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2012年第3回定例会-きくち幸江議員

日本共産党江東区議団を代表して質問します。

  1. 防災対策について
  2. 障害者施策について
  3. 教育問題について

質問の第1は、防災対策についてです。
この8月、東京都が発表した地震、津波に伴う水害対策の検証結果では、最大級の地震動を想定した場合、水門の機能喪失や堤防の損傷により浸水の可能性があるなど、海抜ゼロメートル以下地帯を抱える本区として看過できない内容です。
都は年内に整備計画をつくるとしていますが、基本方針で見る限り対象施設は膨大です。危険施設についての調査結果の公表と迅速な対策の実施を求めるべきと思いますが、伺います。
また、江戸川区では、海抜ゼロメートル地帯が7割という地域特性から、首都直下地震と巨大台風が重なる最悪の事態を想定した被害を、区独自に試算し、避難計画に役立てるとしています。
江東区も、低地帯のほか広大な臨海地域を有し、液状化、木造密集地域の火災など、災害危険度の高い区です。江東区の地域特性を踏まえた複合災害や避難場所の確保状況なども勘案した詳細な被害想定を検討し、対策の基本とすべきです。伺います。
次に、区の減災目標についてです。
区民の命を守り、被害を少なくする減災・予防対策を、防災の重点課題として取り組むことが重要と考えますが、江東区が5年前に決めた減災目標である死者数の半減、避難者の3割減などに対し、住宅の耐震化など、目標にふさわしい進展が見られません。被害想定の拡大に伴って減災目標を引き上げ、やり切る期日と手だてを明確にした計画をつくるべきではありませんか、伺います。
次に、住宅の耐震化についてです。
木造住宅では、昨年来、153件の簡易診断に対し、工事補助はたった3件。なぜ工事に至らないのか、区民からの相談内容は記録にとるなど現状分析を深め、補助制度についても、補助金額の上限や負担割合、補助対象の拡大などを検討すべきです。
例えば、本区に多い建物で1階が工場などで鉄骨・鉄筋造、2階以上が木造の住まいも補助対象に加えるべきです。
また、新宿区では、接道がないなど建物に問題があっても、台所等の内装の不燃化、将来計画の提出などを条件に補助対象を広げています。同様の建物は本区にも多くあり、補助対象とすることを求めます。
また、命を守るための耐震ベッド、シェルターへの補助を直ちに行うよう求めます。伺います。
マンションの耐震化も、対象棟数の200棟に対し、工事件数はこれまで5件と、進展はあるものの緒についたばかりです。問題は何といっても工事費用です。現在の補助金額は、診断、設計ともに必要額の1割程度、工事に至っては数億円単位の必要な費用に対し、1,000万円の補助では住民負担が多過ぎて工事に踏み切れません。
江戸川区は、工事に対してだけでも必要額の半分か、1戸当たり100万円のいずれか低いほうと、桁違いの補助金支出で耐震化に重点を置いています。
マンション1棟でも倒れずにいることは、居住者の命を守るだけでなく、地域の避難所の負担を減らし、津波災害の避難所を確保することにもなります。国や都にも補助制度の拡充を強く求めると同時に、本区の補助額引き上げを求めます。伺います。
次に、住民組織への支援についてです。
東日本大震災を教訓に、隣近所助け合いの意識も高まっています。いざというとき住民同士の連携がとれる体制づくりへの支援が必要です。防災課の職員体制を強化し、生活実態に合った災害協力隊の編成支援を行うこと、避難訓練や避難所運営訓練の実施、地域の防災計画や防災マップづくりなどの経験交流や活動支援を思い切って強化することを求めます。また、津波、洪水時の危険度や避難場所もマップにつけ加えるよう、改善を提案します。伺います。

