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2012年第2回定例会-大つきかおり議員

日本共産党江東区議団を代表し、大綱4点について伺います。

  • 「社会保障と税の一体改革」について
  • 貧困問題について
  • 子ども・子育て新システムについて
  • 原発問題と放射能汚染対策について

第一に、「社会保障と税の一体改革」について伺います。
この間の国会審議を通じ、社会保障と税の一体改革関連法案の問題点がいよいよ明白となっています。世論調査でも5割から6割の国民が消費税増税に反対しているにもかかわらず、民主、自民、公明が、密室談合で消費税の増税を押し通そうとしていることは許されません。
この間、サラリーマン世帯の手取り収入は減少し続け、97年と比べ平均月8万円も減り、年収200万円以下のワーキングプアーは1000万人を超えています。個人消費が冷え込み、商店も売り上げは大きく減少、大型店との激しい競争の中で、消費税を価格に転嫁できる状況ではありません。区民からは、「年金も引き下げられ、これ以上負担が増やされたら生活していけない」「売り上げが年々減っているのに消費税が上げられたらもう生き残れない」など悲痛な声が寄せられています。消費税の10%への引き上げと年金支給額の引き下げ、すでに決められている年金や医療などの負担増で、今後、国民には年間20兆円もの新たな負担が押し付けられます。これでは暮らしも経済も破壊され、財政再建どころではありません。
区長は前回本会議で、消費税増税について「いま上げることについては微妙な時期」だと答弁しています。そうであるならば、いまこそ政府に対し、消費税増税の中止を求めるべきではないですか。伺います。
区長はまた、「消費税増税がなかったら社会保障は大変なことになっていた」と答弁しています。
しかし、この間、消費税増税が行われる一方で、年金も医療も介護も、社会保障は改悪の連続です。今度の一体改革でも、更なる年金の引き下げ、保育の公的責任の後退など、充実どころか一層の切り捨てが行われようとしています。
また、消費税創設以来、国民からは、238兆円もの消費税が徴収される一方、法人税は223兆円も減税されており、結局、社会保障にまわせる財源は増えていません。今回も13兆5千億円の増税のうち、社会保障に回るのは、6兆5千億円程度で、あとは、財政赤字や法人税減税の穴埋めに使われてしまいます。
消費税増税が社会保障のためという口実は通用しないと思いますが、区長の認識を伺います。
さらに、区長は「広く薄くという公平性の観点から消費税は賛成」だと述べていますが、消費税は、所得の低い人ほど負担率が重くなるという逆進性がさけられない不公平な税制です。所得の低い人は、ほとんどが生活費であり、増税されれば、直接生活を圧迫することになります。
消費税は、「負担能力に応じた負担」「生活費には税金はかけない」という税制の大原則に反するのではありませんか。区長の認識を伺います。
消費税の増税に頼らなくても、社会保障の財源を確保し、財政再建を行うことは可能です。 この間、財政危機のもとでも富裕層と大企業には減税が繰り返し行われてきました。最高税率の引き下げや証券優遇税制の実施で、所得1億円を超えると税負担率が減少するという不公平が生じています。大企業の法人税負担率も研究開発減税など優遇税制の実施で、表面税率の40%を大きく下回り、10%台となっています。
さらなる法人税減税と証券優遇税制の延長の中止、所得税・住民税、相続税の最高税率の引き上げ、大資産家への「富裕税」の創設など大金持ちや大企業に応分の負担を求めるべきではありませんか。
また、大型開発、軍事費、原発推進予算、政党助成金など税金の無駄遣いをなくすよう求めるべきです。
同時に、国民の所得を増やして経済の立て直しを図ることが重要です。
雇用の安定、賃上げで所得を増やし、中小企業や環境対策など、大企業にその力にふさわしい社会的責任を果たさせ、260兆円にも膨らんだ内部留保の一部を日本経済に還流させれば、内需主導の経済成長で税収も増え、社会保障の財源と財政再建のための財源を作り出すことが可能となります。
区長は、消費税の増税に頼らない財源確保策を図るよう政府に求めるべきではありませんか。見解を伺います。

