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2018年第4回定例会―山本真

 日本共産党江東区議団を代表し、大綱3点質問いたします。

  1. 防災対策について
  2. こどもの放課後保障について
  3. 教育問題について

 大綱1点目は、防災対策についてです。
 この夏、地震、豪雨、台風など、大災害が相次いで発生しました。災害の危険から住民の命を守るためにも抜本的な対策が求められます。
 まず、水害対策についてです。
 私たちは、海抜表示の設置や洪水ハザードマップの全戸配布を繰り返し求めてきましたが、区は「不安をあおる」など、後ろ向きの答弁を繰り返してきました。しかし、自分たちの住む地域の理解は、いざというときの避難行動を促し、命を守ることにつながるものです。
 葛飾では、まず現状を知ってもらおうと、10年前から町中に海抜表示を集中的に設置。その後も住民の要望でふやし、現在は450カ所設置しています。東日本大震災以後には、墨田区で125カ所、品川で639カ所の海抜表示を設置しています。江東区の対応は遅過ぎです。直ちに実施を求めます。伺います。
 洪水ハザードマップの全戸配布は、全ての区民に必要な情報を届ける対策です。区はアプリで対応すると言いますが、アプリはスマートフォンがなければ利用できず、高齢の方からは「私には使うことはできないし、役所にとりに行くのも大変」との声が寄せられています。洪水ハザードマップの全戸配布を求めます。見解を伺います。
 次は、地震対策について伺います。
 現在、区内には4万4,000戸、旧耐震の建物が残されています。戸建ての住宅の耐震改修には数百万円かかり、特に高齢者のみの世帯では、改修にちゅうちょし、進みません。我が会派は、「避難路を確保するための簡易耐震改修などにも補助を」と繰り返し求めてきました。しかし、区は、一部だけでは安全性は確保できないことを理由に実施しようとしていません。放置したままのほうが危険であり、命を守る耐震改修が求められます。
 墨田区は、2006年度から簡易耐震改修制度を実施しており、改修のほとんどが簡易耐震改修です。現在までに400件の実績があります。担当の方は、「耐震改修のメニューが多めにあって初めて考えてもらえる。そこから本格的な耐震につながっている」と話します。簡易耐震改修の実施を求めます。伺います。
 マンションの耐震については、この間、1棟当たりの補助ではなく、戸数に応じた補助を求めてきましたが、区は「お金の問題のみではない」と後ろ向きでした。
 2015年に区が行ったマンション実態調査では、マンションの耐震化における問題点は、「費用の不足」が54.5%と突出しています。費用が大きな問題です。1棟当たりの補助では、大規模マンションほど助成率は低くなります。耐震補助の基準を1棟当たりではなく、住宅戸数1戸当たりの補助に見直すべきです。伺います。
 地震時に家具転倒による負傷などを避けるため、家具固定は極めて重要な対策です。現在、区では、高齢者や障害者の世帯に対する家具転倒防止の設置補助を行っていますが、設置箇所数は3カ所と少なく、テレビなどは対象からも外されています。設置箇所数の制限なく対応できるようにすべきです。伺います。
 感震ブレーカーについて伺います。
 阪神大震災、東日本大震災での火災の原因の過半数が通電火災によるものです。地震のときに自動で電気が遮断される感震ブレーカーの効果は明らかです。現在14区で助成制度があり、荒川では高齢者、障害者への無料配布が行われています。あっせんにとどまらず、設置助成をすべきです。伺います。
 ブロック塀対策についてです。
 東京都は、地震発生時のブロック塀倒壊被害を防ぐため、独自に補助制度の補正予算が計画されています。この補助制度を活用し、本区のブロック塀対策を早急に実施すべきです。伺います。
 防災に関する実態調査について伺います。
 区内の家具転倒など防災実施状況の把握は、世論調査では質問が不十分で実態はわかりません。
 静岡県では4年に1度、南海トラフ地震についての県民意識調査を行っており、家具固定を実施していない理由を詳細に聞き、対策につながる調査も行っています。防災に関する調査を実施し、防災意識の普及啓発、そして施策に反映できる調査を行う必要があると考えますが、見解を伺います。

