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2012年第3回定例会-菅谷俊一議員

日本共産党区議団を代表いたしまして、大綱5点について質問いたします。

  1. 消費税増税法と社会保障制度改革推進法について
  2. 原発問題について
  3. 尖閣諸島と竹島の領有権問題について
  4. 子ども・子育て新システム関連法について
  5. 高齢者の生活支援について

初めに、消費税増税法と社会保障制度改革推進法について伺います。
消費税増税法案が民主、自民、公明3党の賛成多数で可決され、成立しました。国民多数の反対世論を無視し、3党の密室談合で強行した暴挙であり、断じて認められるものではありません。
消費税増税と社会保障の一体改悪で、総額20兆円もの国民負担増となり、国民生活と日本の経済、財政を根底から破壊するものです。日本共産党区議団は、消費税増税の実施中止を求めて、広範な区民とともに奮闘することを表明するものです。
消費税増税が成立した後においても、どの世論調査でも、国民の過半数が増税に反対です。東日本大震災の被災地の方々を初め、日本チェーンストア協会や全国小売業連合、医師会等々、全国から「増税はやめよ」の怒りの声が上がっています。
我が党区議団が行った区民アンケートには、「年金が減り、医療・介護の負担がふえているのに、消費税増税では生活ができない」などの声が寄せられ、地元業者や商店街でも、「仕事が続けられない」、「店をやめる」との悲痛な声が上がっています。こうした国民世論や区民の声をどう受けとめるのか、区長の見解を伺います。
3党が修正し成立した消費税増税法は、2014年4月から8%、2015年10月から10%にすることでは政府案と同じです。ところが、当初政府案にあった高額所得者に対する所得税や相続税の課税強化などの所得再分配機能は削除され、消費税大増税だけが国民に押しつけられます。
また、附則には、事前防災や成長戦略に資金を重点的に配分することを盛り込み、大型開発や大企業減税に回すことが明らかになりました。これまで政府は再三にわたり、「消費税増税は社会保障のためだ」と国民に言いわけしてきましたが、これは国民を欺く口実だったことが明白となりました。
区長はこれまで本会議で、公平性の観点から消費税は賛成、社会保障のために広く国民に負担を求めるのは必要不可欠などと答弁してきましたが、このような消費税増税法でも、公平で必要不可欠との立場、認識に変わりはないのですか。区長の見解を伺うとともに、増税実施の中止を政府に求めるべきと思いますが、伺います。
消費税増税とともに社会保障制度改革推進法も強行し成立しました。そこにはこれからの社会保障は、自助・自立の自己責任が基本であり、家族や国民相互の共助によって補完することなど、社会保障の抑制を正面に掲げています。これは憲法第25条の、国による生存権の保障を否定し、国の社会保障の増進義務を投げ捨てるもので、「社会保障解体宣言」と言うべきものです。
また、社会保障の財源には、消費税及び地方消費税を充てることを法律上初めて明文化し、増税が嫌なら社会保障は縮小となる、社会保障の自動抑制装置となるものです。
法案をめぐる質疑でも、保険のきかない医療の拡大、介護利用料の値上げ、生活保護水準の引き下げ、社会保障費の自然増も削減などが明らかになっています。区長は政府に対し、社会保障改悪の中止、社会保障制度改革推進法の撤回を求めるべきです。伺います。
今、政治に求められているのは、消費税に頼らない政策転換です。青年を初めとする正規雇用の促進と国民の所得をふやす経済改革が急務です。政党助成金などの無駄の一掃と膨大な軍事予算の縮減、280兆円もの内部留保を抱える大企業や富裕層への行き過ぎた減税措置の是正と適正課税、累進課税の強化を段階的に進めれば、消費税に頼らなくても財政危機を抑えながら社会保障の再生・充実は可能と考えますが、改めて区長の見解を伺うものです。

