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2011年第3回定例会-そえや良夫議員(防災 放射能汚染 行政改革)

日本共産党区議団を代表し、大綱3点について質問します。

  1. 防災対策について
  2. 放射能汚染と自然エネルギーの活用について
  3. 行革問題について

第一は防災対策についてです。

  東日本大震後、各自治体で、今後予想される地震規模と被害想定などについて見直しが進められています。港区では、想定される津波の高さを現行の2倍、10mに引き上げ、また一斉帰宅抑制のための物資備蓄を企業や事業者に求めるなどマニュアルの見直しに取り掛かりました。練馬区長は「早急に地域防災計画の総点検と万全な防災体制の構築」を表明。足立区長は庁内緊急体制の強化、初動対応についての個別マニュアル策定など、被害想定と対策の見直しに取り掛かっています。

 ところが本区では、前定例会での地震規模と被害想定の見直しを求める同僚議員の質問に「国や都で修正したら区も見直し図る」と大変消極的でした。大震災から区民や滞在者を守るという自治体の本旨に沿って、国や都の計画策定待ちでなく、被害想定の前提をM9、震度7に引き上げて、現行災害対策の総点検と、必要な対策の見直しに速やかに取り掛かるべきです。伺います。

次は保育園、病院の耐震補強についてです。

都営住宅1階部分にある区立保育園の内、7園では未だに耐震補強の計画がありません。速やかな実施を求めます。特に辰巳第2、第3保育園が都営住宅建て替えを理由に10年後、12年後まで先送りとなっていのは問題です。耐震補強工事をまず最優先で行うべきです。伺います。

被災地では多くの病院も壊滅的被害をうけ、救急救護体制に重大な支障をきたしました。病院の耐震化は被災した区民の命を守る上で最優先の課題です。区内医療施設の状況を区としても把握し、補助引き上げなど、耐震化の促進へ支援を強化すべきです。あわせて伺います。

次は個人住宅の耐震改修についてです

個人住宅の耐震補強の遅れは依然深刻です。建物倒壊から命を守るための対策強化が必要です。区はこの間、部分補強、シェルター設置に対する助成について「建物の安全面に課題が残る木造住宅の部分補強は対象外」との答弁を繰り返していますが、区民の命をまず守るという姿勢が見られません。23区中、15区では高齢者世帯などを対象に部分改修・シェルター設置に対する助成を始めました。本区でも速やかに助成を始めるべきです。伺います。

 次は発災時の通信手段について

3/11の発災後東京でも、携帯電話がつながらないという事態が長時間にわたって続いたため、公衆電話の前に大行列ができました。公衆電話があまりにも少なすぎます。一時避難所となる木場公園の周りにも1台しかありません。外出中に地震にあったら安否確認さえままなりません。コンビニは災害時には公衆電話を各店舗を設置するとのことですが、災害時の通信手段確保は、本来国とNTTの責任です。コンビニ任せでなく、国とNTTにたいし、屋外公衆電話の大幅増設を求めるべきです。伺います。

 次に障がい者の安全対策と避難所確保についてです。

 本区内には、82箇所の民間通所作業所やグループホームがあり、1200人の障がい者が利用しています。これらの施設の中には老朽化したものも多く、早急な耐震補強を求める声が寄せられています。速やかに実態を調査し、一日も早く耐震補強ができるよう支援を強化すべきです。伺います。

 障がい者のための避難所の整備の遅れ、受け入れ態勢のあり方も問題です。前定例会では「福祉作業所を含めた二次避難所の拡充を検討」との答弁がありました。しかし障がい認定を受けている人7千人に対し、二次避難所は17箇所、受け入れ人数はわずか450人程度。しかも備蓄物資の準備もありません。深刻な遅れです。認識を伺います。

 二次避難所という位置づけ自体が問題です。先に一次避難所に行って判定を受けなければならないという、今の仕組みは障がい者には大変な負担です。位置づけを福祉避難所と改め、事前に各人が入れる避難所、連れて行ってくれる人を決めておき、真っ直ぐいけるようにするべきです。そのためにも福祉避難所の増設と受け入れ人数の大幅な引き上げを図るべきです。あわせて伺います。