 大綱2点目は、こどもの放課後保障についてです。
 こどもの豊かな成長にとって遊びは欠かせません。遊びを保障する放課後事業について伺います。
 初めに、江東きっずクラブA登録について伺います。
 きっずAは、学校内でこどもたちに遊びと学びの場を提供するところです。この間、視察をさせていただきましたが、こどもたちの楽しく遊ぶ姿と同時に課題も感じています。それは場所と指導員体制の課題です。
 きっずAは1クラブ当たりの平均利用人数、1日約60人で、1部屋ではおさまらず、複数の少人数学習室、図書室など、教室をタイムシェアで使っています。
 しかし、あるきっずAでは、図書室で過ごしていたところに授業で図書室を使うことがわかり、移動せざるを得なくなりました。学校行事などで体育館、校庭が使えなくなり、きっずAの行事を急遽キャンセルするなども起こっていますが、きっずAの職員は間借りしている立場で裁量がありません。
 また、職員は、次々と帰ってくるこどもの受け入れや、来る予定のこどもが来ないことの確認、そして30分ごとの帰宅の対応に追われ、こどもたちに遊びを通してかかわるなど、踏み込んだ支援ができない状況です。
 きっずAのこどもたちの急な予定変更や居場所がなくなる現状を、区はどのように考えていますか、見解を伺います。
 全てのきっずAに専用室の確保と人員の増配置をできるよう見直すべきです。伺います。
 学童クラブ、江東きっずクラブB登録について伺います。
 学童、きっずBは、保護者が就労しているこどもたちに、家庭のかわりという生活の場を提供する大切な役割を果たしています。こどもが相互に関係性を構築したり、まとまって行動するには、適切な規模が必要で、おおむね40人以下とされています。大規模になるほど騒々しくなり、落ち着かず、ささいなことでけんかが起こりやすくなります。
 区は部屋当たりの面積基準で定員を出していますが、大規模化に対しては考慮されていません。そのため、現在1クラスの規模が40人を超える学童、きっずBは27クラブあり、1部屋で80人のこどもが過ごすクラブもあります。適正な規模で施設整備を行うべきです。
 また、施設整備が進まない当面の対策として、大規模による加算で職員配置を行うべきです。見解を伺います。
 きっずBに希望しても入れない保留児童が9カ所で発生しています。10名以上の保留児がいるクラブは、四砂小、東陽小、北砂小、明治小と4カ所あります。保育園卒園者の多くは学童を必要としています。保育園の需要増を考えると、今後の学童の需要も増加傾向が考えられます。
 学童やきっずBに入れないこどもの受け皿をきっずAとする対応ではなく、学童、きっずBにも入れるよう整備を求めます。伺います。
 私立学童クラブについて伺います。
 私立学童は父母が運営する学童で、6年生までの受け入れや、午後7時を超える延長保育、さらには区立学童に入れないこどもを受け入れるなど、区立学童を補完する大事な役割を果たしてきました。しかし、私立学童に対する助成は少なく、指導員の賃金は低く、保護者の負担は月額1万5,000円近くで、区立学童の3倍です。
 私立学童に対して国の放課後児童支援員等処遇改善等事業を活用し、指導員の給与を増額できるようにと、区民の方からも陳情とともに4,000を超える署名が出され、私たちも繰り返し求めてきました。しかし、区の答弁は、2016年の10月から3年間にわたりずっと「検討中」です。指導員の処遇改善、保護者の負担軽減のためになぜやらないのでしょうか。伺います。直ちに事業を活用して実施をすべきです。伺います。
 放課後児童健全育成事業に関する基準について伺います。
 厚労省は、待機児が発生しているなどの理由から、放課後事業の職員配置数や資格などを定めた国基準を事実上廃止する方針を打ち出しました。これでは、資格のない大人がたった1人で多くのこどもたちの保育に当たることも起こり得ます。保育の質の確保は、こどもの命と安全を守ることそのものです。待機児がいるから基準を切り下げて解決を図るというのは大きな間違いです。
 放課後事業は単に場所があればいい、人がいればいいというものではありません。一人一人のこどもを理解し、専門性を持った指導員の複数配置が不可欠です。国に対し、基準の見直しは撤回するよう求めるべきです。また、区として配置基準等は最低でも現行基準を守るべきです。伺います。
 江東区版・放課後子どもプランの改定について伺います。
 きっずクラブが全校展開されましたが、それが全てのこどもたちを支える受け皿にはなり得ません。江東区公共施設等総合管理計画では、幼児、児童に対する子育て支援施設について統廃合が検討され、今定例会では、住吉児童会館を廃止する条例案が出されています。それぞれの施設には独自の役割があり、安易な統廃合を行うべきではありません。こどもたちを取り巻く環境は困難を増しており、こどもたちに多様な選択肢が残されるべきです。
 放課後子どもプランに児童館、学童、きっずクラブなど、それぞれ位置づけ、発展させるべきです。私立学童についてもきちんと位置づけるべきです。区の見解を伺います。
 また、住吉児童会館は区内唯一の施設であり、児童館の基幹的な役割を果たしてきた場所です。存続させていくべきだと考えますが、見解を伺います。

