設の整備についてであります。特別養護老人ホームの整備につきましては、あそか園およびむつみ園の移転改築により定員の増加を図ったところであります。また、障害者多機能型入所施設の整備につきましても、障害者の生活を一体的に支援する施設として、今年度設計着手に向け、全庁を挙げて検討するなど、区として積極的に取り組んでいるところであります。
 福祉施設の整備用地の確保につきましては、これまでもご答弁申し上げているとおり、区有地・都有地・国有地などの公有地はもちろんのこと、民有地の活用なども含め、様々な観点から検討を進めており、今後も、長期計画に基づき、着実に整備を進めてまいります。

◆(正保幹雄議員の質問)
大綱の第4は、消費税増税問題についてです。
 いま、10月からの消費税増税に対して、生活と商売への不安が日々高まっています。 元気な商店街として有名な砂町銀座商店街では、90年以上続いた酒屋さんが消費不況で店を閉めるなど、老舗が相次いで廃業せざるを得ない状況となっています。
 政府は、景気「悪化」を認めた3月の景気動向指数や、内需や輸出入の不振を示した1~3月期GDPに続き、5月の月例経済報告でも景気の現状判断を、「緩やかに回復している」との見方から、「弱さが続いている」と下方修正しました。
 山﨑区長は、これまで「景気の回復基調が続いている」「着実に景気回復の影響は及んできている」との認識を示してきましたが、景気が悪化していることは明らかです。経済情勢と区民の暮しの実態について、認識を伺います。
 景気悪化が鮮明になる中での、消費税増税はあまりにも無謀です。もともと消費税は、低所得者ほど負担が重い逆進的な悪税です。政府自身が、景気「拡大」「回復」と判断してきた中での過去の消費税増税でも、深刻な消費不況を起こし、経済を落ち込ませました。今回は景気後退の局面で、消費税率を10%に引き上げ、5兆円もの負担を押しつけるものです。国民の暮らしと日本経済を破綻させることは明らかです。「こんな経済情勢で消費税10%増税してもいいのか」、これが、まちの声です。最近の世論調査でも国民の多数は増税に反対です。民意に逆らう増税は絶対に許されません。区民の暮らしと地域経済に大打撃となる10月からの消費税増税の中止を政府に求めるべきです。見解を伺います。
 日本共産党は、消費税増税の中止と合わせ、①最低賃金の引上げと長時間労働の是正など8時間働けばふつうに暮らせる社会を、②低い年金の底上げや国保料の引き下げなど、暮らしを支える社会保障を③大学・専門学校の授業料を半分に減らすことや給付奨学金の支給など、お金の心配なく学び、子育てができる社会をーの3つの政策を提案しています。
 その財源は、消費税に頼らなくても、大企業や富裕層の優遇税制の是正など、大企業と富裕層に応分の負担を求めることや、兵器の〝爆買い〟や米軍への「思いやり」予算を削減することで、確保できます。
 今求められているのは、家計の負担と不安を軽減する家計応援と、格差と貧困を是正する政策ではないでしょうか。見解を求め、質問を終わります。

◆(大塚善彦政策経営部長の答弁)
 消費税増税についてのうち、今日の経済情勢と区民の暮らしの実態についてであります。
 直近の月例経済報告によると、現在の経済状況について、景気は、輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復しているとしており、先行きについても、雇用・所得環境の改善が続くなかで、国の各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復が期待されるとしております。
 しかしながら、米中の貿易摩擦から生じる中国経済の減速による影響が日本企業にも影を落としはじめているものと認識しております。
 また、本区においては一部個人消費や、中小企業の人材確保などに厳しい側面があるものの、納税義務者の所得は改善傾向にあり、生活保護受給者数は横ばいの状況であることから、区民生活は総じて、安定した状態が継続されているものと認識いたしております。
 次に、消費税増税の中止についてです。今般の増税は増収分を幼児教育・保育の無償化や保育士及び介護人材、障害福祉人材の処遇改善に活用するほか、年金生活者支援給付金の支給を行うなど、将来を見据えた全世代型の社会保障制度への転換と、財政健全化を確実に進めることを目的としております。
 また、増税前の駆け込み需要による反動減に配慮するために、軽減税率の導入や、子育て世帯や住民税非課税者へプレミアム付き商品券の販売を実施するなど、各種対策も行っていることから、増税の中止を国に求める考えはありません。
 次に、家計応援と格差と貧困を是正する施策についてです。
 本区はこれまでも、「就職サポート事業」や、「自立相談支援事業」、「まなびサポート事業」など、区民の暮らしを支える施策を、適宜実施しており、経済的な負担軽減策に取り組んでいるものと認識いたしております。
 今後も、区民生活を支えるために、多方面に渡った施策を展開してまいります。

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