第二に、貧困問題について伺います。
今年に入り、2人以上の世帯の「餓死」「孤立死」が相次いで報道されています。
札幌市で1月末、42歳の姉が病気で急死したあと、知的障害のある40歳の妹が助けも呼べず食事もできず凍死しました。立川市でも2月下旬、40代母親の病死後、知的障害のある4歳の子どもが衰弱死したとみられ、死後1~2カ月してから発見されました。江東区でも過去に、新木場で、住まいをなくし車で生活していた高齢の夫婦が亡くなるという事件がありました。
孤立死・孤独死が増え続ける背景には、雇用が不安定にされ、格差と貧困が大きく広がっているにもかかわらず、社会保障が切り下げられ、生活が困窮した人をささえる仕組みが機能していないことがあります。区長は「孤立死」を生み出す背景について、どう認識していますか。伺います。
区内での「孤立死」を未然に防ぐためにも、まずは、区内の実態調査を行うとともに、区として対策を講じるべきではないでしょうか。
厚生労働省は、地方自治体に対し、電気・ガス事業者等と連携し、生活困窮者の把握を求める通知を出しています。事業者と早急に協議し、滞納を理由とした機械的な供給停止を行わないよう求めるとともに、本人の同意も得ながら、生活困窮者の情報の提供を行う仕組みを作るべきです。また、区役所内部の横の連携を強化し、情報の共有化を図るよう求めますが、見解を伺います。
格差と貧困が広がる中で、最後のセーフティーネットである生活保護制度の役割は極めて重要です。ところが政府は、社会保障と税の一体改革で、生活保護制度の一層の改悪を進めようとしています。
政府は見直しの方向性の中で、「生活困窮・孤立者の早期把握」などを掲げていますが、貧困を拡大している大きな原因である解雇や非正規雇用の規制などは一切なく、「適正化」という名の下に受給制限を強化し、できるだけ生活保護へ流入させないようにしようとしています。
また、有名芸能人の母親が生活保護を受給していた問題をきっかけに、自民党のワーキングチームが生活保護費の10%削減を要求、政府も検討を表明しています。しかし、もともと生活保護基準は、一般世帯の消費支出の7割程度しかなく、基準の引き下げが行われれば、憲法が保障する「健康で文化的な生活」が一層困難になるとともに、いまでもぎりぎりで生活している人が保護の対象から外れてしまうことになります。不正受給対策を理由にした受給制限の強化によって、生活困窮で保護が必要な人を制度から排除する改悪は許されないことではないですか。区長の見解を伺います。
見直しを行うなら、家賃扶助が低すぎるなど実態に合わない基準の改善こそ必要です。東京では特別基準でも単身世帯で53700円、2人以上で68900円ですが、不動産業界からも「この家賃では探せない」と見直しを求める声が上がっています。東京の実態に合わせ家賃扶助の引き上げを求めるべきではありませんか。伺います。
今年度区は、福祉事務所の職員を4名増やしましたが、それでも4月時点で、国の基準である一人当たり80人を大きく超え、99.7人もの被保護世帯を担当しています。新規申請が増加するなか現場では、「毎週土日出勤して新規申請の処理をしなければならない」「訪問指導などやりきれない」などの声も上がっています。被保護世帯の生活状況の把握や自立支援などきめ細かな支援を行うために、ケースワーカーの大幅増員を行うべきです。伺います。
また、人口が急増する南部地域に新たな福祉事務所を設置すべきだと思いますが、伺います。
いま政府に求められるのは、解雇や非正規雇用の規制、社会保障制度の拡充など貧困対策に力を注ぐことです。受給のハードルを上げるなど、国民に「健康で文化的な最低限度の生活」を保障した憲法25条の理念に完全に逆行する生活保護制度の改悪はおこなわないよう求めるべきではありませんか。見解を伺います。

