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2010年第4回定例会-きくち幸江議員(雇用 保育 教育)

  1. 雇用問題について
  2. 保育問題について
  3. 教育の問題について

 日本共産党江東区議団を代表して、質問します。
 第1は、雇用問題についてです。
 ことし9月の完全失業率は5.0%と、雇用をめぐる状況は依然として深刻です。この1年間に職を離れた労働者は724万人、新たに採用された人を40万人も上回り、雇用者総数も減り続けています。民間の平均給与は年間24万円も減少、5世帯に1世帯が貯蓄ゼロ、生活苦から自殺する人が年8,300人を超えるという異常事態で、内需は落ち込み、ますます景気が悪化するという悪循環ともなっています。
 雇用環境がここまで悪化した原因について、ことし発行された労働経済白書では、主に大企業の人件費抑制策が非正規雇用をふやし、賃金格差が拡大、人々の生きがい、働きがいを損なっている。労働者派遣事業の規制緩和が後押しをしたと指摘しています。大企業は、正規雇用を非正規に置きかえ、リストラを進める一方で、内部留保金を200兆円以上もため込んできました。昨年、大不況のもとでも、内部留保金は11兆円もふえています。ことしの春、就職できなかった新卒者15万7,000人全員を雇って1年間給料を払うには、その3.4%、3,740億円でできます。大企業の労働者使い捨てを許さず、雇用は正規を基本とする労働者派遣法の抜本改正を政府に求めるべきです。
 また、最低賃金の引き上げで働く貧困層をなくすこと、長時間過密労働の是正、介護、保育、環境など、暮らしを守る分野で新たな雇用をふやすことなど、人間らしく働けるルールをつくる雇用政策を求めるべきと思いますが、伺います。
 次に、青年の雇用問題についてです。
 来年3月に卒業する大学生の現時点での就職内定率は、昨年に比べ4.9ポイント下がって57.6%、高校生も一昨年より10ポイント以上低い40.6%にとどまり、このままでは来年の春、また多くの卒業生を泣かせる春になってしまいます。社会人としての第一歩が失業者という社会でよいはずがありません。
 また、大学3年生から「就活」に追われ、本業である学業もままならない状況を是正することも緊急課題です。経済界に対し、既卒者の新卒扱いも含め、新卒採用をふやすための強い働きかけを行うこと、学業を妨げない就活のルールをつくるために、政府、経済界、大学の三者で協議を始めることなど、対策の強化を政府に求めるべきと思いますが、伺います。
 さらに、青年の雇用問題については、働いていないにもかかわらず求職活動も行っていない若年無業者、そしてひきこもりの青年がふえている状況も深刻です。15歳から39歳までの若年無業者数は、政府統計で84万人、ひきこもり状態にあるこどもを抱える世帯は32万世帯と推定され、放置できない問題です。青年の抱えている問題は一人一人それぞれさまざまで、学校や家庭、経済問題や心理面での支援など、いろいろなアプローチが必要であることが明らかになっています。
 足立区では、若者の雇用の実態を産業経済からとらえ、専門に管轄する就労支援課を設置、ひきこもりやニート青年への働きかけや、社会人基礎知識や面接セミナー、相談室の開催など、幅広い支援を行っています。区の関連部署はもちろん、ハローワークや労政事務所、NPO法人などとも連携し、企業への働きかけも行うなど、さまざまに取り組みを広げています。
 担当課では、「身近な自治体だからきめ細かな対応ができる」、「今やらなければ後で後悔する」と話しています。区としても、青年の雇用問題を区の重要課題として位置づけ、ワンストップの総合相談のサポートステーションの設置、家族を含めたひきこもりの支援、「子ども・若者支援地域協議会」の設立など、直ちに取り組むべきと思いますが、伺います。
 次に、本区の職員の雇用について伺います。
 まず、アウトソーシングについてです。区は新長期計画で保育園、学童クラブ、福祉会館、図書館など、アウトソーシングの継続、推進を打ち出していますが、これらの仕事を民間に委託することは、不安定雇用をふやし、住民サービスの低下につながります。これまでの委託職場で人の入れかわりが激しく低賃金であることは求人広告にも明らかで、給食調理や保育士の人材募集が時給900円台で常時掲載される状況です。住民福祉の増進を目的とする自治体が、働いても食べていけない官製ワーキングプアをつくり出すことはやめるべきです。アウトソーシングの中止を求めます。伺います。