質問の2点目は、原発問題について伺います。
野田内閣が、福島県民を初め圧倒的多数の国民世論を無視して福井県の大飯原発の再稼働を強行したことで、国民の大きな怒りと批判の声が沸き起こっています。毎週金曜日には最大で20万人、延べで100万人にも及ぶ首相官邸前の抗議行動を初め、代々木公園では17万人の原発ゼロを求める集会など、今、全国各地で原発の再稼働中止などを求めて空前の国民運動になっています。区長はこうした世論の高まりをどう受けとめますか、見解を伺います。
一方、政府と関西電力が、大飯原発再稼働の口実としてきた電力不足が偽りだったことが判明。国会の福島原発事故調査の報告書や政府の福島原発事故調査の最終報告でも、事故の収束と原因究明はまだ途上だとし、安全対策も確立していません。原発事故で16万人の福島県民が県外などへ避難し、帰宅の見通しもないなど、原発再稼働が許されないことは明瞭です。
今、世田谷区長を初め全国69の自治体首長などが、脱原発をめざす首長会議に参加し、政府に再稼働をやめるよう求めています。前回、我が党議員の本会議質問で、区は国の問題であり動向を見守るとの答弁でしたが、傍観者的な立場を改め、原発再稼働の中止を政府に求めるべきです。区長の答弁を求めます。
野田政権は、新しいエネルギー政策の策定に向けた検討作業で、2030年の原発依存度として「ゼロ%」、「15%」、「20から25%」の3案を示し、国民の意見を聴取してきました。全国11カ所の意見聴取会では、参加者の7割が原発ゼロを支持、約8万9,000件集まったパブリックコメントでも、89%が原発ゼロを支持しています。
さきの本会議質問の答弁で区は、国民的議論を注視すると述べましたが、この一連の結果をどう受けとめるのか、区長の見解をお伺いします。
福島原発の事故が証明しているように、原発技術は本質的に未完成で危険なものです。さらに重大なのは、今、全国の原発には使用済み核燃料が貯蔵されていますが、大半の原発で貯蔵の限界が迫っているにもかかわらず、使用済み核燃料を安全に処理する技術がありません。しかも、使用済み核燃料から発生する死の灰、高放射能廃棄物の安全管理が何万年も必要なのに、その処分方法もないのです。ところが、政府が決定した「革新的エネルギー・環境戦略」は、原発の新設や原発再稼働の推進、核燃料サイクルの継続など、あくまで原発に固執するものであり、国民世論に背くものです。区長は政府に対し、速やかに原発ゼロに踏み出すことを求めるべきです。あわせて太陽光や風力発電等の再生可能エネルギーの本格的普及に向け、自治体への補助拡充など対策強化を求めるべきです。伺います。

質問の3点目は、尖閣諸島と竹島の領有権問題についてです。
今、尖閣諸島と竹島の領有権をめぐって、日本と中国、韓国との間に緊張激化、関係悪化を招く行動や発言が続いています。特に尖閣諸島の領有権をめぐって、今、中国各地で起きている暴動や暴力行為は、どんな理由であれあってはならないものです。
我が党は尖閣諸島について、1972年に見解を発表し、日本の領有は歴史的にも国際法上も正当であることを明らかにしています。また、竹島の日本領有権主張についても、歴史的根拠があるという見解を、1977年に示してきました。
この2つの領土問題を解決していくために大切なことは、日中、日韓両国の緊張を激化させたり関係の悪化を招く言動や行動は、いずれの政府も慎むことが必要だと考えますが、区長の見解を伺います。
尖閣諸島は近代まで無主の地でしたが、1884年(明治17年)に古賀辰四郎氏が探検し、その後、日本政府がたびたび現地調査を行った上で、1895年1月の閣議決定で日本領に編入しました。これは、国際法が認めている無主の地を占有する先占であり、日清戦争で奪い取ったものではありません。中国は、1895年の日本のこの先占以来、第2次大戦後も含め、1970年までの75年間、一度も異議を唱えていません。
一方、尖閣諸島について日本の歴代政府は、1972年の日中国交正常化以来、現在に至るまで、本腰を入れて日本領有の正当性を主張してこなかったのです。歴史的事実と国際法の道理に即して、尖閣諸島の日本領有の正当性を中国政府と国際社会に堂々と主張していくことが、今、日本政府に求められていると思いますが、区長の見解を伺います。
また、竹島問題についても、17世紀、江戸時代以降、日本人が竹島に渡り漁を行っていたことが文献的に確認できるものであり、日本の領有権の主張には歴史的根拠があるものです。しかし、竹島を領土に編入した1905年は、日本が韓国を武力で植民地化していく過程での占有となっています。既に当時は韓国の外交権が奪われていたことなどを十分考慮し、日韓両政府が冷静に話し合う土台をつくることが重要です。そのためにも、日本の植民地支配の真摯な反省と謝罪が日本政府に求められていると思いますが、区長の見解を伺います。
尖閣諸島と竹島の領有問題では、こうした立場と認識の上に立ち、冷静な外交努力で解決することが何よりも重要と考えますが、区長の見解をお伺いいたします。