第三に、子ども・子育て新システムについて伺います。
保育の公的責任を後退させ、「市場化」を進める「子ども・子育て新システム」関連法案の審議が国会で行われています。保護者や保育関係者からは、「保育に市場経済の競争原理を持ち込むのは許せない」「利益を追求する企業は保育になじまない」など強い批判の声が上がっています。
新システムでは、児童福祉法第24条を廃止し、市町村の保育の直接的な実施義務をなくします。政府は、市町村は保育を「確保するための措置」を講じなければならないので、市町村の役割は後退しないと説明していますが、今までと変わらないのであれば、なぜ削除する必要があるのでしょうか。
新システムでは、市町村は、子どもの保育の必要度について認定を行うだけで、入所するには保護者が保育所に直接申し込まなければなりません。障がい児や母子家庭など優先入所が必要な場合でも市町村はあっせんするだけで、入所に責任を負わなくなります。区は「施設には応諾義務があるから大丈夫だ」と答弁していますが、正当な理由があれば拒否することが可能です。応諾義務の違反の証明は難しくペナルティーもないため、実効性は極めて疑問です。特別の支援が必要な子どもが入所できなくなる危険があるのではないですか。区の見解を伺います。
新システムでは、営利企業の参入を促進するため、株主への配当が認められるなど一層の規制緩和が行われます。区は、「株の配当には上限が設けられている」から「営利目的という形にはならない」と答弁しています。しかし、保育経費のほとんどは保育士など職員の人件費です。利益を上げるために人件費を切り詰めれば、保育士の労働環境が悪化し、長く働き続けられず経験の蓄積もできなくなり、保育の質が低下する危険があるのではないですか。伺います。
また、ビルの一室でも保育できる地域型保育では、施設面積など低い基準が設定される可能性があります。これまでも、待機児解消だと称し、園庭もプールもないなど、認可保育園と比べて職員配置も施設面でも基準の低い認証保育所がどんどん増やされてきました。保育施設が足りなければ、駅前ビルなど狭い部屋を利用した小規模保育でも認めていかざるをえず、保育の質が低下するのではないですか。見解を伺います。
新システムでは、これまで保育所では認められなかった教材費や制服代などの実費や入学金や体操・音楽などの受講料の上乗せ徴収が認められます。区は、「低所得者には公費による補足給付が定められ、一定の配慮がなされている」としていますが、補足給付、いわゆる減額免除があったとしても、上乗せ徴収で負担増となり、経済的理由で利用できる施設が決まってしまうのではないですか。また、上乗せ徴収分の減免は、事業者の減収となり経営に直接影響するので、低所得者が排除されることが懸念されるのではないですか。あわせて見解を伺います。
新設される「総合こども園」には、3歳未満児の受け入れが義務付けられていません。江東区では今年4月、認可保育園への入園を希望しても入れなかった子どもは1053人にもおよび、ほとんどが0才~2才の子どもです。「総合子ども園」が江東区の待機児解消に役立たないことは明らかではないでしょうか。見解を伺います。
どんなに、認証保育所などを増やしても、多くの保護者が、「子どもを安心できる保育園に預けたい」と認可保育園への入園を希望しています。この願いに応えるためには、認可保育園の抜本的な増設こそ必要です。
現在、民主、自民、公明による修正協議がなされていますが、わずかばかりの修正で、子育て世代にも大きな負担となる消費税の増税を行うこと自体、許されません。政府に対し、子ども・子育て新システムの導入撤回を求めるとともに、認可保育園の増設のために、施設建設費の補助増額、用地取得費への補助創設、公立保育園への国庫補助復活を求めるべきです。
また、区も土地を確保し、認可保育園の増設を行うよう求めます。見解を伺います。