 委託された職場については、雇用状況の実態調査を求めてきました。区は、「民間の雇用関係に関与できない」としています。しかし、指定管理施設や業務委託事業は年々ふえ続け、昨年の委託料は150億円とのことで、一般会計の1割を超えています。保育園、学校の給食業務だけでも16億円にもなっているとのこと。これだけ多額の税金がどう使われているのか、委託業者からの再委託もある中で、適正な雇用関係になっているか、実態を把握する責任があるのではありませんか、伺います。あわせて、区の仕事が適正に行われるための公契約条例の制定が必要であると思いますが、見解を伺います。
 また、来年度、新たに4校で学校用務の民間委託が計画されていることは問題です。学びの場であると同時に生活の場でもある学校では、けがや病気、飛び出し行動などもあり、さまざまな事態に即応すべきときに職員はそれぞれに業務委託で、警備、給食、用務と指示命令系統がばらばら、指示書と責任者を通じなければ仕事ができず、現場での指示は法律違反、これではこどもたちの安全にかかわります。区の職員が一人もいない学校では、災害時の避難所としても問題です。学校用務の業務委託はやめるべきです。伺います。
 次に、非常勤職員の雇用条件についてです。
 小中学校で働く栄養士さんの半分は非常勤職員です。出勤日数は月15日と限られた時間内で、正規職員と同じ仕事を求められています。行事や学級閉鎖などの緊急時には、休みの日でも出勤せざるを得ない。調理師さんとの作業の打ち合わせに時間が足りない。報告書が多く、持ち帰ってやらざるを得ないなどの無理が生じています。
 学童クラブの指導員も71人が非常勤職員で、月手取り15万円では生活できずに、コンビニエンスストアのアルバイトなどのダブルワーク、トリプルワークで生活している人もいると聞いています。正規職員とするべきではありませんか。
 また、定期昇給や休暇、研修や健康診断なども、正規職員に準じて行うよう要望が出されています。こたえるべきと思いますが、あわせて伺います。< br /> 次に、臨時職員の雇用条件についてです。
 延べ人数で1,188人、区の職員2,952人に対して大変な比重を占めており、今やなくてはならない存在であります。「時給930円では生活できない。上げてほしい」という当然の声が上がっています。役所の賃金相場は民間のアルバイト賃金にも影響を与えているとのことで、経済効果は大きなものがあります。時給の引き上げをすべきです。また、健康診断、夏季休暇などの要望にもこたえるべきと思いますが、伺います。
 第2に、保育問題について伺います。
 民主党政権は、待機児童をなくすためとして、「子ども・子育て新システム」の導入を急いでいますが、これまでの保育事業を根本から変えることになり、関係者からの批判の声が大きく広がっています。
 まず、幼保一元化の問題です。親の就労に関係なく、幼稚園と保育園を一律「こども園」とするとしていますが、それぞれ長い歴史と違う役割を持っており、施設の基準や職員配置も違います。双方の関係者からは、「短時間で一本化の結論を出すことは無謀」と強い反対の声が上がり、政府方針もあいまいになっています。既に幼保一元化を目的とした認定こども園の制度がありますが、制度創設から4年たっても目標の4分の1しかつくられず、待機児童の受け皿にはなっていません。幼保一元化では政府の目指す待機児童の解消は期待できないと思いますが、区の見解を伺います。
 そもそも新システム導入の目的が問題です。この保育制度の変更は、経済成長戦略の一環として提案され、目指すところは保育市場への企業参入です。現行の保育制度は、児童福祉法に基づいて、保育に欠けるこどもを保護し、健全な成長・発達に国と自治体が責任を負う形で行われてきました。しかし、新システムでは、自治体の役割は要保育度の認定と保育運営費の補助のみ、公的責任を後退させます。株式会社も参入させ、保護者が事業者と直接契約、保育料も時間に応じた応益負担を基本に実質自由料金にするなど、保育を企業のもうけのための市場に変えてしまいます。「日本のこどもがどのような育ちをするべきかといった本質論に欠けている」と関係団体から厳しい批判の声が上がるのも当然です。新システム検討の中止を求めるべきです。伺います。
 保育の最低基準の廃止も問題です。上乗せは今でもできるのですから、廃止の目的は、基準を下げ企業参入をしやすくすることにあります。区はこの問題に対して、「基準は守られている」、「自治権の拡充である」と肯定していますが、とんでもありません。
 社会福祉協議会が保育の最低基準について行った調査では、児童1人当たりの床面積、職員配置ともに、他の先進諸国と比べて最下位であること。昭和23年につくられた現在の基準は、保育を行うことが不可能という状況ではないものの、現在の面積基準の切り下げは、こどもの発達に応じた保育をさらに困難にする。基準の検討をするのであれば、現行以上のものとなるようにすべきであると報告されています。基準を引き下げ、こどもたちを詰め込んで、その成長、発達を阻害するようなことは決してすべきではないと思いますが、見解を伺います。