次に、障害者施策について伺います。
まず、障害者総合支援法についてです。
ことし6月、障害者総合支援法の国会での審議には、障害者たちによる抗議の座り込みが連日行われ、関係団体からは抗議声明が相次いで出されました。自公政権時代につくられた障害者自立支援法は、人間の尊厳を傷つけて違法だと全国で争われていた裁判に対し、民主党政権は、同法の廃止と障害者の意見に基づく新法の制定を約束して和解。その後、障害者の参加のもとに新法の骨格提言がまとめられました。ところが、提案、可決された法律には、骨格提言が全くと言ってよいほど反映されず、中心課題も先送りされてしまったのですから、約束違反、詐欺、国がこんな裏切りをしてもよいのかと、怒りがおさまらないのも当然です。
弁護士会など法関係者からも、「司法が国民の信頼を失う」と抗議声明が出されています。国が裁判上の和解合意をほごにするなど、許してはならないと思いますが、区の見解を伺います。
次に、骨格提言についてです。
和解合意のもとにつくられた骨格提言は、さまざまな障害の関係者が、それまでの立場や考えの違いを乗り越えて集まり、意見を出し合ってつくられたとのことです。障害者自立支援法で問題となった障害程度区分は使わずに、障害者の利用希望に基づいて計画を立てること、応益負担については、生きるために必要な支援は原則無償とすることなど、基本合意を具体化すると同時に、障害者の基本的人権を守るための施策が、およそ60項目の提言にまとめられており、障害者団体は、「みんなでつくり上げた貴重な財産。引き続き実施を求めていく」と表明しています。骨格提言は、今後の障害者施策を進める上で指針となるものと考えますが、区の見解を伺います。
また、政府に対し、提言に基づく法の制定を求めるとともに、法改定ができるまで、区として、提言の趣旨に基づいて、利用者負担は本人収入を基本とする補助制度の創設と、生活に必要な支援が利用できるように基盤整備を行うべきと考えます。伺います。
次に、重度障害者等在宅リハビリテーション支援モデル事業についてです。
区としても先駆的に取り組んできましたが、東京都の3年間の期限つきの事業で、今年度で終了と聞いています。リハビリの要望は強く、とりわけ在宅での支援は、本人、家族にとっての希望でもあります。引き続き区の施策として継続すること。また、都に対しても財政支援を求めるべきと思いますが、伺います。
次に、災害時の障害者の避難についてです。
東日本大震災を経験し、「避難所の集団生活はできない」、「パニックになって周りに迷惑をかける」など、障害者の家族から不安の声が寄せられました。通いなれたところでの避難について、備蓄物資や耐震化の支援を行い、福祉避難所として指定するなど、家族や関係者の意見を聞き、体制の整備、検討を急ぐべきです。
また、荒川区では、障害者は福祉避難所に直接避難ができるように避難方法を改善したとのことです。江東区も同様の改善を求めます。伺います。