質問の4点目は、子ども・子育て新システム関連法について伺います。
子ども・子育て新システム関連法が民主、自民、公明3党で修正され、賛成多数で成立しました。修正しても、この間我が党が指摘してきたように、保育を市場化して企業参入を推し進め、国と自治体の責任を後退させて公的保育制度を解体する方向に変わりはありません。
修正新システムでは、保育団体などの反対世論に押され、児童福祉法が定める区市町村の保育の実施義務を残したものの、従前の「認可保育所で保育する」という原則が崩され、認可保育所と認可外の小規模保育などが法律上同等の扱いになったことは問題です。そのため、現行では認可保育所に入れない場合でも、一旦認可外の保育所に入った上で、再度認可保育所へ入所を希望すれば優先的に入所が可能です。しかし、今回の法改定ではそれが困難になると思いますが、区の見解を伺います。
また、保育の実施義務改変に伴い、児童福祉法による私立保育園への施設補助の規定を削除したことも問題です。児童福祉法をもとに戻し、施設建設への補助増額、土地取得費補助の創設、公立保育園の国庫補助復活など、国の補助制度の拡充について、区は公的保育制度を守る立場に立って政府に求めるべきです。伺います。
修正新システムでも、保育を必要とするときには、介護保険と同様に区の保育認定が必要になり、長時間か短時間の2区分とされます。こどもの在園時間や登園時間がばらばらにされ、生活リズムや諸行事などの集団保育が保障されないなど、こどもの成長、発達に支障を来すと思いますが、区の見解を伺います。
また、保育の認定時間は私立保育園の運営にも影響を及ぼします。これまでの委託費ではなく、介護保険と同じく利用者への補助方式となり、施設には認定時間分の支給となります。短時間のこどもの受け入れは、補助額が低くなるため経営の不安定を招き排除されかねません。また、認定時間を超えた利用は全額自己負担で、払えなければ保育は受けられません。こうした問題をどう考えるのか、区の見解を伺います。
修正新システムでも、待機児童解消の名のもとに、認可制度の大幅緩和で企業参入を促進させます。これまで雑居ビル等の狭い一室で行っている認可外の小規模保育なども認可対象とし、安上がりの保育にして保育の格差を広げるものです。保育団体や保護者などからは、「保育の質が保てない」、「こどもの安全が守れない」など、成立した修正新システムの実施中止を求める声が出ています。区は政府に対して、修正新システムの実施中止、撤回を求めるべきです。伺います。

質問の5点目は、高齢者の生活支援についてです。
私たち日本共産党区議団が実施した区民アンケートには、多くの区民が「生活が厳しくなった」と回答し、生活不安、生活困窮を訴えていることが大きな特徴です。中でも、収入が年金しかない高齢者からは、「年金が減り、病気にもなり、生活が苦しい」などの書き込みが多数寄せられ、生活支援が切実なものとなっています。
特に医療や介護に関しては、ほとんどの高齢者が、「国民健康保険料が重い」、「後期高齢者医療保険料が重い」、「介護保険料が重い」と回答し、中には「介護保険を脱退したい」という声もあるほどです。ことしはこれら3つの保険料が一斉に値上げされ、国民健康保険料では、区に対して1,500件を超す苦情等が、介護保険でも、1週間で800件の苦情等が寄せられています。年金が6月に減額され、12月からさらに減額されていくもとで、高齢者のこれ以上の保険料負担は限界と考えますが、区の見解を伺います。
来年度の保険料算定が予定されている国民健康保険料については、保険料の引き下げを求めます。同時に、後期高齢者医療制度の廃止を政府に求めるべきです。
介護保険料では、現行20人しかいない保険料減額制度について、適用要件の緩和や減額幅を引き上げるなど、拡充することを求めます。伺います。
区民アンケートには、医療費の負担を減らしてほしいことや介護利用料の負担軽減を求める声も切実です。日本医師会がことし7月に外来患者に実施した患者窓口負担についてのアンケート調査では、窓口負担割合が高いほど受診を控えてしまい、症状を悪化させているケースが多いとしています。区は都に対して、高齢者の医療費窓口負担軽減制度の実施を求めるべきです。伺います。
また、入院時には、差額ベッド代や食事代などの保険外負担も大変です。おむつ代補助の増額などとともに、区として高齢者入院助成制度を実施すべきです。伺います。
現在、区では生活が大変な高齢者に対し、介護利用料の軽減制度を実施していますが、利用者は78人にとどまっています。年収や貯蓄など適用要件を緩和し、本人の利用料負担を無料にするなど、拡充することを求めます。伺います。
また、区民アンケートには、区が予定しているがん検診有料化について、「生活が苦しく有料化したら困る」、「貧しい人は検診に行かなくなる」などの声が数多く寄せられています。前回の本会議質問で区は、有料化の理由について、「受益者負担の適正化を図る」と答弁しています。区民の健康維持に必要な検診を受益と見なすのは、区民の命を守ることを定めた地方自治法の趣旨から逸脱するものです。
今、高齢者の生活困窮が深刻化し、自治体が行っているサービスから排除されてしまう社会的排除が大きな問題になる中で、がん検診の有料化はやめるべきです。区の見解を伺い、あわせて前立腺がんや緑内障検診の対象年齢を拡大することを強く求め、質問を終わります。

 

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