最後に災害時の学校用務員の位置づけです。

 前定例会での同僚議員の質問に、区は「用務員は各校ごとに作る体制の中に位置付けられる」と答えましたが、実態は学校任せ、位置づけは各校バラバラです。このままでは大災害時に区民を守るための十分な力が発揮できません。実態を調査し、校内や地域の事情に詳しい用務員を防災体制に位置づけるよう指導すべきです。伺います。

 第2は放射能汚染と自然エネルギーの活用について

 福島原発事故によって、大量の放射能が広範囲に放出され、国民の間に不安が広がっています。放射能への感受性が高いこどもの健康を守ることは日本社会の大問題です。放射能汚染の実態を正確につかみ「被曝は少なければ少ないほど良い」との最新の科学的知見を踏まえ、区民の命と健康を守るために、あらゆる手立てを尽くすことが必要です。

 本区が校庭、園庭や公園516施設で行った、放射線量の調査は大事な一歩です。しかし、側溝や雨水桝とその周辺など、詳しい調査を求める声が寄せられています。こどもたちから放射能をできるだけ遠ざけるためにも、よりきめ細かく調査すべきです。子どもたちの遠足などにも利用される夢の島や木場、猿江、亀戸中央公園などの都立公園は、未だ調査されておりません。速やかな調査を都に求めるべきです。あわせて伺います。

 原発事故は収束の見通しもたたず、放射能の放出も続いています。事故収束まで調査を継続し、その結果を教職員、保護者にわかるように公表するとともに、年間1mSvを超える場所については速やかに除染すべきです。伺います。

 次に食品の検査体制についてです。

 食品の検査は厚労省が都道府県に行わせていますが、検査機器も体制も足りないために、実態の正確な把握には程遠く、こどもの保護者などに大きな不安を広げています。政府が決めた食品の暫定規制値を超える食品を市場に絶対流通させないことはもとより、暫定規制値の検証、見直しが必要です。また放射能汚染に責任のない生産者に損害を与えないための万全の態勢も必要です。そのためにも、国の責任で、最新鋭の検査機器を最大限に確保して、検査体制の抜本的強化を図るとともに、暫定規制値の見直しを進めるよう求めるべきです。伺います。

 本区も給食食材の産地表示を開始しました。しかし産地の検査体制の現状を踏まえたさらなる対応が求められています。杉並区では「区民の納得を得るためにより細かい値を出したい」としてセシウム測定機の導入を決めました。本区でも食材の独自測定と数値の公表を行うべきです。伺います。

 次に原発事故と原子力発電に対する認識についてです、

 福島原発の事故で放出されたセシウム137はヒロシマ型原爆の168倍、海洋への放射能放出量は1.5京ベクレルと天文学的です。これを抑える技術はなく、汚染地域は限りなく広がり、原発周辺の地域社会丸ごと存続を危うくする事態となっています。また原子炉の老朽化がすすみ、緊急停止した時、壊れる危険性が指摘されているものもあります。使用済み核燃料の貯蔵量は限界に近づき、その処理技術も確立されていません。原発事故の異質の危険性と原発に関する技術の未完成な現状について、区長の認識を伺います。

 次に原発からの撤退についてです。

 原発推進の理由に発電コストが一番安いとの主張があります。しかし、設備利用率や耐用年数、国家財政からの資金投入など実態に即してコストを計算すれば原発が一番高いとの試算があります。いつまでも原発にしがみつく理由はありません。浪江町は原発交付金の受け取りを拒否し、福島県も原発からの撤退を表明しました。前定例会で区は「エネルギー政策は国の問題」と答弁しましたが、区民の命と健康、地域社会を守ろうとするのかどうか区長の姿勢が問われています。次世代に危険と負担を残さないよう、速やかに原発から撤退し、自然エネルギーへ切替えるよう国に求めるべきです。見解を伺います。

 最後は自然エネルギーの活用についてです。

 わが党区議団は先月、日本初の地熱発電所である松川地熱発電所とエネルギーの地産地消体制を目指す岩手県葛巻町を視察してきました。同町では、すでに町で必要とする電力の160%を風力や太陽光、バイオマスなどで発電しています。その過程で町で働く人に雇用と所得がうまれるともいいます。いま、温暖化防止と原発からの撤退を同時に進めることが求められています。区が率先して、公共施設の屋上や壁面などへの太陽光発電パネルの設置、省スペースのタテ型風力発電機設置などに取り組むべきです。また区内の大型マンションやオフィスビルの建設、改修にあたって屋上や壁面への太陽光パネル設置など、自然エネルギーの活用を求めるべきです。あわせて伺います。