 大綱3点目は、教育問題について質問します。
 まず、就学援助の拡充について伺います。
 前定例会で、我が会派の質問に対し区は「入学準備費の支給時期を改善したことに続き、来年度から支給金額を引き上げる」と答弁しました。これまで私たちも繰り返し求めてきたもので評価します。
 就学援助制度は、経済的理由で就学が困難な生徒の保護者に対し、経済的支援をする制度であり、貧困と格差が拡大する中で、さらに認定基準の引き上げや修学旅行費など費用の増額、対象項目の拡大が必要です。既に23区中15区で柔道着などの体育実技用品を、墨田区では眼鏡の購入費を対象に加えています。本区でも、就学援助制度のさらなる拡充を図るべきです。伺います。
 次に、奨学資金貸付制度について伺います。
 高校を中途退学した方から、「再入学する上で費用に困っている」と相談がありました。現在、区の奨学金は中学3年生が対象になっているので、中途退学した方は利用できません。高校中退者は、さまざまな支援策の外に置かれてしまい、負の悪循環が生まれます。高校中途退学者も対象に含めるなど、奨学資金貸付制度を改善すべきです。伺います。
 区の教育委員会は、奨学資金が返せない滞納世帯の生活実態や返済能力を無視して、2015年度から回収業務を弁護士に委託し、返還を求める訴訟を起こしています。奨学金の返済をめぐって少なくない学生が自己破産をするなど、社会問題になっているときに、応援すべき区民に対し訴訟を起こしてまで取り立てを行うことは、余りにもひど過ぎます。区の教育委員会は直ちに回収業務の委託を中止するべきです。あわせて、返済不要の給付型奨学金の創設こそ図るべきです。伺います。
 次に、学校給食費の無償化について伺います。
 先日、文部科学省が発表した学校給食費の無償化等の実施状況によると、全国82自治体に学校給食の無償化が広がっています。さらに、多子世帯の無償化は104自治体で実施されています。前回定例会で我が会派の質問に区は、「他自治体の動向を注視する」と答弁しました。給食費無償化の流れは大きく広がっています。区としても学校給食費の無償化に踏み出すべきです。伺います。
 次に、学校トイレの洋式化について伺います。
 一般家庭での洋式率は90%を超えているのに対し、区内の小中学校では69%と低く、50%以下の学校も残されています。
 区は、設置率が低い学校から順次洋式化を進めていくとしていますが、いつまでに全てを完了するのか明らかにしていません。学校のトイレの洋式化は、こどもの学びにも健康にもかかわる大事な問題です。
 葛飾では3年間で全てのトイレを洋式化し、足立も年次計画を立て、期限を決めて洋式化を進めています。江東区としても、期限を決めて速やかに洋式化すべきです。伺います。
 災害時には避難所になる学校体育館のトイレを、一刻も早く洋式化すべきです。さらに、車椅子の方など、障害者が安心して利用できる多機能型トイレを設置するよう求めます。
 見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)

(再) 私立学童について伺います。
 国の処遇改善事業を活用してなぜやらないのかの問いに対して、放課後事業のあり方で検討しているとの答弁でしたが、なぜやらないのかの理由になっていません。改めて答弁を求めます。

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