次に、教育問題について質問します。
まず、いじめの早期発見と対応についてです。
こどもたちの成長の場である学校で、何より大切にされるべき命が奪われるという、あってはならない事件がなぜ繰り返されるのか、他人事とせず真摯な取り組みが求められます。
大津の事件では、典型的ないじめであったにもかかわらず、学校も教育委員会もその認識と対応に問題があり、結果として命を救うことができませんでした。苦しんでいるこどものサイン、シグナルを見逃さず、早期に発見してきちんと対応できる学校現場での教育力が問われます。
直ちに行うべき対策として、区が実施したアンケートを継続的に行い、内容の把握も担任任せにせずに、学年など集団討議の場をつくること。こどもたちが相談しやすい養護教諭の複数配置、週1回のスクールカウンセラーの配置日数を、思い切ってふやすなど、体制の整備を緊急にとることを求めます。見解を伺います。
次に、いじめの背景にある教育上の幾つかの問題について伺います。
まず、競争教育についてです。
文部科学省は、いじめ対策として、外部組織の設置やいじめた生徒の出席停止などを打ち出しましたが、取り締まりや管理強化では問題は解決しません。この20年来、いじめや不登校が社会問題となりながらむしろ深刻になっている背景に、現代社会のゆがみと教育政策に問題があることを直視すべきです。
とりわけ教育改革の名のもとに、教員や学校の評価制度、学力テスト、学校選択制度など、市場原理を教育に持ち込み、学校も先生もこどもたちも競争させて数字で評価する競争教育が問題です。競争によって地域と学校、先生やこどもたちがばらばらに切り離され、不安や抑圧感、孤独感などを蓄積させていることが、こどもたちをいじめや不登校、自殺にまで追いやる結果となっているのではないでしょうか。
こどもたちの状況は深刻です。厚生労働省の調査では、中学生の4人に1人が鬱状態にあること、日本青少年研究所の調査では、日本の高校生の自己肯定感が著しく低く、相談できる友達も少ないとのことです。こうした事態を区教育委員会はどう受けとめていますか。
点数評価による競争教育はやめ、学び合い、互いを認め合う中で、一人一人の人間性と個性を豊かに育てる本来の教育活動への転換をすべきと考えます。区教育委員会の見解を伺います。
文部科学省がむしろ競争教育を加速させていることは、直ちにやめさせなければなりません。国連・子どもの権利委員会は、日本の教育について、高度に競争主義的な学校環境が、いじめ、精神障害、不登校、登校拒否、中退及び自殺の原因となることに懸念を示し、学校システム全体を見直すことを政府に勧告しました。しかし、改善が図られるどころか、学習指導要領の改定で小学校低学年からのさらなる詰め込み強化が進み、学力テストの実施など、競争教育の一層の過熱化が進んでいます。学習指導要領の押しつけによる詰め込み教育をやめるよう政府に求めること、学力テストへの全校参加の中止を求めます。伺います。
学校選択制度も問題です。学校と地域、友達関係も切り離し、学校規模の偏り、序列化を生み出し、教育環境にも大きな弊害となっています。地元の学校に通うことを基本に、指定校変更を弾力的に可能とすることで、地域、保護者と一体となった学校づくりができます。学校選択制度は見直し、町の変化で学区域の変更が必要なところは、地域、保護者の合意を得て検討すべきです。伺います。
次に、いじめをなくすための教員の体制についてです。
教師が忙し過ぎてこどもたちと向かい合う時間がとれない、これも長年指摘されながら改善されていません。中途半端にとまっている少人数学級を、早急に中学校まで実施すること。全体で1割にも達するという非常勤教員は、正規の教員として雇用し、教員の負担を減らしてこどもたちと向き合うことができるような体制を政府に求めるべきです。
また、教員の管理統制の強化も問題です。統括校長や主幹、主任など、教員間に給与と職責で格差を設けて教育活動を分断する一方、校長のリーダーシップを強調して職員会議も否定したのでは、いじめなど問題があっても集団的な対応ができないだけでなく、いじめ隠しの要因とも指摘されています。
文部科学省の調査でも、教職員で精神疾患による病気休職者は、教育改革後の10年間で3倍にふえ、仕事でのストレスを上司や同僚に相談できるとした人は15%しかいません。教員間にも差別を持ち込む教員職の多段階化はやめ、教員間の自由な意見交換を保障する民主的な学校運営を進めるべきと考えます。見解を伺います。
次に、学校教育にかかわる保護者負担の軽減についてです。
保護者の経済的困窮が、虐待、育児放棄など、こどもたちの育ちに悪影響となる事態が社会問題化しています。修学旅行に行かれない、給食費が払えていない、学校で使う教材が用意できない、こうした事態は、親だけでなくこどもにとってどれだけ大変な精神的負担であるか、区教育委員会はどう受けとめていますか。
経済的負担がこどもの成長に悪影響を及ぼすことを避けるのは、社会と政治の責任です。就学援助の対象を拡大すること、また、教材費や宿泊学習、制服代、体操着など、個人で使うものであっても公費を投入し、保護者の負担を軽減すべきと思いますが、見解を伺い、質問を終わります。

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