 また、この問題で、全国知事会が居室面積や保育士配置基準の規制緩和特区の提案をしていることは、重大で容認できません。全国知事会に対し特区の提案の撤回を求めるべきです。伺います。
 待機児童がふえているのは、国と自治体が認可保育所をつくることを怠ってきたことにあります。2004年、公立保育所の国庫負担をなくし、規制緩和で定数の上乗せを認め、認証保育所のように基準以下の保育所も容認した上、認可外保育所に通うこどもたちを待機児童から外す「新定義」で見せかけの数を減らすなど、小手先のあれこれで保育所不足をごまかしてきました。求められているのは、こどもの幸せを基本とした認可保育所の整備です。削減された保育所運営費への国庫負担金の復活、土地購入、施設整備費の補助、国や都の公共用地の提供などを求め、国と自治体の総力を挙げて認可保育所の緊急整備を進めるべきです。伺います。
 次に、保育料についてです。
 政府の統計調査でも、現金給与の減少率は統計開始以来最大と報告され、住宅ローンなども抱えている子育て世代の家計のやりくりは大変です。他区に比べ高い江東区の保育料は、むしろ値下げを検討すべきではありませんか。また、第2子の無料化、認可外保育施設保育料の保護者負担軽減の補助金増額など、経済状況に応じた緊急対策を求めます。伺います。
 第3に、教育の問題について伺います。
 文部科学省は、30年ぶりに40人学級を見直し、来年度から8年かけて小学校1、2年生は30人学級、小学校3年生から中学校までを35人学級とするための、教職員定数の改善計画を策定しました。少人数学級の実施は国民の強い教育要求であり、我が党も繰り返し実施を求めてきました。しかし、2005年、少人数学級に向けた動きがあったときに、「予算がない」と実施が見送りになった経過もあり、関係者からは、「今度こそ実現へ」との声が広がっています。
 文部科学省の予算要求の説明では、「早くから少人数学級を実施してきた秋田県は、学力で4年連続上位となっている」、「山形県では、不登校の出現率や欠席率が低下している」と、少人数学級の教育効果ははっきりしています。来年度、必ず実施できるように政府に求めるべきです。また、学校施設は少人数学級に対応できるよう整備を行う必要があると思いますが、あわせて伺います。
 次に、学校選択制についてです。
 導入から10年目を迎えようとしています。これまでも地域とのつながりが壊されてしまうこと、学校規模の格差が広がり固定化してしまうことを指摘し、見直しを求めてきました。昨年から一定の見直しを行いましたが、今年度も小中学校ともに入学者数200人を超える学校がある一方で、第二大島小学校は11人、南砂中学校は20人と極端に少ない状況です。もともと学区域の人数が大きく違っている上に、保護者は人数の多い学校を選択する傾向が強いことは、区の調査でも明らかで、こどもたちや学校に責任はありません。学校規模の極端な偏りは教育上問題です。是正すべきものと思いますが、伺います。
 選択制は地域との関係を壊しているという声も強まっています。町会・自治会を初め、地域の皆さんは自分たちの地域にある学校に愛着を持ち、地域のこどもたちを見守るべきと考えていますが、よその地域の学校に行くこどもたちに戸惑いがあります。こどもたちがあちらこちらと散らばっていく
のでは、こどもを中心とした地域のまとまりができません。区教育委員会はどう考えていますか、伺います。
 来年度から選択制を廃止する前橋市では、その理由として、地域との関係が希薄化し、登下校の安全確保が困難になっている。児童・生徒数の学校ごとの偏りも発生し、うわさや風評など学校の選ばれ方が制度導入の目的から外れてきたと説明しています。本区も同じであり、制度の持っている弊害は明らかです。見直しを求めます。いかがですか、伺います。
 次に、学校教育の保護者負担の軽減についてです。
 共産党区議団として先月行った区民アンケートに、1,400通近い回答が寄せられました。その中には、修学旅行や教材費の負担を少なくしてほしい、入学時にお金がかかり過ぎるなど、教育費の負担軽減を求める意見も多数寄せられています。都の調査では、学校に払う親の負担額は、小学校で5万166円、中学校では7万2,650円、家計収入が減っている中で2人、3人ともなると大変です。
 就学援助について、本区の支給基準である生活保護基準の1.18倍を、23区平均の1.2倍まで引き上げることを求めてきました。これまでのお答えでは、平均以下の区は3区のみ、平均に引き上げるには800万円でできるということです。直ちに引き上げることを求めます。
 また、学校で共通に使うものはできる限り公費負担とすること。修学旅行や卒業アルバム作成の負担軽減など、行う必要があると考えますが、見解を伺い、質問を終わります。(拍手)

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