 環境省は、個人住宅への設置拡大とその促進のための補助の拡大が、再生エネルギー拡大の要としています。国に対し、補助拡大を求めるとともに、本区の独自補助も引き上げるべきです。伺います。 

 最後は行革問題についてです

 区が新たに発表した「行財政改革」案は新たな時代に即したものとしていますが、その特徴は社会保障に対する国の責任放棄と地方切り捨てを柱とする、「地方行革」を一層推し進める「地域主権改革」の引き写しにほかなりません。

 本区ではこの十年来、毎年1万人の割合で人口が増え続け、行政需要も猛烈な勢いで増加してきました。そうした中にあって区は「財政危機」を煽り、保育料や自転車駐車場利用料はじめ、各種利用料・使用料を値上げしてきました。また「効率化」の名目で、正規職員を削減し民間委託の拡大で、低賃金労働者への置き換えを進めてきました。保育園や特養ホームの増設は民間任せで、特養ホームの入所待ちは1950人を超えています。こうしてため込んだ区の基金総額は、決算ベースで800億円を超えています。

 新たな「行革」案は、不況にあえぐ区民に保育料はじめ使用料・利用料の値上げなどさらなる負担増を押し付ける一方、特養ホームの増設計画は既に決まった一か所だけなど、自治体の使命を置き去りにした、理念なきため込み主義といわざるを得ません。ため込む前に、区民の負担を和らげ、区の責任で、足りない特養ホームや認可保育園を増設するなど、住民福祉向上に力をつくすべきです。伺います。

 次は職員定数についてです。

 新たな定員適正化計画では、技能系職員を単純労務職員と決めつけて、その採用は原則としておこなわないとしています。これは、人を職業、業種で差別する考え方であり、断じて許せません。また差別をなくし、対等平等な社会実現に力を尽くすべき自治体の役割に照らしてもあってはならないものです。区長の見解を伺います。

 新たな削減対象とされた現業系職員、たとえば土木事務所の職員は道路の傷みや道路標示の不備など、常時見回り、改善するともに、区民からの通報にも速やかに対応するなど、区民の安全確保に大事な役割を果たしています。また集中豪雨などにおりには区民生活を守るために最前線で体を張って頑張っています。長年の経験にもとづく判断力と公務員としての高い自覚を持って働き、その仕事ぶりは区民の評価も高い、大事な職員を際限なく減らす根拠は何か。区長が考える適正な定員数とはどのような基準で決めるのか。基本的な考えを伺います。

 際限のない職員削減は防災対策上も問題です。

 大地震の際には区の職員が休日返上で対応し、区民に喜ばれました。被災地からは、自らも被災しながら、住民をを守り、必死に働く自治体職員の姿が報道されています。しかし今、現地では復旧・復興にあたる職員の不足が大きな問題となっています。災害復興担当大臣はNHKのインタビューで、地方行革による職員削減が原因だと答えています。本区では10年前と比べ人口が8万人近く増えたのに、職員は800人も減らされ、人口千人当たりの職員数は9人から6人にされました。いざというときに区民を守る体制が大幅に弱められました。認識を伺います。

 民間委託の拡大は社会的・経済的にも問題です。 

 学校の給食調理では266人の正規職員が、時給千円程度、年収百数十万の低賃金労働者に置き換えられ、所得低下の原因となりました。ある自転車保管場所では入札による契約価格引き下げを口実に、法律で決められた最低賃金さえ支払われていませんでした。またある駐輪場では、少し離れた場所にあるもう1か所の機械式駐輪場の故障に備え、常時二人以上詰めるとの契約条件を、受託業者が守らなかったために、利用者とトラブルになり、退職に追い込まれる事態も発生しました。こうした事態は、区議会で取り上げるまで放置されてきました。民間委託の拡大は事業者の雇用に対するモラルハザードと所得の低下をまねき、景気悪化と区税収入減少の原因を区自らが作り出すものとなっています。区長の認識を伺います。

 非正規雇用の拡大や不況などを理由にした賃金引下げが景気悪化の原因との認識は財界系シンクタンクの専門家からも広く指摘されています。

 景気の悪化・区税収入の減少を食い止めるためにも、まずは区が民間委託の拡大計画を取りやめ、正規職員の採用を増やすべきです。伺います。以上で私の質問を終わります。

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