第四に、原発問題と放射能汚染対策について伺います。
政府が、福井県の大飯原発の再稼働を強行しようとしています。福島原発事故の原因究明はまだ始まったばかり、「重要免震棟」の整備など、政府がとりあえず必要だとする「安全対策」も「計画」さえあれば良いというもので、原発事故が起きた際の放射能被害予測や住民避難の計画もなく、まともな原子力規制機関もないという状況なのに、電力供給不足を口実に再稼働を決定するなど、あまりに無謀だといわざるを得ません。
江東区には、1500人を超える福島原発事故の被災者が、いつふるさとに帰れるかもわからない中、避難生活を強いられています。ある被災者の方は「原発で、家も財産も奪われました。私たちのような苦しみを二度と繰り返さないでほしい」と涙ながらに訴えられました。被災者の苦しみを身近で見てきた区長として、原発の再稼働はやめるよう政府に求めるべきではないですか。見解を伺います。
いま政府がなすべきことは、「原発ゼロの日本」への政治決断を行うことです。そうしてこそ、さまざまな問題を解決する展望が開けます。
当面、液化天然ガス等の確保で供給力を高め、省エネ対策もとりながら、再生可能エネルギーの本格的な普及や低エネルギー社会への本格的な取り組みを進めるよう政府に求めるべきではないですか。伺います。
江東区でも再生可能エネルギーの導入、省エネルギー対策の促進を図るべきです。
区は、区立施設の新築・改築の等の際に太陽光発電システムの設置を行うとしています。しかし、今後大規模修繕や改築が目白押しにも関わらず、毎年1ヶ所づつしか計画がありません。これではあまりにも少なすぎます。設置数を増やすとともに、既存施設にも計画的に設置すべきではないですか。伺います。
また、太陽光発電装置等への設置助成については、補助額の引き上げを行うとともに、新たに、地中熱利用を対象に加えること。さらに、公園には風力と太陽光を組み合わせたミニ発電システムの設置を進めるよう求めますが、見解を伺います。
省エネ対策では、区の街路灯や公園の照明のLED化を進めるとともに、足立区で実施している民間住宅のLED化の促進のための電球購入助成を江東区でも実施するよう求めますが、見解を伺います。
次に、放射能汚染対策について伺います。
食品の放射能基準が4月から見直しされましたが、依然、放射能汚染に対する不安はぬぐい去れません。
区はこの間、学校・保育園の給食の放射能の測定を実施してきましたが、すでに測定開始から半年近くが経つのに、学校では67校中19校が未実施。保育施設については区立保育園が終わり、ようやく私立保育園の測定が始まったばかりで、全ての保育施設の給食の測定が終わるのは来年1月だとのことです。これではあまりに遅すぎます。人員体制を強化し、速やかに全ての学校・保育施設の給食の測定を実施するとともに、測定回数を増やすよう求めます。また、区民からの検査依頼にも対応するよう求めますが、あわせて見解を伺います。
さらに、この間、区内河川、東京湾の魚介類についても独自の検査を求めてきましたが、未だ実施されていません。河川や海の放射能汚染が広がる中、速やかな測定と継続した監視を行うよう求めますが、伺います。
東京都は都立学校の放射能測定の実施を拒否し続けてきましたが、5月になり、自治体からの申し出でがあれば測定に応じるよう通達を出しています。区として都立学校へ測定の要請を行うべきではないでしょうか。また、都立公園についても測定を行うよう求めます。うかがいます。
さらに、今後も続く放射能汚染対策に対応するため、放射能汚染対策課を設置し、窓口の一本化を図るよう求めますが見解を伺います。
次に原発被災者への支援について伺います。
この間江東区では、健康相談や交流サロンの開設、イベントへの招待、都営交通の乗車券の支給などを行ってきましたが、避難生活が長引く中、引き続き支援が求められています。
ハローワークと協力し雇用相談を実施すること、閉じこもり防止の観点から都に対し、無料交通乗車券の支給を求めるとともに、区としても改めて、都営交通乗車券の支給を行うよう求めます。
以上、答弁を伺い、私の質問を終わります。

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